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双翅(ハエ)目 アミカモドキ科

ニホンアミカモドキ

Deuterophlebia nipponica Kitakami, 1938
京都府カテゴリー

絶滅危惧種

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)

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選定理由

各地で著しく減少していると見なされる種。かつ世界的にもごくわずかな種しか存在しない特異な双翅類で、学術的にも貴重である。

形態

体長2.0~3.0mm程度の小型種で、翅に極めて特徴がある。また口器は退化している。胸部は暗褐色、腹部は淡暗褐色。オスの触角は極めて長い。

分布

本州、九州に分布。

◎府内の分布区域 京都市鞍馬、貴船、愛宕等から記録。

生態的特性

幼虫は流れのごく速い清流中の石上にのみ生息し、藻類を食し、周年発生する。成虫は野外では容易には発見されない。易(1933)は飼育によってこれを得ることを試みたが困難を極め、1頭のメスを得たのみであった。しかし後にはオスも発見されている。2002および2014年の調査では対象外としたため新たな知見は得られていないが、一般には、極めて減少していると見なされている。ただし最近でも京都での生存は確認されている。易(1933)によるとかつては鞍馬川に多数の本種が生息していたという。即ち、直径20cmほどの石1個あたり5頭から多いときには20頭もの本種の幼虫が付いていたと記されている。なおこの時の調査期間において、著しく個体数が減少したことがあり、これは川の道路工事の影響ではないかと推察されている。限定された生態環境のみに生育するため、環境のわずかな変化でも、その影響を受けやすいと思われる。

必要な保全対策

生息地の保全。

その他

日本固有種

文献 易(1933)

執筆者 大石久志

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