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鞘翅(コウチュウ)目 コメツキムシ科

ホソアカツヤコメツキ

Scutellathous sasajii Kishii, 2001
京都府カテゴリー

要注目種 

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

2002年版では当時の芦生演習林での1例のみとしたが、追加標本(1ex. , 7. ⅷ. 2010, 蝦田渉採集)が得られ、また宇治市天ケ瀬(1ex. 2. v. 2007, 吉田渉人採集)が本種と同定された。一方、丹後半島太鼓山からの文献記録のS. suturalisは本種を指すものと考えられ、府内に広く分布するものと判断した。

形態

体長10.5~14.5mm。細長く圧平され平行状。赤褐色で触角、前胸背の周縁部、上翅の周縁部と末端3分の1ほど及び肢部は多少とも黄赤色、光沢はきわめて明瞭。触角は長く、前頭前縁線は庇状に伸張。前胸後角の先端は鈍端。点刻は疎で円形、中央では単純で側縁に向け二重状大型となり、点刻間の表面は完全に平滑。上翅会合線の末端部に微突起をもつ。

◎近似種との区別 同属種は日本から8種知られ、一般外形での同定は困難であるが、雌雄の生殖器構造には顕著な差異点がある。近似種チャイロツヤハダコメツキS. comes(Lewis)とシコクツヤコメツキS. shikokuanus Kishiiは本種より体色が薄く小型で繊細。

分布

タイプ産地は奈良県大台ヶ原山。2002年版以降に判明した産地は兵庫県、徳島県、大分県、鹿児島県などの諸県で島嶼は不明であるが、西日本全域に分布するものと思われる。

◎府内の分布区域 南丹市美山町京都大学芦生研究林、丹後半島太鼓山、宇治市天ケ瀬。

生態的特性

この仲間は昼間は葉上や花上で見られ、夜間灯火に集来することが多い。

改訂の理由

まれにしか採れないが、絶滅を危ぶむ状況ではないと判断。

その他

日本固有種

文献 Kishii(1955、1987、1999、2001)、岸井(1997、1998a、1999)

執筆者 岸井尚(修正:水野弘造)

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