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第2回乙訓地域医療構想調整会議の概要
開催日時
平成27年11月26日(木)14時~15時45分
開催場所
京都府乙訓保健所 2階講堂
出席委員
別添出席者名簿のとおり
審議の概要
議事
1 乙訓地域の高齢化の状況、介護サービスの状況等について
主な発言
- 施設への入所希望者は施設に入れる状況にあるのか。待機者、待機期間はどれぐらいか。また、待機の間の介護はどのようにされているのか。
2 乙訓地域の在宅医療、在宅療養について
主な発言
- 現在、在宅療養手帳を実際に利用し、在宅医療を受けている方はどれぐらいいるか。
3 意見交換
【 乙訓地域の介護施設の状況について 】
主な発言
- 特養・老健・介護療養型医療施設の3施設はひとくくりにされることが多いが、それぞれ持っている性格があり、また介護療養型医療施設については、今後制度改正でどうなるか不透明である。
- 2市1町の特養7施設では、それぞれ150人~400人の待機者がいる。特養の申込者の7~8割
は要介護3以上。特養や老健だけでなく、グループホームや有料老人ホームの状況も合わせて
考える必要がある。
- 今後461名が在宅に移るという推計であるが、今でも待機者が多くあり、かといって施設を増やすのも簡単ではない。最大の課題は働き手である介護士が集まらないということ。専門学校も減り、また平成26年のある大学の社会福祉学部卒業の300人のうち、高齢者の仕事に就いているのは40人であるが、全て介護の職ではないので更に減ることになる。2025年問題に対応していくためには、このような状況を地域の方に周知していく活動も大切と考える。
- 市として、施設整備も進めていくが、在宅で介護を受けようと思うと在宅診療が非常に重要になってくる。
- 町としては、町域が狭いということもあり施設整備は容易ではない。医療機関も少なく在宅が厳しい状況だと危惧している。
【 乙訓地域の在宅医療の状況について 】
主な発言
- 1人の医師で診ることのできる人数として、在宅専門クリニックでは100人を超え、在宅専門医が3人ぐらいいると200人弱ぐらい。地域にこういうクリニックがあると良いと思う。この圏域で個人で診療しながらだと、多くて60人ぐらい対応できる医師が数名いるが、高齢のため診療が難しいとか、小学校区に限るということでエリア外のグループホームに入所すると行けないという医師もいる。また、新規の内科開業医が少なく、10年後を見たときマンパワーが足りない。
- 在宅医療を整えるためには、病院のバックアップが必要。
- 歯科医師会のアンケートでは、1/3は訪問診療に積極的、1/3は要望があれば、残り1/3は歯科は訪問診療にそぐわない、という結果である。
- 口腔サポートセンターを組織して病院からの要望に応えられるよう進めているが、なかなか期待に応えられていない。実際に依頼が来ると時間がないから行けないと、各病院に対して御迷惑をかけていた。それに対して、実働部隊を作って、できるだけ訪問診療をできる歯科医師を集めてシステムを組もうとしている。
- 胃ろう等の関係では、歯科医師としては口から食べられるようにしろと言われているように感じるが、実際訪問診療に行くと、「噛める入れ歯を作ってほしい」と言われる。寝たきりや車いすになると、健康な時とポジショニングが違うので、入れ歯も変わってくるのに、削って削って噛めない入れ歯になっている。実際は噛む面積が広い方がよいのだが、実行できていない実態がある。残存歯数が4本ぐらいになると、多数歯が残存しているより1.6倍の医療費がかかるというデータもある。
- 女性の歯科医師が国家試験合格者の1/3を占めている。医師も3割ぐらいを占めていると思うが、10年ぐらい経つと出産等で現場を離れ、子育てが一段落すると復帰されるので緩いM字カーブを描いている。供給不足という意味では、女性医師の活躍を期待しないといけない。
- 管内の薬局は45。在宅可能な薬局も20数件ある。在庫負担を軽減するため、在庫システムを整備し、ネットで各薬局の在庫を見られ、麻薬や輸液、衛生材料のやりとりができる。また、各薬局の状況がわかる冊子を作成し、各医療機関や地域の施設等に提供し、在宅に対応できる薬局の紹介をしている。
- 訪問看護事業所としては在宅のなかでも、とりわけ医療依存度の高い人を具体的に出してもらえるとありがたい。
【 乙訓地域の終末期医療の状況について 】
主な発言
- 介護療養病床での看取りが増えてきている。以前は悪化すると一般病棟へ替わっていたが、家族もこのままこの病棟でと希望される。いかに健康寿命を延ばすか、高齢者でも動けるうちは頑張りたいが、それ以上の治療は望まないという人が増えているように思う。
- 当病院は、認知症+合併症の方ばかりなので、本人の意志を聞くのは困難でご家族の判断を仰ぐことになるが、だいたいは胃ろう、呼吸器までしなくていいが、経管栄養や点滴は希望される。
- 食べられなくなったり、歩けなくなったりした状態で処置をすることが、死を迎える人にとってよいのかと考える。治療することによって、苦しい期間を長引かせることもある。医療機関、家族、世間の目、いろいろ問題がある。望んでいない治療を減らせば、在院日数、在所日数を減らせると考え、2月に「リビングウィル」のシンポジウムを開催し、多くの人に考えてもらうきっかけとしたい。
配付資料
次第(PDF:65KB)
名簿(PDF:44KB)
資料1(PDF:467KB)
資料2(PDF:714KB)
資料3(PDF:77KB)
資料4(PDF:24KB)
資料5(PDF:56KB)
参考資料(PDF:806KB)