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脈翅(アミメカゲロウ)目 ウスバカゲロウ科

オオウスバカゲロウ

Synclisis japonica (MacLachlan, 1875)
京都府カテゴリー

絶滅危惧種

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
オオウスバカゲロウ

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選定理由

「人為の加わっていない海岸の砂丘地」という京都府にとって希少ともいえる環境にすみ、かつ砂丘生態系において上位の位置を占める捕食者ゆえその個体数も多くはない。

形態

日本産ウスバカゲロウ類のうちで最も大型の種で、メス成虫の体長は40.0mm程度、前翅長は56.0mm程度。幼虫は白色からクリーム色の体色の美しいアリジゴクである。終齢幼虫の体長(大顎を除く)は20.0mmに達する。

分布

北海道、本州、四国、九州。

◎府内の分布区域 北部地域(久美浜町、網野町)。

生態的特性

海岸砂丘の砂の表面下で巣穴を掘らずに餌を待ち伏せしている。砂の表面を歩く昆虫やハマダンゴムシなどを捕食し、時には着地したトンボも砂に引きずり込むことがある。

生息地の現状

幼虫は海岸砂丘の海浜植物が疎らに生えた場所に生息する。砂丘の背後にある松林は成虫の生息場所として不可欠である。人工海岸や半自然海岸には生息しない。丹後海岸のような純自然海岸は、本種をはじめとする海浜性アリジゴク類にとって好適な生息場所を提供している。

生存に対する脅威

護岸工事やオフロード車による砂浜の破壊は、本種の生息にとって甚大な悪影響を及ぼす。

文献 馬場(1953)、松良(1989、2000)

執筆者 松良俊明 (補筆:松本吏樹郎)

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