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京都府の木「北山杉」

京都市北西部(北区中川を中心とした地域)では、約600年前の室町時代ごろから北山杉の生産が行われています。
製品は「北山丸太(きたやままるた)」と呼ばれ、磨き上げられた丸太の木のはだの美しさは独特の味わいがあります。
木立(こだち)が天に向かってまっすぐのびる姿は“伸びゆく京都”のシンボルです。

北山林業

  • その発祥は古く応永年間(1394年~1427年)頃といわれ、茶の湯の流行に伴い茶室建築に大いに用いられ発達し、現在は「磨丸太(みがきまるた)」の銘木(めいぼく)生産林業として全国にその名を知られています。

  
  床の間の「床柱」としての活用例 梁(はり)等としての活用例

北山林業地

  • 北山林業地は、京都市北区中川を中心に「北山杉」の名で親しまれているスギの磨丸太生産を目的とする集約的な林業地です。
  • 京都の市街地から高雄に入る国道162号線沿線には美しい「北山杉」の山並みが見られます。
  • 川端康成「古都」の舞台になっています。
    清滝川の岸に急な山が迫ってくる。やがて美しい杉林がながめられる。じつに真直ぐにそろって、立つ杉で、人の心こめた手入れが一目でわかる。銘木の北山丸太はこの村でしかできない。(「古都」より)
  • 長い歴史が生み出した伝統産業としての繊細かつ高度な技術を継承しながら、時代とともに変化する需要に対応し、さらなる品質の向上に取組み、日本の先進林業地として一層の発展を目指されています。

  

仕立て方法

  • 独特の「台杉(だいすぎ)」を仕立てて更新する育林方式が伝統的な技術として知られていますが、現在は一斉林方式による単木仕立てが多くなっています。
    なお、台杉は樹形が美しいため庭園樹としても多く利用されています。

台杉(だいすぎ)仕立て

 ・主にタルキに用いる材(目標:長さ3m、末口直径3cm)を生産します。
 ・5~6年生の頃から、株の枝を4~5本放射状に残し、梢頭以外は枝打ち。
 ・10数年して残した枝が十分発達したのち、主幹部を伐り取り、残した枝から立状に仕立。
 ・枝打ちを順次行いながら、目的の太さに達した丸太から択伐的に収穫。

  

単木(たんぼく)仕立て

 ・主に床柱に用いる丸太(目標:長さ3m、末口直径10~12cm)を生産します。
 ・密に植林し、早くから強度の枝打ちを繰り返し、通直(つうちょく)、完満(かんまん)、無節(むぶし)の優良な材を育てます。

 

 

「北山丸太」について

  • 製品の北山丸太は京都府伝統工芸品に指定され、その品質の良さは世界一と高く評価されています。
  • また、「北山杉」「北山丸太」で商標登録されています。

 

北山林業に関わる方々

 

北山丸太の活用例

北山丸太は主に床の間(とこのま)の「床柱(とこはしら)」として活用されてきました。
桂離宮や鹿苑寺(金閣寺)等の有名建築物、一般住宅においても活用されています。
最近では、床柱のような伝統的な活用方法だけでなく、店舗等の意匠(いしょう)としても活用されています。

  • 住宅
      

 [参考]北山丸太を住宅に活用した際の支援事業
 「ひろがる京の木整備事業(住宅タイプ)

  • 店舗等

  

  

 

  • 木製品

  

  

 北山林業に関わる団体

「北山杉のことをもっと知りたい」「北山杉はどこで手に入るの?」等々、ご質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

農林水産部林業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5010

ringyoshinko@pref.kyoto.lg.jp