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7月8日第494号

1.美容医療サービスにみる包茎手術の問題点
~国民生活センターからのお知らせ~

美容医療サービスには女性からの相談が多くみられますが、他方、過去5年度分の契約当事者男性の相談件数2,131件をみると、包茎手術に関する相談が1,092件と半数以上を占めており、大きな減少はみられません。(2016年5月27日までの登録分)。危害事例には手術後の痛みがひどい、機能障害など後遺症が生じたという相談もみられるほか、学術雑誌には、包茎手術を受けた後、縫合不全で尿道欠損し、尿道再建した症例も紹介されています。
さらに高額な自由診療や、即日施術を強く迫られたケースのほか、不要と思われる手術を受けたケースや、保険診療だと思って受けたものもみられます。
また、国民生活センター紛争解決委員会が解決を図り、結果の概要を公表した包茎手術に関する紛争が15件あるほか(2009年4月~2016年4月末)、東京地方裁判所で消費者契約法による契約の取消しを認めた判決(2009年6月)などがあります。
そこで、包茎手術に関する情報を提供し、消費者に注意をよびかけます。

<主な相談事例>
【事例1】
広告では、7万円~10万円とのことだった。クリニックで10万円くらいの手術を受けたい旨を伝えたところ、安い手術だと汚い仕上がりになると言われ、高い手術方法を勧められ総額約80万円の契約で、即日手術となった。2週間経つが術後の傷口がぱっくり割れてしまい、また、引きつれ感があり、陰茎部分が何も感じなくなってしまった。
【事例2】
ネット広告を見て出向いた。医師とは思えない男性から説明を受け、手術台に上がらされ、医師から手術費用が65万円と言われた。また、「ヒアルロン酸を注射しないと包茎に戻る。15万円のものは一生残る」と言われ約200万円の契約となった。痛みが引かず、泌尿器科を受診したら、一部が壊死していると言われた。

<医師からのアドバイス>

  • 仮性包茎では、多くの場合、清潔にしていれば問題はありません。
  • すぐに施術が必要なのは、カントン包茎で狭窄(きょうさく)部が戻らず疼痛(とうつう)や青く変色した場合以外ありません。
  • 緊急性のない施術に対し、医療機関を受診したその日に施術を受けるのはやめ、医者の説明、内容、金額に納得できたかを検討しましょう。
  • ヒアルロン酸など身体に吸収されるものの注入は、吸収されれば効果もなくなります。吸収されないものでは後遺症をもたらすリスクが高くなり、注入時に血管に入れば塞栓(そくせん)症を起こすことも考えられます。このようなトッピング治療は全く必要のないものです。

<問題点>

  • 即日契約・即日施術の事例が多くみられます。
  • 効果や必要性の説明を十分に受けていない施術が追加されていることがあります。
  • 施術後に痛みが残る、化膿した、感覚障害が生じるようになったなどの事例がみられます。
  • 医療機関ホームページガイドラインによりホームページに掲載すべきでない事項にあたると思われる表現がみられます。

<消費者へのアドバイス>

  • 効果だけでなく、リスクについてもしっかり説明を受け、理解して納得できるまで契約しないようにしましょう。不要な施術は断り、即日施術は慎重に。
  • ホームページや広告の情報を鵜呑み(うのみ)にせず、情報を集めましょう。
  • トラブルにあった場合は、一人で悩まず、早めにお住まいの自治体の消費生活センター(局番なしの188(いやや))等へ。

2.テレビショッピング契約条件をよく確認しましょう
~見守り新鮮情報第256号国民生活センターからのお知らせ~

<事例>
テレビショッピングで、簡単に腹筋を鍛えることができるという健康器具を注文し、届いてすぐに試してみたが思ったようにできなかった。返品しようと、業者に連絡すると「開封した場合、返品は受け付けられない」と言われた。
「実際使ってみなければわからないではないか」と苦情を言ったが「返品についてはテレビでも伝えているし、同封している書類にも書いてある」とこちらの言い分を聞いてくれなかった。(70歳代女性)

<アドバイス>

  • テレビショッピングでは、返品条件などについて表示時間が短く、分かりにくいことがあります。印象だけにとらわれず、返品条件や使い方などをよく確認してから注文しましょう。
  • テレビショッピングなどの通信販売にはクーリング・オフの制度はなく、事業者が返品の特約を設けている場合は、それに従うことになります。返品ができる場合でも、「開封後の返品は不可」「使用後は返品できない」
    などの条件があることもあり、注意が必要です。
  • 困ったときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。
    (消費者ホットライン188)

<詳細>国民生活センターHP
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen256.html(外部リンク)

3.Windows10への無償アップグレードに関し、確認・留意が必要な
事項について~消費者庁からのお知らせ~

マイクロソフトコーポレーションは、パフォーマンスの向上、セキュリティ機能の大幅な向上などを理由として、基本ソフトウェア(OS)のWindows7又はWindows8.1を利用している世界中の個人ユーザーに対し、Windows10への無償アップグレードを推奨しており、現在実施予定日時をあらかじめポップアップで通知した上で、個人ユーザーが日時の変更やキャンセルを行わない限り、その日時になると自動的にアップグレードを始める方法をとっています(無償期間は、平成28年7月29日まで。その後、パッケージ製品にて有償で提供。)。
Windows7又はWindows8.1を利用している個人ユーザーの皆様は、Windows10へのアップグレードを行うかどうかにかかわらず、留意事項を確認しておきましょう。(詳しくは下記消費者庁HP参照)
マイクロソフトコーポレーションにおいて、主要ソフトウェア及び周辺機器の互換性検証が行われていますが、アップグレード時に以下のような事象に遭遇するおそれがあります。

  • 誤ってアップグレード中に電源を切ったため、パソコンが起動しなくなるなどの不具合が生じた
  • ソフトウェア(例:ウィルス対策ソフト、会計ソフト)、周辺機器(例:プリンタ、外付けDVDドライブ)がWindows10に対応していないため、使えなかった
  • パソコンが古かったため、正常に動作しないなどの不具合が生じた

また、Windows10へアップグレードする場合、通常のOSのアップグレードと同様に、アップグレード中はパソコンを利用することはできませんので、都合の良い日時を設定するようにしてください。

【本件に関する問合せ先】消費者庁消費者政策課
電話03-3507-9185(直通)
FAX03-3507-9278

<詳細>消費者庁HP
http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/160622adjustments_1.pdf(外部リンク)

お問い合わせ

文化生活部消費生活安全センター

京都市南区東九条下殿田町70 京都テルサ西館2階

ファックス:075-671-0016

kyo-shohisen@pref.kyoto.lg.jp

電話(消費生活相談):075-671-0004【平日午前9時~午後4時】
電話(事務専用):075-671-0030
ファックス:075-671-0016
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