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<平成30年第23週>平成30年6月4日〜平成30年6月10日

今週のコメント

平成30年第23週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、7.69件と先週までと同水準です。京都市左京区では定点あたり23.00件と警報レベルとなっています。その他の感染症の報告も先週までと比べて著変ありません。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、重症熱性血小板減少症候群が1件、アメーバ赤痢百日咳がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症梅毒がそれぞれ2件、報告されました。また、基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎ロタウイルスによる感染性胃腸炎が1件、流行性角結膜炎が2件報告されました。
重症熱性血小板減少症候群は2011年に特定されたSFTSウイルスに感染することによって引き起こされる病気で、発熱と消化器症状や血小板減少による出血傾向などを発症し、重症化することもあります。国内では2013年1月に初めて感染が確認され以後西日本を中心に報告があります。SFTSウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染し致死率は6.3-30%と報告されています。マダニは屋外に生息しており、家庭内に生息するダニとでは全く種類が異なります。抗ウイルス薬やワクチンはありませんのでマダニに咬まれないようにすることが重要です。森林や草地などから戻ったら、特にわきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部などをチェックし、もし吸血中のマダニに気がついた場合は、医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)を受けてください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 7件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 重症熱性血小板減少症候群 が 1件 報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢百日咳 が それぞれ1件 、侵襲性肺炎球菌感染症梅毒 が それぞれ2件 、報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 7.69 6.94
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2.10 3.08
3 咽頭結膜熱 0.75 0.92
4 手足口病 0.57 1.11
5 ヘルパンギーナ 0.52 0.28

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎感染性胃腸炎
(ロタウイルス)
が それぞれ1件
報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 2件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 53 13.25
山城北 56 5.60
山城南 3 1.00
南丹 17 3.40
中丹西 15 5.00
中丹東 33 6.60
丹後 27 6.75
京都市 388 9.02
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