種子植物 ラン科
ヒトツボクロ
Tipularia japonica Matsum.
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | 準絶滅危惧種 |
| 選定理由 | 生育地や個体数がきわめて少ない。2002年版レッドデータブック作成にともなう2000年の調査時に、京都市内の北山地域で生育しているのを確認したほかは、1~2地点の確認例しかない。絶滅寸前種扱いも考えられるが、発見困難で園芸価値にも乏しいものなので、このランクとする。 |
|---|---|
| 形態 | 山の林の中にはえる多年草。葉は偽球から出て普通1枚、長卵形、長さ3.5~7cm、長い柄がある。花は5~6月に咲き、数個が花茎の先にまばらな穂をつくり、長さ約4mm、唇弁には長さ4mmの細い距がある。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)217、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)46 |
| 分布 | 本州、四国、九州、朝鮮半島。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(現状不明)、京都市域、乙訓地区。 |
| 生存に対する脅威 | 森林の伐採。 |
| 必要な保全対策 | 自然度の高い林の保護。林下または尾根筋などにはえるので、伐採そのものよりも、切り倒した樹木の搬出処理作業によるダメージが大きいと思われる。 |
| 特記事項 | 群生は見たことがない。分布は広いが府内では山林内に孤立して生じ、個体数はきわめて少ない。 |
執筆者 村田源、光田重幸
