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鞘翅(コウチュウ)目 コガネムシ科

ダイコクコガネ

Copris ochus Motschulsky, 1860
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ダイコクコガネ

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選定理由

分布域は広いが、大型種であるため環境変化を受けやすく、日本各地で顕著に減少した。

形態

原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)(保育社 1985)PL. 63、No. 1、日本産コガネムシ上科標準図鑑(学研 2012)PL. 15、No. 1-18、PL. 16、No. 1-8を参照。体長18.0~28.0mm、ダイコクコガネムシ科のなかでは大型で、黒色、オスの頭角は変化はあるが、後方へ湾曲したものを持つ。オスの前胸背板は前角が裁断状で角ばる。メスの頭部には板状の横隆起、前胸背板には弧状に突出した横隆条がある。

◎近似種との区別 混生するミヤマダイコクコガネに似るが、前胸背板の前角は角ばり、中央の条溝は痕跡的である。

分布

北海道、青森県、岩手県、山形県、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県、大島、式根島、三宅島、神奈川県、山梨県、静岡県、新潟県、佐渡島、長野県、富山県、愛知県、京都府、和歌山県、大阪府、兵庫県、鳥取県、岡山県、広島県、島根県、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県(五島:福江島。壱岐:平戸島)、熊本県、宮崎県、鹿児島県、屋久島、口永良部島、奄美大島。済州島、朝鮮半島、中国大陸、モンゴル。

◎府内の分布区域 京都北山。

生態的特性

夏~秋季、低山地~山地の家畜・獣糞に見られる。灯火にも飛来する。

生息地の現状

植生の変化はほとんどないが、山村域での牛馬の飼養がなくなり、自然消滅のようである。近似種のミヤマダイコクコガネも同様に絶滅への道をたどるであろう。

必要な保全対策

山村、牧場での牛馬の飼養形態が変化したため、今後の生存はあまり望めない。

文献 京都昆虫研究会(1991)、塚本(1994)

執筆者 塚本珪一(補筆修正・水野弘造)

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