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鞘翅(コウチュウ)目 オサムシ科

カンムリメクラチビゴミムシ

Trechiama insularis S. Ueno, 1980
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

メクラチビゴミムシ類は、全て地下浅層、地中、ないしは洞窟性の無翅無眼のゴミムシである。移動力が乏しいため種分化が著しく、それぞれの分布範囲は極端にせまい。本種は、冠島がタイプ産地である。京都府特産種。メクラチビゴミムシが小さな離島に分布する例はめずらしく、学術的にも注目される。

形態

体長5.9~6.3mm。体は赤褐色で、複眼は退化して痕跡を残すのみ。上翅の第3条と5条に、それぞれ2本ずつの剛毛を備える。上翅は癒合し、後翅は退化している。ヨシイメクラチビゴミムシやヨウロウメクラチビゴミムシに近縁であるが、オス交尾器の構造が異なる。

分布

本州、四国。

◎府内の分布区域 舞鶴市冠島。タイプ産地以外からは知られていない。

生態的特性

他のメクラチビゴミムシ同様、渓流沿いの地下浅層(腐葉土層と母岩層の間の、粘度混じりの礫が主体となる層)に生息するものであろう。

生息地の現状

原記載に用いられた1951年採集の2頭の標本以外には知られていない。生息地の状況は明らかでないが、冠島は無人島であり、オオミズナギドリの繁殖地として国の天然記念物に指定、保護されているため、環境は大きく変わっていないものと思われる。

必要な保全対策

冠島を現状どおり保護すること。

その他

日本固有種

文献 Ueno(1980b)

執筆者 芦田久

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