ここから本文です。

第3回天橋立公園の松並木と利用を考える会議事要旨

日時:平成18年1月27日(金曜日)13時30分~16時

場所:京都府宮津総合庁舎

1.開会

2.天橋立の適正な管理の持続可能性について

天橋立は人が自然と関わり続けてきた結果、現在も白砂青松の風景が残されている。この「人が関わること」を未来続けていくためにはどのような仕組みや工夫が必要かを検討する。

<事務局より説明>

座長: 松林の管理・砂州の管理・利用の管理を持続するために今後どのような取組が必要なのかについて、各委員にアンケートを取った結果を資料5に体系的に課題としてまとめた。持続的な仕組みづくりを踏まえてコメントなり、考え方を加えていただきたい。

委員: 公共事業等で砂州の管理とか利用を考える場合、天橋立を取り巻く環境でどういうことが起こっているかを見ていく必要がある。宮津市と京都府の協力体制がなければ、ここだけで終わってしまって広がりがない。そのへんの整理をしていただきたい。

委員: 周辺環境との関わりを抜きに天橋立だけで考えても、先に進まないし、同じような問題が繰り返し出てくる。50年、100年先を見据えた体制づくりが急がれる。ナショナルトラストになればいいが、土地所有の要件は満たせないので、保護・管理・運用トラストとして「ブリザーベイション トラスト天橋立」を提案させていただいた。

委員: 天橋立を重点とした景観条例の制定にお礼を申しあげる。資料5の取組の中には、既に実施している事業が相当ある。天橋立周辺は昔から「山紫水明」の地として有名だが、美しい海があってはじめて天橋立が生きてくる。天橋立の借景を利用して府中地区、文珠地区のまちづくりをしたらどうか。借景を重点的なテーマとして考えていただきたい。

委員: ビジターセンターの設置は、取組の成果を観光客に常時見せられる施設があればより理解が深まると考えて項目として挙げた。これは委員の提案されたトラストにも取り込めるセンターだと思う。「モニタリング結果の反映」の「全木調査」は、天橋立の植生調査から提案した管理項目に基づいて取り組まれた管理作業の効果をチェックするとともに、全体の松林の状況を定期的に調査して管理の方法を見直しする。継続してデータを積み重ねていくことがベースとして大事である。

委員: 資料5にある取組は、既にやっていて問題にぶつかりながら悩んでいるところもある。したがって全体をバランスよくではなく強弱をつけて、何を優先していくかを明確にしないといけない。小中学校におけるふるさと教育はリバースで実施している。天橋立を守る会では橋立の中に歌の道をつくったが、全国から寄せられた作品の発表場所に悩んでいる。ビジターセンターができれば、そこが一つの拠り所になっていろいろな取組が集大成されていくだろう。リバース館は倒木松が消化された段階で閉鎖する一過性の施設である。

マツの根は逆さにしてガラスを置いてテーブルにするとか、マツを炭にするとか具体的に提案しても答えが返ってこない。マツを素材とした工芸品も既に京都伝統工芸専門学校が試作品をつくっている。ではどうしたらいいのかという具体的な検討に入らないと、全部きれいごとに終わってしまうのではないかと危惧している。

委員: 松林の管理もきれいごとが並べてある。白砂青松を人間の力でつくるのは不可能に近い。貧しい農山村漁村が徹底的に松林を利用して、砂が民家のほうへ来ないようにつくりあげたという文化的な背景がある。橋立が現代の姿になるには400年ほどかかっている。前回の調査で一定のゾーニングが行われている。まずはこれを止めることからスタートして、いきなり白砂青松に向けた事業化は避けるほうがいい。松林の管理は時間をかけて計画的にゆっくり取り組むべきである。あせってはいけない。

委員: 観光まちづくり研究会のガイドブックは観光まちづくりのマニュアルとして役に立つ。資料5の取組には行政が担っていく項目が相当ある。行政だけでやれないものは協働体制の中でできるところから進めていくのが望ましいと思う。

委員: さまざまな環境の向上は利用の管理と相反する部分があるので、その取り合わせをどうしていくのかが一つの課題である。資料5の取組は、具体的にどういう立場の人が役割を担うのかも考えていくべきである。

