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平成28年度第2回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要について

平成29年3月13日 
京都府建設交通部 
指導検査課 
075-414-5225 

平成29年2月3日に開催された平成28年度第2回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要は以下のとおりでしたのでお知らせします。 

日時

平成29年2月3日(金)  午後2時から午後4時10分まで

場所

京都ガーデンパレス 「鞍馬」

出席者

  • 京都府公共事業評価に係る第三者委員会委員
    小林潔司委員長、岸田潔委員、関根英爾委員、深町加津枝委員、水原有香子委員
  • 亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称)に係る環境保全専門家会議
    辻村茂男委員 
  • 京都府
    文化スポーツ部 部長、副部長、理事、課長ほか
    建設交通部 部長、技監(土木担当)、理事、担当課長ほか

議事内容

対象事業と結果

一般国道307号((都)宇治田原山手線)社会資本整備総合交付金事業

  • 評価種別 事前評価

  • 施工箇所 宇治田原町
  • 結果
    ・新たなまちづくりに応じた道路整備計画として、投資効果が早期発現されるよう、当面は片側歩道の事業計画により新規事業化することについて異議はなかった。

主要地方道宇治木屋線(犬打峠)社会資本整備総合交付金事業

  • 評価種別 事前評価
  • 施工箇所 宇治田原町、和束町
  • 結果
    ・トンネル延長は長くなるものの、経済性や縦断勾配に優れる計画により新規事業化することについて異議はなかった。 

京都スタジアム(仮称)整備事業

  • 評価種別 再評価
  • 施工箇所 亀岡市
  • 結果
    ・土地区画整理地内における計画の方が、都市計画公園内における計画より優位性があることについて確認された。
    ・事業着手については既に事前評価の委員会で認めており、事業を継続していくことについて異議はなかった。
    ・本体工事着手までに、環境保全専門家会議による影響の評価が行われた上で、改めて第三者委員会を開催し、意見を聴取することとなった。   

傍聴者

  • 6名

(参考)委員会での主な意見

一般国道307号((都)宇治田原山手線)社会資本整備総合交付金事業

(委員)事業自体が地元の方からの要望でもあり、計画的な土地利用の誘導も図るというような、広い意味での公共事業であり意義があると思うが、こういった計画を進める上でどのように事業の説明、情報提供をしているか伺いたい。
[京都府]地域の方々への説明、意見の集約については、一般的な道路事業の場合は、事業に入る前に説明するというプロセスになるが、今回の場合は都市計画変更を進めており、この手続きの過程で説明会を開き、住民の方々に用途地域の変更等を含め、都市計画の変更内容及び道路事業の内容について説明している。
(委員)地域個性・文化環境の項目で、景観や文化財のことが書かれているが、具体的に何を配慮しようと考えているか伺いたい。
[京都府]この地域には、将来市街地になるエリアと、周辺の良好な茶畑があり、今後、現地の調査に入りながら、環境も含めた道路構造のあり方、工事実施時の作業方法等を検討していきたい。
(委員)今回の事前評価は、お茶の京都に関わる南部地域における2件となっているが、平成29年度に新規事業として予定されているものはこれだけか。
[京都府]当委員会で審議いただく案件は、事業規模が10億円を超える比較的大規模な事業としている。来年度の新規事業は、歩道整備、道路の防災、河川整備など他にも種々あるところであるが、全体事業費が10億円を超えるものは本日の2件のみを予定している。
(委員長)新規の事業着手については、異議はなかった。また、当面の事業実施に当たっては、まちの形成に応じて、まずは片側歩道の計画により投資効果の早期発現を目指す案とすることに異議はなかった。事業実施にあたっては、先ほどの意見を参考としていただければと思う。

