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平成30年1月5日知事記者会見

 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

「第36回京都府文化賞」の受賞者の決定及び授賞式の開催について

 新年最初の発表項目は、京都府文化賞受賞者の決定及び授賞式の開催についてです。今年で第36回になりますが、各分野から日本の第一線で活躍されている方に対して文化賞を贈れることを嬉しく思います。

 特別功労賞は5名です。京舞井上流の高弟の井上かづ子さんと井上政枝さん。それから理論物理学者の佐藤文隆さん。そしてピアニストの土肥みゆきさん、宇宙物理から科学史の発展に携わってこられた山田慶兒さん、字は違いますが私と同じ名前ですね。

 功労賞は、日本画家の岡村倫行さん、落語家の桂塩鯛さん、特に今回は俳優の中村玉緒さんも選ばせていただきます。京都の観光大使も務めていらっしゃいます。そして、名和晃平さんといった非常に頑張っている方々にお贈りします。

 奨励賞は京料理木乃婦の髙橋拓児さん、千家十職の塗師の中村宗哲さんといった若手の方にも贈れることをうれしく思います。日本の賞と言ってもいいような方ばかりだと思いますし、宇宙物理学から落語まで京都の文化の奥深さを体現されていると思います。

 受賞された方には京都文化芸術会議を作っていただいておりまして、文化庁の移転についても提言をいただいています。こういう人達が、大きな力になって京都の文化を支えていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。

「第36回京都府文化賞」の受賞者の決定及び授賞式の開催について(PDF:498KB)

第15回「京都発!手紙(メール)でむすぶ家族ふれあい大賞」入賞作品の決定および記念トークセッションの開催について

 二番目の発表項目は、これも恒例になりました第15回手紙(メール)でむすぶ家族ふれあい大賞です。今はメールの習慣も薄れてきまして、「LINEでむすぶ」といった方がいいのかもしれません。形は変わってきたかもしれませんが、今年も家族のふれあい、親子の思いやりですとか、兄弟の愛情ですとかそうした家族の絆が感じられる作品の応募が全国から1045点ありました。それに対して受賞作品31作品と学校賞1校を決定しました。

 中身を読んでいただければと思うのですが、いつ読ませていただいても胸が熱くなるような、心が温まるものばかりです。2月10日(土)に歴彩館の大ホールで表彰式を行います。同時に、審査委員で「京都ぎらい」で大ブレイクされた井上章一さんと歌人の永田紅さんという面白い組み合わせのお二人のトークセッションもあるので大勢の皆様にご参加いただければと思います。

第15回「京都発!手紙(メール)でむすぶ家族ふれあい大賞」入賞作品の決定および記念トークセッションの開催について(PDF:1,894KB)

茶業研究所のリニューアルオープンについて-完成記念式典・公開シンポジウムの開催-

  三番目は茶業研究所のリニューアルオープンについてです。

 1月17日(水)に完成記念式典を行い、同日に施設の内覧会も行います。お茶の京都を代表する事業です。これから次の世代のお茶に携わる人材の育成、お茶の機能を引き出す研究を行う拠点がいよいよ完成します。オール府内産木材を使用しておりまして、一部にはCLT(直交集成材)も採用しており、建物自体が意味のあるものになっています。そこにオープンラボですとか、機能性発現評価室とか最新のものを置きます。てん茶のラインを2つ、揉み茶のラインも置き、人材育成にも役立つと思っております。

 記念式典の後に宇治茶会館で公開シンポジウムを行います。マールブランシュの「茶の菓」で有名なロマンライフ社長の河内誠さんに基調講演をしていただき、茶業会議所の下岡久五郎さんを含むパネリストの方とのパネルディスカッションがあって、これからのお茶の京都をしっかりと議論していただけると思っております。

茶業研究所のリニューアルオープンについて-完成記念式典・公開シンポジウムの開催-(PDF:1,382KB)

 

主な質疑応答

記者

 茶業研究所の資料に「世界を視野に入れた宇治茶産業のイノベーション創出」とあるが構想はあるか。

知事

 これまでヨーロッパに向けてお茶の伝導をやってきました。スイーツも含めて抹茶の味に高い評価を受けていますので、世界展開をしていただきたいと思っています。今年はパリと京都姉妹都市60周年、日本とパリの友好年でもありますので、そうした面でもフランスでやってきたものの集大成を行っていきたいと思っております。フランスはヨーロッパでも一番グルメな地ですから、そこで日本茶の良さ、抹茶のスイーツをアピールする。今、グリーンティーの産地はどこのというのが無いので「宇治グリーンティー」というものを世界に発信したい。そのためには機能性を含めて科学的な裏付けも含めてやっていかなければならない面もありますので、そうした役割を果たしたいと思います。

 ここ2~3年、フランスで宇治茶のファンづくりの醸成もやってきましたし、ネスレとの協定といった手も着実に打ってきていますので、ブレイクの年にしたいと思っています。お茶の京都の一つの集大成だと思っています。

記者

 研究所としての役割は、新商品よりも科学的な裏付けをするところに置くということか。

知事

 もちろん新商品も作っていきたいですが、民間の力の方が大きいので、民間とのコラボやネットワークを作っていきたいと思っています。施設では機能性を評価したり、安心安全の根拠を作ったりして、その中でオープンラボがありますから民間の方にも入っていただいて、そうしたネットワークで新商品を作れたらと思っております。

記者

 憲法改正について。昨日、安倍首相が改めて年内に発議をしたいという趣旨の発言があった。全国知事会での改憲の草案は、昨年の段階では今年夏までにまとめる話であったが、年内発議となる場合、全国知事会の取りまとめの仕方に変化はあるか。

知事

 我々は憲法改正が目的ではなく、憲法上の地方自治の位置づけ・合区問題についてしっかりと明確に将来の方向を示していきたい。去年、地方自治法施行70周年という節目の年を迎えたわけですが、既に定着をしている地方自治がいったい国民のどういう権利、どういう立場なのか明確にしていくべきだというのが我々の主張です。

 片方には合区の問題があり、地域の代表が失われる、国民代表が偏った形になるのを我々は恐れていますので、議論を重ねてきました。研究会で案文は出来ていまして、それに基づいて各憲法調査会に対し、全国知事会として説明をさせていただいております。

 最終的な案文の合意には至っておりませんので、これから取りまとめを急ぎたいと思いますが、これは各知事の立場が違うので全員が賛成にはならないと思います。全国知事会として、ある程度の意見集約をしていくことになると思います。それはそれほど時間が掛からないと思います。最終的には夏の全国知事会議を目指すことになると思います。意見集約の段階では、知事の意見を随時言ってもらえるようにしていきたいと思います。

記者

 ご自身の任期とは関係ないのか。

知事

 全国知事会の議論は随時入っておりまして、主担当は徳島県の飯泉知事ですので、私が知事会長を辞めてもその辺りは続けられると思っております。私も内からも外からも口は出していくつもりなのですけどね。

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