種子植物 トチカガミ科
ミズオオバコ(オオミズオオバコ)
Ottelia alismoides (L.) Pers. 
                      | 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 | 
                          
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| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する | 
| 環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) | 
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | なし | 
                  | 選定理由 | 全国各地で比較的普通な水田や水路の雑草であったが、農薬の使用や水質の悪化で産地が急減している。府内でも生育地が減少している。  | 
                  
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| 形態 | オオバコに似た葉をもつ一年生の沈水植物。水深によってサイズは著しく変異し、ミズオオバコとオオミズオオバコは区別できない。白~桃色の美しい花を咲かせる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)3、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)395、日本水草図鑑(文一総合出版)28  | 
                  
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州、アジアの熱帯から温帯域、オーストラリア。 ◎府内の分布記録区域 全地域。  | 
                  
| 生存に対する脅威 | 農薬(とくに除草剤)の使用、圃場整備、池沼の埋め立て、水質悪化。  | 
                  
| 必要な保全対策 | 山間部の休耕田や放棄田の水路を中心に残っているものを、重点的に保全する。  | 
                  
| 特記事項 | かつては府内でも普通の水田雑草であったと推察されるが、農薬の多用と圃場整備によって水田からはほぼ消滅した。山間部の湿田などにかろうじて残存する。かなり富栄養化した市街地周辺の水域にも生育している場所があったが、近年、消滅が相次いでいる。サイズの可塑性や自家受粉など、水田や溜池の水位変動に適応した特性をもつが、現在の急激な環境変化には耐えられないようである。  | 
                  
執筆者 角野康郎
