ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成26年第37週>平成26年9月8日〜平成26年9月14日

今週のコメント

 第37週、手足口病の報告が増加しています。京都市西京区で 警報レベルに達しています。今年は昨年と異なり、これまであまり報告がありませんでしたが、今後の推移に注意が必要です。手足口病は、コクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型が原因として多く、コクサッキーウイルスA6型、A9型、A10型なども原因となる感染症です。口の中や、手・足に数mm大の小さい水疱が出現し、発熱は出ても38度まで達しないことが多いです。乳幼児の罹患が多く、軽症で経過する場合がほとんどですが、エンテロウイルス71型によるものでは、稀な合併症である脳炎や急性髄膜炎が多くなることが知られており、発熱や頭痛、嘔吐が続くときには、医療機関を受診するようにしてください。治療法として特異的な抗ウイルス薬はなく、対症療法が基本となります。水分摂取をこまめにして脱水を避けるようにすることが大切です。また予防上、手をしっかり洗うことが重要です。
 咽頭結膜熱の報告は先週とほぼ同様に推移し、京都市右京区と伏見区で、警報レベルに達しています。また流行性角結膜炎の報告が、引き続き京都市右京区で見られ、警報レベルに達しています。タオルを共用せず、手洗いを徹底するようにしてください。
 厚生労働省では、9月24日〜30日を「結核予防週間」と定めて、結核に関する正しい知識の普及啓発を図ることとしています。京都府においても、保健所を中心とした健康相談・講習会や、関係団体と協力し広報・啓発を予定しています。今週京都府では4件結核の報告があり、累計457件の報告となっています。昨年の新規登録者の多くは肺結核で、60歳以上が約7割を占めています。高齢者では咳や熱などの目立った症状が出ないケースが多くなっています。また壮年・若年層では医療機関への受診の遅れのケースが多くなっています。自覚症状に加え、経過が長いことや結核患者との接触歴などが結核を疑うきっかけになります。風邪のような咳や微熱が2週間以上続く様な場合には、医療機関を受診し診察を受けるようにしましょう。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が4件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が1件 報告されました
5類感染症 急性脳炎と風しんがそれぞれ1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.88 3.30
2 手足口病 0.96 1.11
3 流行性角結膜炎 0.83 0.63
4 咽頭結膜熱 0.78 0.43
5 ヘルパンギーナ 0.70 1.69

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が15件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 - -
南丹 8 1.60
乙訓 3 0.75
山城北 7 0.88
山城南 1 0.33
京都市 51 1.24
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南