主要地方道宇治木屋線(犬打峠)社会資本整備総合交付金事業

(委員)ルート案について、案2では地すべり地形を考慮しなければならないが、案1では考慮する必要がないということか。
[京都府]案1では、谷が違うので考慮する必要がないと考えており、案2でも、地すべり地形を考慮して迂回するルートとしている。
(委員)事業費の積算について、トンネル部の岩の想定を教えて欲しい。案1の65億と案2案3の72億の事業費の差で、延長3kmのトンネルなら、単価が変われば、結果が変わるような可能性もある。詳細調査がされていない状況であることは理解するが、今後は積算の根拠を参考資料として出して欲しい。
[京都府]今回の計画地は、中生代の泥岩と層状チャートを主体とした山と考えており、坑口部はDⅢ、中心部はCⅠ、CⅡ、その間はDⅠと想定し、標準的な積算をしている。
(委員)地下工事は工費が膨らむイメージがある。謳い文句は、地上環境に影響を与えない、という一方で、工費が上がる地質のリスクがあり、できるだけ早めにそういうものは皆さんに理解いただけるようにしておくことが大切と思う。また、安全に気をつけてやってもらわないといけないので、無理することにならないよう、地質変更には適切に対応いただくよう、よろしくお願いしたい。
(委員)トンネルがとても長く、維持管理が大変なのではないかと思うが、修理や点検について考慮がされているのか。
[京都府]京都府において、3kmを超えるトンネルは他にもあり、橋梁、トンネル等の府が管理する施設は5年に1回は定期点検し、異常が見つかれば、適正な補修を行っている。
(委員長)新規の事業着手の必要性については、特段の異議はなかった。ルート案についても、トンネル延長は長くなるものの、経済性や縦断勾配など走行性に優れる案について、異議はなかった。地質リスクについての意見があったため、事業実施に向け参考としていただきたい。

