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<平成27年第13週>平成27年3月23日〜平成27年3月29日

今週のコメント

 第13週、感染性胃腸炎減少が続いていますが、乙訓をはじめ、中丹西・中丹東・京都市などでは定点あたり5件以上の報告となっています。引き続き手洗いの徹底をお願いいたします。
 インフルエンザの報告も減少し、定点あたりの報告数が2を下回りましたが、依然として南丹・山城北・山城南保健所管内では定点あたり4件前後の報告があります。外出後の手洗いを引き続き徹底してください。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が高水準で推移しており、南丹保健所管内で引き続き定点あたり5件以上の報告となっています。ショックや重篤な病状になりうる劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告も1件ありますので、うがい・手洗いを励行し予防を心がけてください。
 腸管出血性大腸菌感染症の報告が1例ありました。腸管出血性大腸菌は食中毒の原因の一つです。手洗いを励行し、食品の衛生に気をつけるようにしましょう。
 アメーバ赤痢の報告がありました。赤痢アメーバと呼ばれる原虫の感染に起因する疾患です。海外渡航者の感染に加え、近年国内感染による発症例が増加しています。感染経路として、性的接触や汚染された飲食物の摂取が知られています。腸管アメーバ症として下痢、粘血便を生じたり、腸管外アメーバ症として肝膿瘍を生じたりします。飲食物の加熱、手洗いの励行、適切な糞便処理が予防に重要とされています。
 梅毒の報告が1件ありました。梅毒は梅毒トレポネーマという細菌感染症で性行為による直接的な接触により感染し、特に第1期、第2期の患者の唾液、血液、精液、膣分泌物、あるいは患者の皮疹の浸出液が感染源となります。治療の基本はペニシリンで、治療開始後すみやかに感染性は無くなると考えられていますが、病期により抗菌薬の投与期間が異なります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 2件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢、劇症型溶血性レンサ球菌感染症と梅毒が それぞれ1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 5.13 6.60
2 インフルエンザ 1.98 2.63
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.47 2.69
4 手足口病 0.39 0.50
5 突発性発しん 0.33 0.48

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 6件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 2件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 11 2.75
中丹西 18 6.00
中丹東 36 7.20
南丹 21 4.20
乙訓 36 9.00
山城北 37 3.70
山城南 5 1.67
京都市 221 5.39
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