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<令和元年第31週>令和元年7月29日〜令和元年8月4日

今週のコメント

令和元年第31週の報告です。
手足口病は定点あたり2.70件となりました。南丹、乙訓のほか京都市左京区、中京区、山科区、南区、右京区、伏見区、西京区警報レベルとなっています。伝染性紅斑は引き続き乙訓、京都市左京区、右京区、上京区、伏見区警報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎中丹西で引き続き警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が4件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、A型肝炎レジオネラ症が1件、梅毒が1件、百日咳が4件報告されました。また、基幹定点の報告として無菌性髄膜炎ロタウイルスによる感染性胃腸炎がそれぞれ1件報告されました。眼科定点の報告として流行性角結膜炎が9件報告されました。
レジオネラ症の報告数が年々増加しています。2017年の報告数は全国で1700件を越えており現在の調査方法となった1999年以降最多でした。ここ10年で約2.5倍に増加しています。レジオネラ菌は水中や土の中に存在し、給湯設備や空調の冷却塔、加湿器のなかで増殖します。特に高齢者や糖尿病などに罹患した患者など抵抗力の少ない人で感染が起こりやすく死亡率が高くなることが知られています。水滴とともに吸入することで感染し、発熱や肺炎を発症します。レジオネラ菌は36度前後で最も繁殖しますが、高温や塩素消毒で死滅します。予防として、感染源となる給湯系、冷却塔、浴場、加湿器などの、水環境に対する衛生管理が重要です。治療にはニューキノロンやマクロライド系の抗菌薬が著効します。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 4件 報告されました
3類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 が 1件 報告されました
4類感染症 A型肝炎レジオネラ症 が それぞれ1件 報告されました
5類感染症 梅毒 が 1件 、 百日咳 が 4件 報告されました
全数報告一覧へ

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.80 3.22
2 手足口病 2.70 10.54
3 伝染性紅斑 1.20 0.76
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.07 1.29
5 ヘルパンギーナ 0.97 2.45
■京都府の定点当りの報告数の一覧表へ 保健所別年齢階級別

■基幹定点

無菌性髄膜炎感染性胃腸炎
(ロタウイルス)
が それぞれ1件
報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎 が 9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 26 6.50
山城北 13 1.44
山城南 - -
南丹 14 2.80
中丹西 6 2.00
中丹東 7 1.40
丹後 6 1.50
京都市 133 3.09
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