京都スタジアム(仮称)整備事業

(委員長)昨年度の本委員会の後、環境調査、土質調査、関係機関調整等を進める中で、本日の再評価委員会では、建設位置の変更を含めた代替案が提案された。この代替案について審議することが本委員会の一つの大きな課題である。 本委員会は、環境面に関しては環境保全専門家会議の議論を尊重する立場にあり、我々はそれを踏まえて検討・議論する。現時点で全てのデータが出揃い環境保全専門家会議で検証が終わったわけではないが、一定の調査解析結果が出たところであり、現時点で委員の意見を伺い今後の事業に反映させたいということが今回の再評価委員会の一つの大きな目的である。そのような趣旨を踏まえて、委員から質問・意見を賜りたい。
(委員)土質が不均質の中でどのように透水係数を決められたのかが分からない。出来れば、限られた土地の範囲なので土質試験により透水性を調べ、また、いくら調査されてもどこかで一定の情報(値)に集約しなければならないので、ある程度幅をもって検討される方がより丁寧だと思う。解析上は地下水が流れても、実際の工事で解析どおりに流れなかった場合にどのような対策をしていくのかを考えておくことも必要で、そのような観点では、情報収集・分析過程は重要であると思う。環境保全専門家会議においてそのような議論をしていただければありがたい。 もう一点は、地下水の流向ベクトル図において、川側からの流入が見受けられる。全ての断面でなくても、いくつかの点でどのような分析地点へどのように流れ込んでいるのか、複数の地点で見るような視点があった方がよいと思う。 また、ダムアップによるJR軌道への影響はないか。
[京都府]ダムアップによる水位変動は、6mmから8mm程度になっているが、これは、フーチング下が全て不透水の想定で計算したもの。実施工の杭のみを不透水とした場合は1mm程度となりかなり小さい。年間の地下水位の変動は1~2mであることから、計算結果で出ている1cm程度のオーダーは問題ないと考えている。
(委員)実際の工事への影響を少し考えておいた方がよいのではないか。反対側はダウンするため沈下があるかもしれない。締め固まるなど経年変化もあるため、直ぐには影響は出ないかもしれないが、流動阻害が出ているのは事実である。
[京都府]ダムアップの影響としては1.5cm程度である。御指摘の長期的な沈下等の影響については、解析を行うなかで確認していきたい。
(委員) 支持層のN値はどの程度か。
[京都府]支持層はN値50以上の層を想定している。その上の沖積層については、N値20程度の層になっている。
(委員)説明をいただいた内容は別として、今日までに至る経緯について、公共事業の進め方という観点から私自身ショックを受けた。 建設場所を変えることになり、座長提言の中でも、地下水保全が大事だと言われている。当然、場所が変わって一からのスタートということで、当初の場所に比べ、アユモドキや色々な面でよいだろうという判断をされたことは敬意を払うところではあるが、場所が変わった時点で、まず、地下水について最大限色々な観点から調査すべき。今回の説明では、一番関心のあるアユモドキの生息地としての評価が示されなかった。そのような解析が出来、しっかりと事前に専門家会議にかけて議論を積み重ねることが終わった後に、パブリックコメントを行い、それを踏まえ今日に至るのが公共事業の進め方として大事だと思う。特に今回の件は関心を集めている案件であり、前回の委員会でも専門家会議で評価を得てから本委員会に、ということは皆さん承知のことだと思うが、結果的に見れば25日に開催された際には不十分とされ、昨日に再度開催して何とか承認を得て今日の委員会ということになっている。 パブリックコメントを出された方は、今回出されている修正案は見られていない。今日は欠席の委員もこの進め方については疑問を持っておられるということを伺っているが、この様な進め方について、担当されている方はどのように考えているのかをお聞きしたい。
[京都府]座長提言をいただき、地下水保全について重要であることは当然認識しており、地下水影響解析について発注し、この間色々と進めてきている。まず現状について、環境保全専門家会議に対して調査を進めていることと、その状況から今考えられることを説明し、そこで意見をいただく必要があると考えており、非定常の解析やメッシュを細かくする必要があること、水質の調査も必要ではないかという意見をいただいたところである。そのご意見を踏まえ更に解析を進めていくつもりであり、1回で全てを終わらせると考えているわけではなく、ある程度出来た段階で専門家会議でご意見をいただきながら、解析を進めていくやり方としている。
(委員)進める時はそれでよいと思うが、今日の委員会は、非常に大きな予算を使うかどうかということを決めるというとても大事な会議だと認識している。そこに至るまでに、スケジュールぎりぎりで専門家会議に出され、一度は不十分とされ、昨日の今日というやり方で、それが公共事業の進め方としてよいと考えられているということか。
[京都府]25日に示した資料では11月の解析データのみであり、夏場も確認する必要があるのではないかという指摘があったため、1週間で解析を行い昨日提示した。 本日の委員会では、現状について提示し、意見をいただきながら、今後の進め方の判断材料にしていきたいという考え方であり、今回1週間で行ってきたことについての批判のご意見については次の取り組みに活かしていきたい。
