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京都府レッドデータブック2015

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地形

るりけい

瑠璃渓

京都府カテゴリー

要継続保護

2002年版 要継続保護 2002年版を参照する
南丹市園部町大河内浦田

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分類

河川地形

細分

渓谷、滝及び滝壷

地域

南丹市園部町大河内浦田

選定理由

京都府の自然を代表する典型的かつ貴重な地形。教育上、地形研究上注目すべき地形。

概要

園部川上流天引川の300~400m付近にある瑠璃渓は、白亜紀後期の有馬層群を削って形成された延長約4kmの渓谷をなす。この岩石(瑠璃渓層)は約7,000~8,000万年前頃の凝灰質泥岩、流紋岩質凝灰岩、流紋岩質溶結凝灰岩などの火山噴出物が約1,500mの厚さに堆積しており、陸上の酸性火成活動によるものである。これらの岩石が、その後の河川の侵食により様々な形に削り取られできた岩の造形美に優れた渓谷である。

渓谷入口からは比較的広い幅の渓流が続く。左岸は舗装道路で護岸壁がつくられ、右岸は急な岩肌に木々が生い茂っている。約1kmで渓谷は一時とぎれ、1kmばかり田畑の広がる平地となる。そして、再度両側が崖で被われる渓谷上流部(延長約1.7km)の入口が現れる。ここからが瑠璃渓の核心部で左岸の山肌に沿うように、また途中からは右岸からの景色が楽しめるように右岸にも遊歩道が設けられている。清流や滝、深淵をつくって流下しており、いろいろな名前が岩に付けられ、見る目を楽しませ驚かせてくれる。この素晴らしい景観も幅12.5mの砂防堰堤をもって終わるのは残念である。堰堤の背後は通天湖と呼ばれるため池となって、その周りにはレジャー施設が設けられ、野外活動の場を提供している。瑠璃渓の由来は、明治時代、船井郡長の三宅樅陰がその美しさに見とれ命名したと言われている。

関連法令

文化財保護法(名勝)、京都府自然公園条例(府立るり渓自然公園)

文献 井本ほか(1991)

執筆者 塩見良三

2.5万分の1 埴生

2.5万分の1 埴生

南丹市大河内 天引川の瑠璃渓

南丹市大河内 天引川の瑠璃渓

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