ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成27年第32週>平成27年8月3日〜平成27年8月9日

今週のコメント

 第32週の報告です。
 手足口病の京都府全体の定点あたりの報告数は減少が続き、先週の9.18件から6.22件となりましたが、いまだ警戒レベルです。地域別では中丹東10.6件、京都市左京区10.5件などの定点あたり10件以上の報告がある上、府内のほとんどの地域で引き続き警報が発令されています。
 ヘルパンギーナの定点あたりの報告は、京都府全体で1.20件と横ばいで、南区では警報が続いています。伝染性紅斑の報告は横ばいで、乙訓地区では警報レベルが続いています。咽頭結膜熱の報告はやや減少しましたが、丹後地区で警報レベルが継続しています。感染性胃腸炎A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告もやや増加しています。
 流行性耳下腺炎の報告が増加し、京都府全体で定点あたり0.57件、罹患数は伏見区14件、山城北9件、中丹東6件、山城南5件などとなっています。
 夏場の感染症対策として、@タオルや食器の共用を避け、A眼をこすらないよう注意し、Bうがい・手洗いを徹底して頂くようお願いします。便中に含まれるウイルスが感染を拡大させる事例も多いので、Cオムツの処理にもご注意ください。
 全数報告対象の感染症については、カルバペネム耐性腸内細菌感染症2件結核、急性脳炎および後天性免疫不全症候群がそれぞれ1件報告されました。
 流行性耳下腺炎はムンプスウイルスによる感染症で、2〜3週間の潜伏期を経て唾液腺(とくに耳下腺)が腫れて痛くなる疾患、いわゆる“おたふくかぜ”です。症状は1〜2週で改善しますが、痛みや発熱が強い場合には内服薬が処方されることがあります。また髄膜炎、難聴、睾丸炎、卵巣炎、膵炎などの合併症を生じる場合があります。感染経路は飛沫感染・接触感染で、2〜7歳の小児に好発し、保育施設などで集団発生する場合もありますので、“おたふくかぜ”が疑われたら速やかに医療機関を受診して下さい。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 1件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 2件、急性脳炎と後天性免疫不全症候群が それぞれ1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 手足口病 6.22 8.95
2 感染性胃腸炎 2.55 3.40
3 ヘルパンギーナ 1.20 2.61
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.88 1.46
5 流行性耳下腺炎 0.57 0.53

■基幹定点

クラミジア肺炎が 1件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 2件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 28 7.00
中丹西 7 2.33
中丹東 53 10.60
南丹 41 8.20
乙訓 37 9.25
山城北 86 9.56
山城南 17 5.67
京都市 191 4.66
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南