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京都府レッドデータブック2015

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種子植物 カヤツリグサ科

オニナルコスゲ

Carex vesicaria L.
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
近畿レッドデータブックカテゴリー 絶滅危惧種A

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選定理由

個体数が少なく、産地も限定。「巨椋」とあるのが京都府内唯一の記録である。近年の確認情報はない。

形態

湿地にはえる大型の多年草。茎は叢生し高さ30~100cm、長い地下茎をひく。小穂は4~8個、上部3~4個は雄性、他は雌性。果胞は卵形で長さ6~8mm。北地に多い。ウマスゲ(府内絶滅寸前種)にやや似るがウマスゲの果胞は狭卵形で長さ10mm前後。

◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)149、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)295、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)496-497

分布

北海道、本州、九州。北半球の温帯に広く分布。

◎府内の分布記録区域 中丹地域(情報のみ)、山城地域(上記)。

生存に対する脅威

湿地開発、河川改修。

必要な保全対策

すでに巨椋池は埋め立てられており、絶滅した可能性もある。標本は京都大学に残されている。もともと北地の植物で、京都府のものは最終氷期の遺存種と考えられる。湿地開発や河川改修に先立つ詳細な生物調査が必要である。自然が今日のように荒廃した状況下での開発や埋め立ては、安易に許される時代ではなくなった。再発見されれば、系統保存を図るべき植物の一つである。

種子植物の文献一覧

執筆者 津軽俊介

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