京都府立総合資料館

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第1部 江戸時代の京都研究-歴史考証と地誌の発展-

1.伝統の継承と歴史考証

西宮記(源高明 著)

西宮記(源高明 著)写真

平安時代10世紀中頃に、醍醐天皇の第七皇子源高明(みなもとたかあきら)によって著された有職故実書です。朝廷の儀式や作法に関して記されたもので、まとまって残された有職故実書としては最古のものです。そのため古礼を知るための根本資料としての価値が認められ、多くの写本が作成されています。

展示資料は、蔵書印から推測すると、少外記(しょうげき)中原(山口)家が江戸時代の中頃に書き写して所蔵していたと思われる写本です。

少外記は、文書を作成したり、先例を調べて儀式をとり行う地下官人(じげかんじん)です。職務のために必要だったのでしょう。

*地下官人 朝廷で儀式や公事がある時に御用をつとめる位の低い役人ですが、文化的素養が高く「平安人物志」(江戸時代後期の学者・文学者・芸術家などの名鑑)に名前が掲載されている人がかなりいます。

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