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京都府レッドデータブック2015

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蜻蛉(トンボ)目 イトトンボ科

ヒヌマイトトンボ

Mortonagrion hirosei Asahina, 1972
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒヌマイトトンボ

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選定理由

京都府では1か所しか産地が知られていないため。

形態

腹長22.0~25.0mm、後翅長13.0~16.0mmの小型種。オスは黄緑色に黒い条紋があり、眼後紋が4個あって、翅胸前面にも4個の黄緑色紋が並んでいる。メスは明るい橙色で頭頂に五角形の黒斑がある。成熟すると地色は褐色に変化する。

◎近似種との区別 特徴的な模様をした種類なので、近似種との区別は容易である。

分布

本州、九州、対馬の極めて限られたところに分布。

◎府内の分布区域 北部地域。久美浜湾の一部のみで生息が確認されている。

生態的特性

海岸沿いの、ヨシなどの抽水植物が繁茂する汽水域のヘドロが堆積した湿地や、河口付近のヨシ原などが主な生息地。汽水域でしか発見されていない特異なトンボである。5月下旬~9月下旬に発生する。産卵はメスが単独で行い、水面にあるヨシの枯れ茎などの植物組織内に産卵する。

◎近似種との比較 モートンイトトンボは府内全域に局地的に分布していると思われるが、汽水域には生息できないので混生しない。

生息地の現状

久美浜湾の生息地では比較的安定して発生していたが、最近の調査によると生存が確認できなくなっている。生息地域の水質および底質汚染が進んでおり、本種が絶滅した可能性もある。

生存に対する脅威

開発や道路の拡張工事などで生息地が失われる危険がある。また、水質が変化すると生息ができなくなる。

必要な保全対策

生息地とその周辺の抽水植物群落の保全を行うとともに、生息地の水質を維持していかなければ、近い将来絶滅する可能性がある。

関係法令

京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例(指定希少野生生物)

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