ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成29年第21週>平成29年5月22日〜平成29年5月28日

今週のコメント

平成29年度第21週の報告です。
感染性胃腸炎は定点当たり8.64件と先週に比べ更に増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱(プール熱)の発生数も先週に比べ増加しています。突発性発しんの発生数は特に変わりありません。手足口病は定点あたり2.50件、京都市では3.31件と先週と比べ変わりありませんが、京都市内の南区、右京区、伏見区では今週も警報レベルが継続しています。
全数報告対象の感染症は、結核が10件、急性脳炎が1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件報告されました
。 また、基幹定点からの報告として、細菌性髄膜炎が1件、ロタウイルスによる感染性胃腸炎が3件、眼科定点からは流行性角結膜炎が5件報告されています。
ロタウイルスは特に乳幼児の重症急性胃腸炎の主要な原因病原体です。ロタウイルス感染症により、5歳未満の小児が約50万人死亡しているとされています。その多くは発展途上国で起こっていますが、ロタウイルスは感染力が非常に強いため、衛生状態が改善されている先進国でも感染は多く見られており、生後6カ月から2歳をピークに、5歳までにほぼすべての児がロタウイルスに感染し、胃腸炎を発症するとされています。ロタウイルス胃腸炎は年末から報告されるようになり、ピークは春先です。通常2日間の潜伏期間をおいて発症し、症状は発熱と嘔吐から始まり24〜48時間後に頻繁な水様便を認めます。成人も感染、発病しピークは20〜30歳代と50〜60歳代に認められます。主な感染経路は糞口感染ですので、オムツの適切な処理、手洗いの徹底、汚染された衣類等の次亜塩素酸消毒などによる処置が感染拡大防止の基本となります。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 10件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 急性脳炎が 1件、侵襲性肺炎球菌感染症が 2件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 8.64 7.23
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2.76 3.26
3 手足口病 2.50 0.97
4 咽頭結膜熱 1.05 0.91
5 突発性発しん 0.46 0.58

■基幹定点

細菌性髄膜炎が 1件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 3件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 5件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の咽頭結膜熱地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 6 1.50
山城北 25 2.50
山城南 12 4.00
南丹 8 1.60
中丹西 - -
中丹東 - -
丹後 - -
京都市 29 0.69
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南