ホーム > 京都府レッドデータブック2015

京都府レッドデータブック2015

文字の大きさ

トップページ野生植物種子植物 > イトタヌキモ(ミカワタヌキモ)

種子植物のアイコン種子植物
種子植物 タヌキモ科

イトタヌキモ(ミカワタヌキモ)

Utricularia exoleta R. Br.
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
近畿レッドデータブックカテゴリー 絶滅危惧種A
イトタヌキモ

掲載項目の解説をみる

選定理由

湿地の開発や水域の埋め立て、富栄養化の進行で全国的に減少している。府内の生育地もきわめて限られる。近年外来のオオバナイトタヌキモと競合、消滅寸前の自生地も見られる。

形態

細い茎がからまって水中に浮遊するか、あるいは湿地にマット状に密生して生育する繊細な食虫植物。葉は二又状でまばら、少数の捕虫嚢が付く。外来のオオバナイトタヌキモが野生化しているので注意が必要。イトタヌキモの花は全幅3~4mmで小さいが、オオバナイトタヌキモの花は幅が約1cmある。

◎参照 日本の野生植物 草本Ⅲ(平凡社)139、原色日本植物図鑑 草本編Ⅰ(保育社)122、日本水草図鑑(文一総合出版)153

分布

本州、九州、東アジア、インド、アフリカ、オーストラリア。ただし、イトタヌキモはオオバナイトタヌキモ(U. gibba)と同種に扱われることも多く、少なくともオーストラリアやアフリカのものはオオバナイトタヌキモと思われる。

◎府内の分布記録区域 京都市域、山城地域。

生存に対する脅威

水域の富栄養化、湿地の開発や乾燥化。

必要な保全対策

オオバナイトタヌキモと異なり、イトタヌキモは酸性貧栄養地のもの。水質が最も重要である。オオバナイトタヌキモ(水鳥で運ばれる)が混入すると、選別しての除去は困難なので、一部を種子などの形で系統保存する段階にあると思われる。

特記事項

自家受粉をするので結実はよい。水中に浮いているときと、浅い湿地の泥上にはえているときとではたいへん姿が異なる。

種子植物の文献一覧

執筆者 角野康郎、光田重幸

トップページ野生植物種子植物 > イトタヌキモ(ミカワタヌキモ)

京都府レッドデータブックに掲載されている野生生物や地形・地質、生態系などに関する情報がありましたら、情報提供フォームからお寄せください。

情報提供フォーム

お問い合わせ先:京都府環境部自然環境保全課
TEL:075-414-4706 FAX:075-414-4705
E-Mail:[email protected]
〒602-8570 京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ページの先頭に戻る