座長: 各委員の意見をまとめると、松林・砂州の管理は、広域の環境の系という問題を考え、それに対する取組の基本姿勢を項目として入れ、基本的な方針を課題の対象にしてはどうか。借景と砂州や松林のバランスで一つの景観ができあがっている。土砂の流入を可能にしてきた山の管理といった生態系の問題を考えてはどうか。取組を公開することによりさまざまな人たちの支持を得ていく場が必要である。活動母体となる組織を育成し、その中でやれるところを進めていくという仕組みづくりが課題としてあるのではないか。計画倒れにならないように行政と民間が一緒にやっていく。

白砂青松は簡単にはできない、時間をかけてゆっくりやるという話は委員に補完をお願いしたい。これは天橋立の価値とは何かという問題と関わってくる。

委員: 天橋立の現在の状態で白砂青松に戻せる場所はおのずから決まってくる。なぜかとうと、昭和40年代に客土層を40センチメートル入れて相当年月が経ち、今さら客土を取り除いて砂を入れることは考えられない。浜の宮公園は腐食層の上に白砂を入れたので、見かけ上はきれいな白砂青松になったがマツが弱っている。天橋立では表層の腐食の取り除き、マツの間伐で一定進んでいる遷移を止めるところから始めて、徐々に戻していくほうがいい。

委員: 活動母体となる組織の育成に関連して、今回景観の調査をするにあたっていろいろ話を聞く中で、素晴らしい人材とともに、既に活動している団体があることがわかった。新たに組織を育成するのではなく、今どこで誰が何をやっているのかをみんなが理解して、足らないところを補いあってもっといい活動ができるようなネットワーク図をつくるほうがいい。地元の人を中心に、NPOとかファンの人とか行政がそこに加わりながら全体を網羅するような組織に発展させていく。それには人材なり今まで蓄積されたものがどんなものかをみんなで共有するという作業が大事だと思う。

座長: さまざまに活動している人材を把握して、それらの方々にヒアリングをして、「活動母体となる組織の育成」をフィーシビリティを高めたものにまとめて、次回の調査の中に生かしていただきたい。

委員: リバースではマツの炭を橋立に返しているが、カニ殻も土壌をよくすると聞いた。それを検討して一度試してみて、いい結果が生まれるようにステップアップして次に向かうということがないと運動は継続していかない。すべて具体的な問題だと思う。

委員: やはり核をつくらなければいけない。それは情報の集積と同時に外へ向けての発信場所であり、天橋立をどう考えていくのかというポリシーの部分である。ある部分に関してとても詳しい人たちが結構おられる。その方たちとネットワークが組めて、集まれる場所があったらいい。それが私の提案するトラストである。天橋立全体を環境の博物館として考えたうえで、ポリシーをもって方向性をつけていけば世界へ向かって情報発信できる。天橋立は文化遺産としてふさわしい場所だと思っている。それを地元がどういう形で発信できるかにかかっているような気がする。

天橋立は下草が生えすぎて白砂青松でなくなっているという声もあるが、下草が飛砂を抑えている要素もあるのではないか。マメ科のカラスノエンドウが生えているのを見つけて危ないと思った。

委員: 今や日本には白砂青松はほとんどない。白砂青松にこだわって工事で戻すという考えはやめたほうがいい。

委員: 白砂は山の岩の性質によって白くなったり茶色くなったりするので、すべて白とは限らない。砂地でなくなればマツ以外の木も生える。小天橋は砂なので白砂青松であるが、大天橋は客土で山土が入って草が繁茂してクズが多く、松林である条件がなくなっているので、それを松林にするにはかなり人の力が入らないと難しい。

松林を中心に見てきたので、皆さんほどは観光に対して強い思い入れがない状態で話をすると、今朝の京都新聞に、天橋立の景観についてのアンケート調査結果によると、地元は辛口の点数をつけ、観光客は甘口の評価をしているという記事が載っていた。地元の感覚と観光客の意識はかなり違う。いろいろな取組をしてわれわれの中だけで盛り上がっても、空回りになって残念な結果になるのではないか。常にチェックをして、われわれがやっていることが外部の人にとってインパクトのあることなのかどうかを見直すことが大事だと思う。

委員: 客土が多く堆積しているところは草がよく生えている。観光客と地元の温度差も、地元住民は毎日見ているから汚いところも見えてしまうので仕方がない。地元の心ない人がゴミを捨てて環境を汚している。それが辛口の点になったのだと思う。周辺の環境保全については、タケが蔓延して山の生態が変わりつつある。これを防止しなければいけない。ゴミの問題にしても何にしても行政がもっと前に出て、草の生えていない環境のいい天橋立にし、周辺の環境もよくして、名実ともに山紫水明の地にしてほしい。

