湿地や休耕田、池沼の岸辺に生育する一年草。草体は柔らかく、叢生し、高さ5～20cm。葉は茎よりも短く、淡緑色、幅1～2mm。基部の鞘は白味を帯びた赤紫色。苞葉は3～6個あり、葉状で花序より長く、長さ5～10cm。花序は頭状で、花序枝はない。小穂は狭卵形、長さ3～5mm、幅約1.5mm、白緑色、やや扁平で2列に鱗片を付けるが、ところどころ螺旋状となりよじれることが多い。鱗片は卵形、長さ約2mm、薄膜質、3～5脈あり、ほとんど竜骨はなく、鋭頭。痩果は長楕円形、鱗片の2分の1長で、長さ約1mm、横断面はレンズ形、稜は鋭く、狭い翼状となる。花柱の長さ約1mm。柱頭は普通2岐するが、短い柱頭が1個現れ3個となることがある。

◎参照　日本の野生植物 草本Ⅰ（平凡社）184、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ（保育社）243

本来は氾濫原などの撹乱地に生育するものであり、安定した環境下での維持は難しい。

「選定理由」に同じ。