種子植物 カヤツリグサ科
オニスゲ(ミクリスゲ)
Carex dickinsii Franch. et Sav.
                      | 京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 | 
                          
|---|---|
| 2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する | 
| 環境省カテゴリー | なし | 
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | なし | 
                  | 選定理由 | かつてはやや普通にあり、たいていの湿地で見られたが、近年大幅な減少傾向にある。  | 
                  
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| 形態 | 日当りのよい湿地にはえる多年草。茎は高さ20~50cm。開花期は5~7月で、スゲ類のなかでは遅い。開花後には密集した開出気味の果胞がふくらんで目立つ。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)150、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)294、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)494-495  | 
                  
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域、南丹地域、京都市域、山城地域(中、南部)。  | 
                  
| 生存に対する脅威 | 湿地開発、林道の拡幅や新設、農道の拡幅や新設、遷移の進行。  | 
                  
| 必要な保全対策 | 湿地開発、農道や林道の拡幅・新設に先立つ詳細な生物調査が必要である。経済的価値に乏しい湿地でも、湿地を生息地とする生物にはなくてはならない環境であることの認識、啓発そして実践。行政の指導力も必要。  | 
                  
| 特記事項 | 本種はほかのスゲ類と間違えることはなく、果胞も遅くまで残る傾向があり、良好な湿地かどうかを判断する指標になる植物の一つである。  | 
                  
執筆者 津軽俊介、光田重幸