委員: 天橋立のこういう問題を地元のことと捉えて、自分に引き寄せて考える人の住む範囲を宮津市域や岩滝町域以外に広げていくことも大事である。

座長: 観光地を何度も訪れる人の目的が、ある人に会いにくるという「人」の要素が大きくなっている。その人を通じて観光地の良さを知って興味が深まっていくことが多い。そういう面では、地元の活動を見せるとか、その場に連れていってガイドする、そういう仕掛けをつくって、リピーターを増やす戦略を環境保全活動と一緒に考えていく必要がある。天橋立の環境がどうやって管理され維持されているのかを、その努力も含めて伝えていくことが必要ではないか。

天橋立はどこに価値があるのか。この活動を持続させていくためにも、文化遺産としての価値を固めておく必要がある。かつて屋久島は一般にあまり知られていなかった。行政も上屋久町、屋久町の二つに分かれて仲が悪かった。さらに明治期に林野庁に島の権利を取られ、目ぼしい屋久杉が次々に伐られた。これからどうするのかということで、屋久島の自然価値、文化的価値は何かという論議を島の人と著名人が1年半続け、屋久島の価値づけをしていって、最後は世界遺産に認定された。今では屋久島の住民は誰もが屋久島の価値をいえる。

天橋立の価値を観光客に熱く語れるステージを設ける必要がある。府へお願いしたいのは、砂州や松林の管理の論議も大事だが、なぜ天橋立なのか、よその砂州と何が違うのか、きっちり価値化してほしい。みんなで論議する場をもっていただけないだろうか。

委員: 大賛成である。若い人の意見を汲み上げて、天橋立の位置づけをしてそれを前面に売り出していく。

委員: 地元の人が天橋立は自分のふるさとの財産だという気持ちがすべてではないか。観光関係だけでなく市民みんなでもう一度考えようというのは大事なことだと思う。

委員: 天橋立の価値づけは、京都府から始めるのではなく地元の行政なり地域の人たちでまず考えていくべきだと思う。台風による風倒木は京都府の補助事業で近々整備していく。竹林が宮津市内でも増え、市議会で対応を求められている。個人所有で手が入らない山にタケがはびこっている。ボランティアにも協力を求めて、里山整備に取り組んでいきたい。

委員: 天橋立の価値を確認する作業をしていきたい。地元の人たちが参加すると同時に、天橋立に思いのある全国の人たちの視点も含めて、天橋立はどうして価値があるのかを整理して、それを発信していくことを何よりも先にやるほうがいいと思う。

事務局: 天橋立の価値については当然今回の取組のベースになる部分であり、具体的な行動も大事である。そういうことを議論する場、それが行動につながる場を早急にもつ必要がある。検討結果の成果としてそういうものをまず立ち上げたい。それは行動を重ねることによってより明確になってくるだろう。ゆっくり時間をかけてやらないとできないのは、松林とか砂州など生態系の問題であることはもちろんだが、この活動そのものが普遍性をもつためには時間の積み重ねが必要になってくる。

座長: そういっていただくと心強い。まずは討議する場を立ち上げて、ここに挙げられた課題の緊急性、長期性を含めながら整理しつつ、人々の営みの中で守り育て今日まできたものを現代の流れの中で再確認していきたい。

委員: 天橋立の価値については、世論を動かしていくような仕組みづくりの中で、よりダイレクトに伝えられる言葉をもちたいと思う。

座長: 天橋立の砂州と松並木が今日まで続いてきているのは奇跡に近い。人々の心の中にある天橋立の歴史的、文化的な価値が支えてきたといえる。その思いに甘えることなく、これからは科学、仕組み、ネットワークといった現代の知恵を駆使して未来に続けていく努力が必要。地元も含めた論議の中で天橋立の価値を共有化していっていただければと思う。

委員: 今は文字学問になってしまって、いくら素晴らしい歴史や自然があっても文字になっていないと何もされていないのと同じ評価になる。天橋立も中世のことに関しては史料がないからほとんどわからないが、実際に周辺の山には中世の城跡もあり、「丹後情報蔵」のホームページで紹介している。素材はいっぱいあるのに研究対象になっていないから表に出ていないだけ。天橋立の博物館化を提起したのも、そこを体系化して広い視野から外に向かって発信できる場所をつくらないとどうにもならないと考えたからだ。

