ホーム >> 感染症情報(週報)

<平成29年第22週>平成29年5月29日〜平成29年6月4日

今週のコメント

平成29年度第22週の報告です。
感染性胃腸炎は定点当たり7.32件と先週にくらべ減少していますが全国平均よりは高く注意が必要です。流行性耳下腺炎A群溶血レンサ球菌咽頭炎咽頭結膜熱(プール熱)の発生数は特に変化はありません。手足口病は定点あたり3.80件、京都市では4.43件とさらに増加し、乙訓、京都市内の南区、伏見区、左京区、右京区では今週も警報レベルが継続しています。
全数報告対象の感染症としては、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件、アメーバ赤痢侵襲性肺炎球菌感染症梅毒がそれぞれ 1件報告されました。
また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が1件、ロタウイルスによる感染性胃腸炎が2件、眼科定点からは流行性角結膜炎が3件報告されています。

これから夏を迎えるにあたり、アデノウイルスによる咽頭結膜熱(プール熱)の流行が予想されます。例年は6〜8月にピークをむかえますが、今年は既に全国的に報告が増加しています。プールや水遊びでタオルを使い回すことにより感染が広がるので「プール熱」と呼ばれていますが、咳やくしゃみによる飛沫感染のほか、おもちゃなどからの接触感染によって結膜や上気道に感染します。
感染すると5〜7日の潜伏の後、発熱で発症し、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭炎による咽頭痛、結膜炎による結膜充血、眼痛、羞明、流涙、眼脂を訴え、3〜5日程度持続します。主症状が消失してから2日が経過するまでは出席停止です。
予防法としては、感染者との密接な接触を避け、流行時にはうがいや手指の消毒をおこなうことが大切です。消毒法については、手指に対して流水と石鹸による手洗いおよび90%エタノ−ルの使用、器具に対しては煮沸や次亜塩素酸ソーダの使用が推奨されています。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 8件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症が 2件 報告されました
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢侵襲性肺炎球菌感染症梅毒が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 7.32 6.74
2 手足口病 3.80 1.34
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2.14 3.33
4 咽頭結膜熱 0.88 0.95
5 ヘルパンギーナ 0.55 0.35

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 1件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 2件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 3件 報告されました

▲ページTOPへ

■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

▲ページTOPへ

今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 21 5.25
山城北 47 4.70
山城南 2 0.67
南丹 15 3.00
中丹西 - -
中丹東 17 3.40
丹後 1 0.25
京都市 186 4.43
京都市版はこちら
近隣版はこちら
▲ページTOPへ
インフルエンザ 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘
手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん   百日咳   ヘルパンギーナ  
流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎   RSウイルス感染症
▲ページTOPへ
丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南