腸管出血性大腸菌感染症に注意!
京都府内で、腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加しています。食品の適切な取扱いや正しい手指衛生など、感染予防に努めていただくとともに、症状がある場合は早めに医療機関を受診するよう心がけましょう。
腸管出血性大腸菌感染症とは?
- 腸管出血性大腸菌感染症はベロ毒素を産生する大腸菌に感染することによって起こる感染症です。
- 腹痛、水様便、血便などの症状を呈し、重症化すると溶血性尿毒症症候群(HUS)※や脳症などの合併症を伴い、死亡することがあります。
- 潜伏期間は通常3~5日程度で、主な感染経路は経口感染です。
- 国内の患者などから検出される血清型としてはO157が最も多く、O26とO111が次に多いです。
- 治療は対症療法が中心です。
※溶血性尿毒症症候群(HUS)とは:破砕状赤血球を伴った貧血、血小板減少、腎機能障害を特徴とする急性腎不全であり、初期には、顔色不良、乏尿、浮腫、意識障害等の症状が見られます。
京都府内の発生状況は?
- 京都府内の腸管出血性大腸菌感染症の報告数は、2020年以降年間約40~60件程度で推移していましたが、2026年は第34週(8月17日~23日)時点で77件と、すでに例年の年間報告数を上回っています。特に第34週は、1週間で30件の報告があり、例年同時期と比べて非常に多い状況です。
- 毎年夏に報告数が増加する季節性がありますが、年間を通して発生しています。
- 京都府では、2020年第1週から2026年第34週までに370件の報告があり、この内男性は147件(40%)、女性は223件(60%)と、やや女性の報告割合が多いです。また、年齢群別にみると20代が最も多く、次いで10代、9歳以下が多いです。
- 地域別にみると、2026年(第34週時点)は京都市からの報告が53件と最も多く、次いで乙訓(7件)、山城南(6件)が多いです。



気を付けることは?
- 腸管出血性大腸菌の感染は、主に飲食物を介した経口感染であり、菌に汚染された飲食物を摂取したり、患者や無症状で感染している方の糞便に含まれる大腸菌が直接または間接的に口から入ることによって感染します。
- 排便後、食事の前、下痢をしている子どもや高齢者の排泄物の世話をした後等は、せっけんと流水(汲み置きでない水)で十分に手洗いをしましょう。
- 食品の取り扱いに気を付けることも重要です。食品を購入する際、肉、魚、野菜等の生鮮食品は新鮮な物を購入し、表示のある食品は、消費期限等を確認し、購入しましょう。肉、魚、卵等を取り扱う時は、取り扱う前と後に必ず手を洗いましょう。
- 生の肉や魚を切った包丁やまな板は、洗ってから熱湯をかけたのち使うことが大切です。食事の際は、清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛りつけましょう。
- 特に、小児や高齢者では、溶血性尿毒症(HUS)や脳症(けいれんや意識障害等)を引き起こしやすいので、注意が必要です。
参考情報