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京都府レッドデータブック2015

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地質

まいづるたんでんとくらどふれびす

舞鶴炭田とクラドフレビス

Cladophlebis

京都府カテゴリー

消滅寸前

2002年版 消滅寸前 2002年版を参照する
舞鶴市志高

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分類

岩石 化石

細分

堆積岩 石炭 植物化石

時代区分

中生代三畳紀

地域

舞鶴市志高

選定理由

第二次大戦後のごく短期間のみ貴重なエネルギー資源として採掘された。また炭層の内外には保存の良い三畳紀の植物化石を産する。

分布

三畳紀の炭田は山口県の大嶺炭田が有名であり、一部で無煙炭が採掘されている。京都では第二次大戦後、エネルギー資源として本地域のほか、難波江層群中の石炭層が採掘されたが、すぐに停止されている。

特徴(特異性)

志高層群の上部層は砂岩、泥岩を主とし礫岩を挟んでいる。この中に厚さ1~2mの炭層が1層挟まれている。炭質は無煙炭の粉炭である。炭層周辺には植物化石のCladophlebis、Podozamites、 Taeniopterisが含まれている。Oishi(1932)はジュラ紀中世としたが、その後、中沢ほか(1958)は二枚貝化石が夜久野層群と共通することから、三畳紀古~中世とし、夜久野層群とは同時異相であるとした。

陸上の大型植物化石の産地として貴重であり、今後の研究や三畳系の模式的露頭として保護する必要がある。

現状

すでに採掘跡は破壊され、露頭は樹木等によって覆われている。ただし、地下には挟炭層の一部や含植物化石層が続いていると推定される。

保存に対する脅威

国道に近く、道路沿いの商店や施設の整備によって、露頭が破壊されたり、消失する可能性がある。

必要な保存対策

植物化石含有層については、露頭の消失を防ぎ、崖を保全する手立てを講ずる必要がある。

地質文献一覧

執筆者 武蔵野實

舞鶴市志高産のシダ植物Cladophlebis haiburnensis(Oishi 1932より)

舞鶴市志高産のシダ植物Cladophlebis haiburnensis(Oishi 1932より)

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