[京都府]京都には専用球技場がないことから府民の方々の想いも受け止め、スタジアムを実現していくということを検討してきた。その上で、どこで建設するのがよいかについて広く諮ることから、公募の結果、5市町から応募があり、用地調査委員会でオープンな議論を行い平成24年12月に亀岡のこの地で建設することを決定した。ただこの地については、天然記念物のアユモドキという希少種が生息しており最大限の配慮をすべきということから、環境保全専門家会議を設置しこの間協議してきた。協議の状況についても出来るだけ公開しながら議論してきたことは事実であり、突然今回の形になったものではなく、様々な経過がある。その中で、アユモドキの保全は、里地里山的な環境の中で守られてきたという特異な状況があり、環境保全専門家会議からも様々な保全対策を行わないといけないとされた中で、高齢化が進み耕作放棄が増える状況では、里地里山の環境が維持できないということから、何らかの対策を行わないといけない状況にあったこともありそれらについても議論してきた。 そうした中で、従前地の場合は生息環境を大幅に改変する中でスタジアムを建設することになり、慎重にこの間も行ってきたが、地域の情勢や地域の方々の想いもあったことから、早期にスタジアムと保全対策を行う必要があることから、専門家会議の座長から駅北でのスタジアム建設について提案をいただいた。駅北地区もアユモドキの関係から地下水の保全という課題をクリアすることを条件に事業を進める必要があることから、この間、かなり精緻な地下水影響解析も行ってきているが、さらに専門家会議の意見をいただきながら、広域的な保全にも役立つよう進めていきたいと思っており、その点については御理解いただきたい。併せて、公園用地をどのようにするかも課題と認識しており、府としてしっかりと受け止めていることは御理解いただきたい。
(委員)私自身も京都府のやることには信頼をもってこの場にいるわけだが、外から見た面では残念な進め方だと思っているし、50近くのNGOからもこの様な進め方について意見書が出ているということもお聞きしている。スタジアムを早期に進めることがだめだと言っているわけではないが、アユモドキの委員会に関わっている委員からも懸念の声が出ているということなので、是非ともお願いしたいことは、計画的にどの時点で何をするのかが分かるロードマップを示していただきたいということ。地下水だけではなく治水のことも心配されている方もたくさんおられるし、アユモドキの保全に対して、地元の方が一生懸命頑張られていることを京都府としてどう応援していくのかというところも含め、体制や役割分担が見えるものを提示していただくと、外から見ている方も安心することが出来る。工事に着手するまでと着手した後で考え方も変わってくると思うが、そのような点も含めて次の環境保全専門家会議に示していただきたい。 
[京都府]この件については、課題と思っている。環境保全専門家会議のご意見をいただきながら、ロードマップ的なことも含めて、全体的な保全対策をきっちりと検討しお示ししたい。
(委員)今回、環境保全専門家会議の議論を踏まえて、本委員会の開催となったわけであるが、本委員会に何を求められているのかよく分からない。私は専門家ではないため技術的、工学的な議論には参加できないが、アユモドキの種の保存をどのように図っていくかということが最大のポイントであると思う。アユモドキの生息環境をどのように守っていけばよいのかが第一義的なこと、二つ目は、地元の方から指摘のある生活環境への影響として工事中に対する影響と完成後の影響がある。 アユモドキの保全については、今回の専門家会議の結果がよく分からない。本体工事に当たって杭を打つことにより、水質や水量への影響はあまりないであろうという結論を出されているが、アユモドキについては課題もあるため今後も指導を得ながら調査解析等を行い課題を確認していく、との結果になっている。つまりアユモドキについては影響があるのかどうかは現段階ではわからないという結論である。それから、生活環境についても工事中の対策について触れられているが、場所が変わり、以前の場所より比較的市街地に近い所に変わっていることから、様々な問題が起きてくる。交通渋滞、騒音・振動等色々あるが、これらについてはまだ十分に住民に説明するだけの内容となっていないと思う。少なくとも、計画が持ち上がってからこれまで4年5年ぐらい経っており、場所が変わったもののもう少し詰められていてよいものがまだ十分に詰まっていないというような印象を持っている。 本委員会では、これまでに事業着手は認められているわけで、本体工事については色々な問題があるので環境保全専門家会議の結果を待って決める、ということがこれまでの考え方である。 平成27年6月9日の本委員会で委員長が次のように総括的にまとめられている。「事業の妥当性、経済性を総合的に判断するのがこの委員会の目的である。専門的な見地、市民的な目線、色々な角度から意見を申し述べることが委員会の使命である。専門家会議で具体的な結論が出される度に、その都度、本委員会でも専門家会議での結果を踏まえながら、一歩一歩段階的に進めていくというやり方がよいと考える。実証実験の結果を見ないと判断できないことが沢山あり、実証実験が終わり、専門家会議による影響の評価が行われた段階で改めて第三者委員会を開催する方がよいと思う。 事業評価としては、事業はスタートするが、次回の第三者委員会までは本体工事には進まない、行わないということをもって、その結果の報告を受けたい。さらには、治水、地下水の問題について、専門的な情報も揃った段階で示していただきたい。」 今回、地下水、治水の問題もあるが一定の評価が出てきたわけであるが、アユモドキへの影響がよくわからない。実証実験を今まで行ってきたことの中で、分かった知見は何で、今後どのような調査をしなければならないのか、ということが我々に示されていないし、わからない。このあたりのロードマップを、今まで分かったことを説明し明らかにしなければならない。もう一点分からないのは、地元亀岡市、府はいったいどのような仕組み、体制でアユモドキを保全していくのか、ということ。保全計画を立てるべきであり、この様なことがないと本当に保全されるのかどうか、種の保存が実現するのかどうか非常にわかりにくいところがある。 既に事業がスタートしているわけであり、場所が変わったとはいえ、予算を編成するということは、知事の権限であり、直ちにこの委員会で議論するものではない。それは京都府の判断であり、議会の関係だと思う。 既に事業に着手しているのであるから、本体工事の着工をこの委員会で認めよというようなことであれば、これまでの委員長の結論でよいのではないか。アユモドキに影響があるのかないのか分からないということが専門家会議であったが、専門家会議が昨年4月に建設位置の移転を提言されたわけであるから、当然、専門家会議の中でもこの場所であれば、アユモドキについては影響が軽微であろうという一定のデータを持って提言されたと理解する。私は、専門家会議の結論を尊重するという考えでいる。専門家会議でアユモドキの影響について、もう少し時間をかけて慎重に調査解析をしていただき、本委員会に提言いただきたい。 とりわけ、私個人としては、建設場所はともかく立派な京都スタジアムが出来ることを望んでいる。京都に今までないということは、遅きに失していると考える。だからといって、環境とのバランス、生態系とのバランスを考えた場合、無理をして短時間で結論を出して進めて行くという話にはならない。無理してスタジアムを完成しても、府民あるいは亀岡市民に愛され、利用しやすい施設にはならないと思うため、もう少し落ち着いて議論すればよいのではないかと考える。
