平成16年現在、舞鶴湾では9グループの漁業者が、栗田湾では1グループの漁業者がトリガイ養殖に取り組んでいます。昨年および今年の養殖トリガイの販売金額は1,000万円を超え、京都府漁業の一養殖業として定着しつつあります。しかし、まだまだ養殖トリガイの生産個数が少なく、多くの消費者の要望に応えられていないのが現状です。
これまでは養殖トリガイは京都府内でもその存在すらあまり知られていませんでしたが、舞鶴とり貝組合の皆さんの地道なPR活動の成果で、マスコミ関係にも取り上げられるようになり、関東地方からの注文も入ってくるようになりました。今後は、さらに全国各地から「丹後とり貝」の注文が入ってくると思われますので、本冊子を活用し、これらの期待に応えられるように生産量を増加させ、トリガイ養殖が京都府の基幹養殖業として定着するよう期待しています。
ここに示したマニュアルを基に、現在養殖されている方には初心に帰りもう一度養殖手法を点検していただきたいと思います。さらに、トリガイ養殖に興味を持っている方にはその内容を理解していただき、より多くの漁業者がトリガイ養殖に取り組んでいただけるよう願っています。
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