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<平成27年第4週>平成27年1月19日〜平成27年1月25日

今週のコメント

 第4週、インフルエンザの報告が続いています。全国的にはさらに増加し、定点あたりの報告数が39.42件となっています。京都府では先週と同程度で、定点あたりの報告数は26.21件となりました。先週と同様に、すべての保健所の管内(京都市を除くすべての市町村)および京都市上京区・中京区・南区・東山区・山科区警報レベルが続いています。定点以外を含む全国の医療機関を、この1週間に受診した患者数の推計は約192万人で、前週の推計値(約201万人)より減少しています。また基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数についても先週より減少しています。国内のインフルエンザ検出状況では、ほとんどAH3亜型の検出で、わずかにB型の報告となっています。全国的に集団感染や死亡の事例が報告されています。引き続き、外出後の手洗い、外出時のマスク着用、適切な湿度、十分な栄養と休養を心がけるとともに、咳エチケットを徹底してください。
 感染性胃腸炎の報告は先週と同程度で推移しています。集団感染の報告が全国的にみられます。手洗いの徹底が予防に重要です。
 伝染性紅斑の報告が19件ありました。乙訓保健所管内で、依然警報レベルが続いています。手洗いを励行してください。
 侵襲性肺炎球菌感染症の報告が2件ありました。侵襲性肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態です。成人では、発熱、咳嗽、息切れを初期症状とした菌血症を伴う肺炎が多くみられますが、小児では、成人と異なり肺炎を伴わず、発熱のみを初期症状とした感染巣のはっきりしない菌血症例が多くみられます。また細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つとなっています。治療はペニシリン系抗菌薬が第一選択です。耐性菌を増やさないために、ペニシリン耐性肺炎球菌に有効な抗菌薬の使用や薬剤感受性試験に基づいた最適な抗菌薬の使用が推奨されています。予防には、肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が1件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ2件、梅毒が1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 26.21 39.42
2 感染性胃腸炎 6.80 8.12
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.13 2.34
4 RSウイルス感染症 0.51 0.74
5 手足口病 0.51 0.30

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス)が3件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が1件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 215 43.00
中丹西 198 39.60
中丹東 237 29.63
南丹 314 34.89
乙訓 217 31.00
山城北 426 25.06
山城南 120 24.00
京都市 1523 22.40
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