ホーム > 京都府レッドデータブック2015

京都府レッドデータブック2015

文字の大きさ

トップページ野生生物昆虫類 > クロシジミ

昆虫類のアイコン昆虫類
鱗翅(チョウ)目 シジミチョウ科

クロシジミ

Niphanda fusca (Bremer et Grey, 1852)
京都府カテゴリー

準絶滅危惧種

2002年版 準絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類(EN)
クロシジミ

掲載項目の解説をみる

選定理由

全国的に見ると非常に減少している。府内には産地が残されているが、今後減少する危険性が高いため。

形態

前翅長17.0~23.0㎜の大型のシジミチョウ。オスの翅表は暗紫藍色、メスの翅表は黒色で淡青白色斑がまばらにあるが、中には白斑の発達した個体も見られる。裏面は淡褐色であるが、明るさには変異が多い。

◎近似種との区別 本種と見誤るような近似種はいないが、メスは稀にゴマシジミ(京都府には分布しない)と誤認されることがある。

分布

本州、四国、九州、対馬に局地的に分布する。

◎府内の分布区域 北部地域(京丹後市弥栄町、宮津市、福知山市大江町、夜久野町)と南部地域(京都市、精華町、木津川市加茂町、和束町、笠置町)から記録されているが、分布は局地的。

生態的特性

年1回、7~8月に発生する。アブラムシやアリと密接な関係をもっており、植物に産卵された卵は約1週間で孵化し、アブラムシやキジラミなどの分泌物を摂取するが、2齢後期になるとクロオオアリによって巣内に運ばれ、アリの巣内で成長し、翌年6~7月頃蛹化する。オスは夕方になると敏速に樹上を飛翔する。

生息地の現状

雑木林やその周辺の草地が主な生息地となっているが、分布は局地的である。

生存に対する脅威

開発や草地の放置に伴う遷移の進行によって、生息環境が変化し、衰亡していく可能性がある。

必要な保全対策

本種の生息地は伐採後、数年経った若い林や、林縁の草地など、人手が加わった環境である。したがって、本種の保護のためには定期的に人手を加えて、生息に適した環境を維持していく必要がある。

トップページ野生動物昆虫類 > クロシジミ

京都府レッドデータブックに掲載されている野生生物や地形・地質、生態系などに関する情報がありましたら、情報提供フォームからお寄せください。

情報提供フォーム

お問い合わせ先:京都府環境部自然環境保全課
TEL:075-414-4706 FAX:075-414-4705
E-Mail:[email protected]
〒602-8570 京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ページの先頭に戻る