観光という言葉は使わない。リピーターをどうやって増やすかという問題も、観光の視点では見た目で終わってしまうが文化活動として捉えるといろいろなことが考えられる。とくに団塊世代は今まで鬱々と生きてきて自分のテーマを持っている人が多い。これから定年を迎えて、今までできなかったことをやろうと積極的に考えている。そういう文化的なレベルの高い人たちが天橋立を訪れるだろうから、それに応えて発信したり、現地を案内するというきめ細かい、内容の深いものを提供できないと、単なる観光地に終わって廃れていくかもしれない。

委員: 観光業は環境に対してどうスタンスをもつかということがこれからは決定的になる。現在、丹後の旅館とネットワークを組んでISOの資格取得を目指している。まちづくりがしっかりできていなければ観光地に魅力がないだろう。今や有名になった湯布院も、第一に「住んで良し」を掲げた考え方がさらに人気を呼ぶのも当たり前である。この会と景観問題はどうリンクしていくのか。民間にとっては景観の問題も松並木の問題も一緒の問題である。行政はこれだけは縦割りではなく、同じ情報で同じ方向に向かうということを確認していただきたい。

ビジターセンターは大事だが、今どき行政に箱モノをつくってもらうのはありえない。どこでどういうプロジェクトを組んでつくっていくか。リバースの財産は、北大から屋久島まで交流でつながったネットワークだと思う。そのネットワークが生かせないか。北大でポプラ並木を再生したのは、教授や学生が北海道のシンボルであるポプラ並木を守ろうと走り回って集めた2,000万円を元に、国から1,000万円の補助を得て再生された。リバース館も土産物屋を自分たちの力でリニューアルして一円もお金は出ていない。リバース基金にしても全国から浄財が集まっている。本当に熱い気持ちがあればビジターセンターはできるのではないか。橋立の倒木松材のいいのがまだ残っている。これに使わない手はない。そこから情報発信して天橋立のいろいろな資料が集積する。外からのネットワークと地元のネットワークでいろいろな人たちが支えてくれる。ネットワークのソフトの部分が生きてくるのではないか。ハードではなくソフトありきでつくっていくという気持ちが熱くなれば、ビジターセンターはできるのではないか。

座長: もう一つの委員会との連動性とか、どういう形でこれが引き継がれていくのか、お考えがあれば話していただきたい。

事務局: まちづくりにはこの会で検討していることと関わることが多数出てくるし、これを抜きにしてまちづくりの議論はできない。そのため第1回は合同で立ち上げ、次回の第4回も合同で行う。この会の中身も含めてまちづくりの中で取り組んでいく。

事務局: まちづくりの委員会のほうは天橋立周辺ということで、宮津市、岩滝町を含めた広い範囲、この委員会は橋立を中心とした周辺であるが、行き着くところは本来は同じである。取組をやることによって松並木も活性化し、まちも元気になる。それを京都府、宮津市、地元の皆さん方の協働でやっていくという目的は一緒であるが、残念ながら、あちらは都市計画課、こちらは公園緑地課で、実際にリンクできにくい部分があるのも事実である。それぞれの検討会の成果として具体に協議、実行していく中でそういうことを確認しながら、分散しないようにやっていくことに努力をしたい。

座長: 観光という言葉を使わないという委員の気持ちはよくわかる。昭和30年代、40年代にバス観光で大勢の人が観光地を訪れ、そのニーズに合わせてまちの環境を変えていく風潮があった。私も観光という形のまちづくりはやめてくれと怒られたことがある。「観光」という言葉は中国古典の「易経」に「觀国之光」、国の光を観るという用語があり、明治時代に、よその国から日本を訪れる人たちの行動を「観光」という言葉で表した。「易経」は兵法の本に近い。自らの国がどこで光っているかを知らずして国は治められない。つまり民がそこに住むことを喜び、自分のふるさとを喜んでいることの確認とそれが何かを国を治めるものが把握することなしには、敵から国を攻められる。観光の本当の意味は、天橋立を守り、外から来る邪悪な消費的考えや行動を戒め、自らが打って出るためのエネルギーを蓄えることまでやる。そのように理解していただきたい。

