種子植物
種子植物チシマゼキショウ科

ハナゼキショウ（イワゼキショウ）

Tofieldia nuda Maxim.

選定理由	Tofieldia（チシマゼキショウ属）のなかでは暖地性の種で、日本固有。府内では丹後地域ほかに自生が見られるが、生育地は限られており個体数（株数）も少ない。現状では絶滅のおそれが高い。
形態	山中の湿った岩にはえる多年草。根生葉は線形で先は長く尖り、左右2列に出る。花茎は高さ10～30cmで、2～3個の小型の茎葉がある。花期は7～8月。白色の花が総状花序に付く。花被片は線状長楕円形。雄しべは花被片と同長か少し長く、葯は淡紫色である。同属の他種にくらべて、本種では花柄の長いのが目立つ。また葉の縁には細突起がない。 ◎参照　日本の野生植物草本Ⅰ（平凡社）27、原色日本植物図鑑草本編Ⅲ（保育社）155、京都府草木誌（宗教法人大本）108
分布	本州（関東以西）、九州。 ◎府内の分布記録区域　丹後地域、中丹地域。
生存に対する脅威	園芸採集、森林開発、土地造成、道路工事などが減少の主要因である。
必要な保全対策	山林内の谷筋に遊歩道などを設ける際には、注意が必要である。
その他	日本固有種

執筆者　田中徹、赤松富子

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絶滅危惧種