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膜翅(ハチ)目 ギングチバチ科

ヤマトスナハキバチ

Bembicinus hungaricus japonicus (Sonan, 1934)
京都府カテゴリー

準絶滅危惧種

2002年版 準絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 情報不足(DD)

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選定理由

府内では散発的に記録されるにすぎない。かつては河川や海岸の砂原でかなり普遍的に見られたようだが、近年は個体数が激減している。

形態

体長12.0mm前後、黒色、光沢に富む。腹部1、2、4節背板の横帯などは白黄色。

分布

北海道、本州、四国、九州、屋久島。南西諸島と小笠原諸島には別亜種が分布。

生態的特性

夏に、砂地に営巣し、ヨコバイやキジラミ類などを狩る。1頭の幼虫に30~40頭のヨコバイ類などを与える。アナバチ科で狩猟に先立って空室産卵をする行動が知られている学術的にも珍しい種。洪水の影響を受けるかなり不安定な環境でも営巣する。繭は浮遊性で、様々な場所に漂着しても、餌条件などがよければ一時的に定着、繁殖するものと思われる。

生息地の現状

戦前に京都大学の植物園の砂山にいたとの記録もあるが、今はいない。岩田久二雄氏が1927~1928年に大阪府池田市の猪名川の川原、さらに1932年、その上流の砂州で初めて観察している。丹後箱石浜では1970年代に記録され、その後長らく未確認であったが、ごく最近生息を確認した。1980年代に木津川、宇治川、淀川の三川合流点の砂地でも記録されているが、いずれも個体数はごく少ない。

必要な保全対策

海岸砂丘や河川の自然環境の保全・回復が必要である。

文献 岩田(1975c)、遠藤(1991)

執筆者 遠藤彰

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