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<平成26年第12週>平成26年3月17日〜平成26年3月23日

今週のコメント

 インフルエンザの定点あたりの報告数は、14.13件となっています。京都市伏見区以外に20件以上の報告はなく、全体的に減少傾向です。全国での最近5週の検出状況は、これまでと同様に、A(H1)pdm09型、B型、A(H3)型の順になっていますが、春に多いとされるB型の検出割合が増加しています。引き続き、うがいや手洗い、外出時のマスク、咳エチケットを心がけてください。
 感染性胃腸炎の報告は先週より減少しました。しかし、ノロウイルスによる集団感染の報告が全国的に依然散見されます。引き続き、手洗いを徹底してください。
 侵襲性肺炎球菌感染症の報告が1件あり、8件となりました。侵襲性肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態です。成人では肺炎に併発することが多いですが、小児では感染部位がはっきりしない菌血症が多くなっています。細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つです。予防として、肺炎球菌ワクチンの接種が行われます。2歳以上で肺炎球菌疾患にかかるリスクが高い人および高齢者を対象とした23価肺炎球菌多糖体ワクチンと、2ヶ月齢以上6歳未満の小児を対象とした13価肺炎球菌結合型ワクチンの2種類があり、小児に対しては2013年4月から定期接種となっています。治療は、ペニシリン系の抗生物質の投与を行います。しかし、近年、ペニシリン系抗生剤への抵抗力をもったペニシリン耐性肺炎球菌が増えており、ペニシリン耐性肺炎球菌にも有効な抗生剤の使用、薬剤感受性試験に基づいた最適な抗生剤の使用が重要とされています。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が1件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が1件報告されました
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症と麻しんが各1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 14.13 18.59
2 感染性胃腸炎 4.09 5.87
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.12 1.83
4 水痘 0.47 0.88
5 突発性発しん 0.31 0.42

■基幹定点

無菌性髄膜炎が1件報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が3件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 93 18.60
中丹西 66 13.20
中丹東 89 11.13
南丹 159 17.67
乙訓 83 13.83
山城北 272 16.00
山城南 35 7.00
京都市 941 13.84
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