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<平成27年第47週>平成27年11月16日〜平成27年11月22日

今週のコメント

第47週の報告です。
 感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数が増加し7.43件でした。左京区では定点あたり23.50件の報告があり警報レベルです。西京区も19.00件と警報レベルに近づいています。集団感染しやすいノロウイルスなどを念頭に置いて、手洗いおよび食品の取り扱いを徹底し、患者との接触やその嘔吐物や便の取り扱いに引き続きご注意下さい。
 RSウイルス感染症の報告もさらに増加し、定点あたり1.51件の報告でした。インフルエンザの京都府下の報告総数は18件と増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は横ばい、伝染性紅斑の報告数はさらに増加し右京区で警報レベルが継続しています。いずれも例年のこの時期より多い状態が続いていますのでご注意下さい。
 また、いわゆる「はやり目」、流行性角結膜炎の京都府下での報告総数は11件、全国的に例年より感染者が多い流行状態が続いています。これは近年あまり認めなかった、アデノウイルス54番が感染拡大していることが一因です。この型のウイルスに免疫を持たない人が多いと考えられますので、予防措置が重要です。こまめに手を洗い、タオルの共有は避けましょう。集団感染のリスクがあるところではペーパータオルの使用もご検討下さい。
 流行性耳下腺炎の報告総数も42件と例年より多い状況が続いています。
 全数報告対象の感染症については、結核2件レジオネラ症・カルバペネム耐性腸内細菌感染症・侵襲性インフルエンザ菌感染症および侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件梅毒2件報告されました。
 RSウイルスの流行が本格化し、例年よりも感染者が多い状況となりました。インフルエンザの報告は一見落ち着いているように見えますが、伏見区の小学校では学級閉鎖があるなど、感染が着実に拡大しています。予防が大切ですので、対応するウイルスが従来の3種類から今回4種類に増えた予防接種を受けるなどのご対応をお願いします。また、患者の咳やくしゃみなどによる飛沫や接触による感染を防ぐため、感冒様症状のある人には近寄らず、手洗いやうがいを励行してください。症状のある方は咳エチケットやマスク着用などの対策を必ず行ってください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 2件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が 1件 報告されました
5類感染症 カルバベネム耐性腸内細菌感染症・侵襲性インフルエンザ菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症が それぞれ1件、
梅毒が 2件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 7.43 7.18
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.58 2.76
3 RSウイルス感染症 1.51 2.13
4 流行性角結膜炎 0.61 0.90
5 伝染性紅斑 0.57 0.78

■基幹定点

無菌性髄膜炎が 1件、
マイコプラズマ肺炎が 4件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 11件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

** グラフにはありませんが、「流行性耳下腺炎」が、京都府定点当り:0.57(全国:0.67)で伝染性紅斑と同じく第5位に入っています

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 10 2.50
中丹西 18 6.00
中丹東 13 2.60
南丹 29 5.80
乙訓 44 11.00
山城北 52 5.78
山城南 5 1.67
京都市 379 9.24
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