(委員)環境保全専門家会議が平成25年に設置された時に、アユモドキに関することは専門家会議に任せ、第三者委員会は事業の必要性や有効性を議論する場であると思っている。 スタジアム計画をアユモドキにも環境にも負担の少ない方法で進めていくことを検討しないといけないと思うが、もともとの建設予定地の田んぼが使われていない状況になっていると思うが、亀岡市の方で何か検討されているのか。
[京都府]現在、実施設計を進めており、住環境も含め周辺環境の対策については設計に盛り込んで作業しているので、次回はそれらも含め具体的な対策を示したい。 前回は公園用地内でデザインビルド方式にてアユモドキへの影響を検証しながら工事をするという形で評価いただいたが、今回場所を移し、事業規模も変わったことから、改めて、予算計上に先立ち前回状況も踏まえ審議いただきたいということから、本日の審議をお願いしている。 アユモドキの保全については、主な生息地は開発エリアの北側の田園の広がっているエリアであり、そのエリアをどうするかが課題である。スタジアム整備については従前どおりアユモドキと共生するスタジアムの実現を目指す。 このエリアについては、国交省や農水省、環境省による保護増殖計画という基本となる計画があることから、場所が変わってもその思想に基づいて、具体的な保全に向けた取り組みについても並行して行いたい。 また、スタジアムはスポーツ振興の観点から必要な施設であることと、環境を守ることも大きな行政テーマとなっており、それらを一体的に好循環なものとし、また、地域の方々に理解をいただき、保全活動を行っていただき、これらを組合せながら具体的な対応を環境保全専門家会議の意見を聞きながら取り組んでいくことは、環境省からも新しい公共事業のモデルになるのではないかとの評価もいただいている。未来を目指したよい開発、よい保全ということで取り組んでいくという決意を持っている。
(委員)観客が1万人程度を前提として建設されるということであるが、1万人が試合終了後、全てがJRで帰るとすると、今のような20分に1本程度の本数ではさばけないということもあるが、JRとの具体的な調整はどうか。車で行かれる方も多いと思われるが、今までも渋滞で悩まれており、さらに生活環境も変わると地元の方も指摘されているため、当然、駐車場も必要だし、道路拡幅も必要かもしれない。そのようなことを想定しながら、影響を調査して亀岡市民に十分説明しなければならないと思う。そのようなデータも具体的に出来るだけ早く出していただきたい。
[京都府]駅に近いところにスタジアムが出来るため、公共交通機関を利用していただくことは地球環境保全の観点からも必要だと思っており、スタジアム利用時の本数増便等、JRとは従前から協議をしている状況であり、協力いただけると聞いている。 スタジアム標準では選手や関係者用の駐車場は100台程度とされており、それは設計に盛り込んでいく。駐車場の確保策は亀岡市とも協議をしており渋滞緩和の観点も踏まえて具体的に計画検討していくこととする。
(委員長)委員長として一言申し上げておきたい。 前回の結論について、先程、委員から紹介いただいたが、その方針に従って、本日の第三者委員会を開催したものであり、その点については委員の皆様には改めて御理解いただきたい。前回とりまとめた内容に基づき、今回それに従ってやらせていただいた。我々は環境保全専門家会議の結論について尊重するということ、第三者委員会は大所高所から市民の意見など色々なものを含めながら、議論の進め方、ロードマップの進め方について意見を申し上げるという集まりであることを改めて確認をしておきたいと思う。 現時点で、環境保全専門家会議の結果として、まだ、データが不十分だとか問題点が残っているため、その条件付きで出された提言をそのまま尊重させていただく。その上で、本委員会をどのように進めていけばよいのかということだと思う。 この案件は、環境問題やアユモドキの問題など重要な問題であり、しかも専門性が必要となるため、専門家会議の意見を踏まえながら、ステップバイステップで進めている。そういう意味の再評価を今日させていただいた。今日、2つの代替案を比較し議論させていただいたが、まだまだ検討するところは残ってはいるが、案1よりは案2の方がよいのではないかということについては、異議はなかったと思う。これは今日の第三者委員会の一つの大きな結論とさせていただきたいと思う。 地下水の解析に関する意見や生活環境の意見などの意見が出た。その点に関しては、追加的に分析をしていただきたいと思う。何よりも、環境保全専門家会議から、非定常の問題やメッシュを細かくして検討すべきところがあると承っていることから、本委員会としては前回委員会にて決めた方針で進めていくが、なお本体工事着手までには、環境保全専門家会議の影響の評価を詰めていただいた上で、改めて再評価委員会を開催して、意見を聴取したいと思う。
[京都府] 本日いただいた各委員のご意見は、環境保全専門家会議に報告させていただき、今後議論をしていきたい。 前回の評価委員会と同様、今回は新しい場所での建設が望ましいとの意見をいただいたことを踏まえ、具体的に事業を進めていくこを考えており、来年度当初予算に事業費を計上する中で、工事着手までには改めて環境保全専門家会議の評価をいただき、その上で第三者委員会に御説明し、意見をいただきたいと考えている。

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