種子植物 タヌキモ科
タヌキモ
Utricularia × japonica Makino, Utricularia vulgaris L. var. japonica (Makino) Tamura
                      | 京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 | 
                          
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| 2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する | 
| 環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) | 
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A | 
                  | 選定理由 | 府内の自生地は2~3か所にすぎない。北方系の遺存分布と考えられ、学術的にも貴重である。  | 
                  
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| 形態 | 水中に浮遊する水生植物で、全長はときに1mを超える。葉には多数の捕虫嚢が付く。茎の先端に付く殖芽(越冬芽)は緑色でほぼ球形、大きな個体では直径が1cmを超えることで、楕円形で小さな褐色の殖芽を形成するイヌタヌキモから識別できる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅲ(平凡社)139、原色日本植物図鑑 草本編Ⅰ(保育社)123、日本水草図鑑(文一総合出版)140  | 
                  
| 分布 | 千島列島、サハリン(樺太)、北海道、本州、中国大陸北部。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域(詳細不明)、京都市域、山城地域。『大江山草木誌』にも記録があるが、イヌタヌキモの記録はなく、判別できない。  | 
                  
| 生存に対する脅威 | 水質の悪化、マニアによる採集。  | 
                  
| 必要な保全対策 | 生育地は周辺の森林とともに保全しないと、水質の悪化を招く。  | 
                  
| 特記事項 | 本種はオオタヌキモ(日本では北海道から東北北部に知られ、府内では未発見)とイヌタヌキモとの雑種起原であることがわかっており、結実はほとんど見られない。  | 
                  
執筆者 角野康郎、光田重幸
