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畜産人材育成研修の風景

座学

◯営農知識の習得

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畜産センターでの講義

京都府職員を中心に畜産の専門知識をマンツーマンで学んでいます。

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農業者による講義

先輩農業者から営農ビジョンや販売力強化について学んでいます。

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農業大学校での講義

農政に関する幅広い知識を農業大学校の講義を受けて学んでいます。

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牛の精子の観察

顕微鏡を用いて精子の活力や生存率を確認します。乳牛では凍結保存された精液を人工的に雌牛の体内に注入するのが一般的で、現在では、雌牛が生まれる可能性が高い精液なども利用されています。

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スマート農業祭への参加

近年、牛に付けたセンサで分娩兆候を自動で検知する機械など、畜産分野にもスマート技術の導入が進んでいます。本研修では、省力化や経営強化につながる最先端の技術の展示会に参加しています。

実習

◯飼養管理技術の研修

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除糞

牛は1日に50kgの糞をします。牛の健康状態は糞にも現われるため、状態を確認後に除糞します。除糞し床を清潔に保つことで生乳の品質維持に繋げます。

 

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えさやり

家畜として最大限に乳を生産するために、乳牛の主食となる粗飼料と主菜となる濃厚飼料をバランス良く給与しています。給与時には、食いつきや摂取量を見て、健康状態を確認することを学びます。

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搾乳

乳牛は毎日搾乳しないと体調を崩すため、一般的に朝と夕方の1日2回搾乳を行います。研修生は、前搾り(乳頭を刺激するとともに、乳頭の入口にいる菌を排出する)→4つの乳頭を清潔にする→搾乳専用の機械を装着、という順番で搾乳を開始します。1日50kg以上の乳を出す牛もいます。

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毛刈り

乳牛は暑さに弱い動物です。体の熱は体表面から放散されるため、毛を刈ることは夏バテ予防に繋がります。研修生は夏前に毛刈りの技術を学びます。

 

他に、子牛のほ乳、分娩の立会なども行います。

 

◯実践的な研修

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良質な堆肥づくり

排せつ物を資源として活用するために、切り返しを行い堆肥中の微生物に酸素を供給し、臭気物質の分解や病原菌などを死滅させ良質な堆肥を学びます。

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自給飼料の生産

乳牛の主食となる粗飼料の20%は輸入に依存しています。牧草を自ら生産することで海外からの供給量や価格の変動を受けにくくなり、経営の安定に繋がります。また、牛からの排泄物を有機物として畑に還元でき、土・草・家畜の資源循環を学びます。

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牛房の溶接

就農後の小修理に応用できるように、溶接技術を学んでいます。

 

◯資格の取得

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人工授精師講習(解剖学)

人工授精は牛の直腸内に入れた手の感覚を頼りに行います。実際の生殖器を肉眼で確認することで構造や機能を理解し、体内での操作をイメージしやすくします。

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人工授精師講習(直腸検査)

直腸検査は牛の肛門に手を入れて、直腸ごしに子宮の状態を触診します。卵巣の状態や妊娠しているかどうかを確認することができます。

 

◯農家研修

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稲WCSづくりインターンシップ

稲WCS(ホールクロップサイレージ)とは牛用の飼料で、稲の子実が完熟する前に穂部と茎葉部を同時に収穫し発酵させたものです。嗜好性や栄養価が高く、長期保存が可能で京都府でも作りやすい自給飼料です。

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先進的農家への視察研修(兵庫県)

府内、府外の先進的な農家を視察し、今後の経営方針の選択肢を増やします。

お問い合わせ

農林水産部京都府農林水産技術センター 畜産センター

綾部市位田町桧前

ファックス:0773-48-0722

ngc-chikusan@pref.kyoto.lg.jp