委員: 熱い思いをもった人の輪が仕組みやすべてのことを支えるというのは、そのとおりだと思った。地元の皆さんと一緒に勉強を続けていきたい。

委員: ネットワークの構築が大事だと強く感じた。これをどういった形で進めるのかが行政が取り組んでいくべきところだと思った。

委員: 橋立の価値観についていい話を聞かせてもらった。ハードよりもソフト面という点では、天橋立を訪れる観光客の知的好奇心が旺盛で、これはいいソフトだと思う。一方、地元の人は行政に対する不満、橋立の悪いところばかり話して、価値観がどこにあるのかよくわからない。ソフトはいくらでも広げていくことができる。それで訪れる人を多くするのが基本的な考えではないか。その点も今後検討会で考えていただければありがたい。

委員: 天橋立はお金に換算していくらぐらいになるか想像できない。したがって、橋立との関わり方を生活のレベルから文化的なものからすべて含めてもう一度、地元の人が自分の言葉で語るのが大事ではないか。昭和40年代に土地の持ち味を合理化の名の下に変えていったが、橋立の価値がわかれば、店の看板はこれでいいのか、自分の店づくりはどういうものがいいのかと一軒から問うていけば、それが広がって町並みも変わっていくだろう。周辺の町並みも橋立の価値をそれぞれが語ることによって、それがフィードバックしていくと思う。そういう議論を絶対にすべきである。

委員: 資料5の体系図は、外向けのために何をすべきかが主流になっているような気がする。やはり宮津市民がいかに天橋立のことを理解して愛着を感じているかが基本で、それがないと、いくら外向けにきれいごとをやっても効果はないだろう。宮津市民全員が郷土史家のような形で自分のまちのことを熱く語れるということが大事である。取組を長く続けていくには地元の人がベースになってやっていかないと続かない。

委員: 天橋立があってこそ、この地域の経済サイクルが回っている。先人たちは「宮津節」という、天橋立の位置づけに近いものを真剣に考えた。若い人に意見を聞いたり、小中学生に作文を書いてもらったりして、みんなで位置づけを考えていくのが緊急の課題だと思う。天橋立を守る会では公園内に与謝野晶子と寛の歌碑の建立を計画している。建設場所の許認可についてはご協力をお願いしたい。

委員: 地元の人がどれだけ地元のことが語れるかが大事。ホームページでバーチャルな世界をつくる一方、地元で勉強会を主催しているが、一般の人が大勢集まるほどではない。テーマは主に歴史や美術関係であるが、興味を持つ人の活動がネットワーク化できればテーマの幅も広がって参加者も増えるだろう。地元の人も観光客も深い話を聞きたいのではないか。それが文化活動につながってくるとリピーターが増える。例えば丹後半島はツーリングに人気の場所なので、彼らからの情報発信も期待できる。そこにアピールできる部分があれば、これまで考えなかったところに広がっていく。

委員: 天橋立の価値とは何かを考えるときに、一緒に議論することと同時に、知ることと体験することも大事である。知るということでは、われわれが情報を伝えるときに対象に合った言葉を用意しておく必要がある。体験するときも、理解を深めるためにどういうプログラムがあるといいのか、どういう人が関わって天橋立を見てもらったらいいのかという細かい仕組みを一緒に考えていくと、より深い議論になるだろう。

座長: 本日の議論で何となく以下のとおり柱らしきものが見えてきた。

(1)天橋立の価値づけを子どもから高齢者まで熱く語れる作業を継続化する。

(2)天橋立の価値を外に向かって情報発信し、さまざまな活動をしている人たちのネットワークを構築していく場づくり。その一つがビジターセンターの建設。

(3)情報発信によりファンを増やし、天橋立の価値を日本、世界に認めさせる。そのためには知ること・体験することを頭に置いたソフトの構築が必要。それを核になる場づくりを利用して広めていく。

(4)天橋立は周辺の海、山、そこに住む人々の関わりが一体となって微妙なバランスと仕組みの中で今日まで残ってきた。松林の管理・砂州の管理・利用の管理を進めていく中に、広域の生態系の管理をどうするのかを将来的な方針として掲げておく必要がある。

3.閉会

閉会挨拶

お問い合わせ

建設交通部都市計画課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5329

toshi@pref.kyoto.lg.jp