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膜翅(ハチ)目 クモバチ科

フタモンクモバチ

Parabatozonus jankowskii (Radoszkowski, 1887)
京都府カテゴリー

準絶滅危惧種

2002年版 準絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT)

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選定理由

府内の分布は極めて局限されており、従来から個体数は決して多くはないが、近年特に激減している。

形態

体長20.0~30.0mm、日本で最大のベッコウバチ。黒色、顔面両側に黄色の斑紋、第3腹板に黄色の横帯。

分布

中国大陸、朝鮮半島、本州に分布。

◎府内の分布区域 府内では京都市、久御山町で確認されている。近年、北山(花背)でも記録されたが、ごく希少。

生態的特性

もっぱら大型のオニグモのみを狩り、ノネズミの穴や石垣の隙間などの奥で営巣する。滋賀県北部ではコケオニグモを狩った珍しい記録がある。営巣行動の詳しい観察例はない。営巣地に古い人家の縁下など暗い地面を選ぶこともある。

生息地の現状

京都市の東山丘陵一帯ではむしろ少なく、久御山町では社寺森林で、北山でも人家近くで記録されている。

生存に対する脅威

オニグモはかつて人家の近辺にかなり高い密度でいた。その頃は本種の個体数はもっと多かったと推察される。しかし、1990~2000年代にかけて、さらに激減しており、特に営巣場所となっていた隙間の多い古い石垣や家の縁下などが、近年の建築物の構造が変わって、少なくなったことも影響していると見られる。

必要な保全対策

なによりもオニグモの個体数の回復が必要条件で、人家近辺だけでなく、豊富な昆虫の生存を可能にする森林の保全が必要。

その他

日本固有種

文献 岩田(1975i)、遠藤(1991)

執筆者 遠藤彰

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