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 トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地質 > 竜ヶ石・石灰角礫岩

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竜ヶ石・石灰角礫岩 
概要図

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類 岩石
細分 堆積岩 
時代区分 中生代三畳紀
地域 北桑田郡京北町芦見谷



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 消滅危惧


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 竜ヶ石という呼称の盆石として知られており、地質学的には層状チャートという遠洋性堆積物の中に挟在する石灰岩として、特異な産状を示している点で重要である。
分布 西南日本外帯では、秩父累帯南帯の三宝山帯の中に三畳紀新世の層状チャートと互層するミクライト質石灰岩があり、一部の岩相がよく類似する。丹波層群の中では、I型地層群の層状チャートに石灰岩が挟まれることがある。例えば亀岡市の三股川沿いに見られる。しかし、竜ヶ石のように角礫状の産状を示すものは本地域以外にはない。
特徴(特異性) 竜ヶ石は石灰角礫岩がブロック化して、石灰岩の一部が溶けたものを呼んでいる。露頭は竜ヶ岳付近の芦見谷川北斜面に見られる。そこでは上部三畳系の層状チャートの中に約10mの厚さで石灰岩及び石灰角礫岩が挟まれている(小阪・石賀、1996)。石灰岩は細粒のミクライトであり、チャートや凝灰岩、泥質岩と互層したり、角礫状にそれらの物に取り込まれている。下部のチャートや凝灰岩と互層する石灰岩から、Epigondolella abneptis、Neogondolella polygnathiformis などが、石灰岩、石灰角礫岩より上位のチャートよりE. bidentata、 E. posteraなどのコノドント化石が見いだされている。また、下部には二枚貝化石も含まれている。本地域の一部には枕状溶岩のブロックを含む石灰岩があり、また芦見谷川中流域では三畳紀新世の珊瑚化石を産する緑色岩が知られている。このことは三畳紀新世に海底火山の活動やそれに伴う海洋環境の変化があり、遠洋性の石灰岩が堆積したことを示している。
現状 かつて地蔵山や竜ヶ岳付近の山腹斜面に転石としてあったものを採掘していたが、現在は転石はほとんど見当たらない。芦見谷川沿いの林道の拡幅によって、かつての露頭は破壊されている。上記した露頭は、表層地すべりによって露頭が現れたものであるが、表土に覆われつつある。三畳紀新世における火成活動と環境変動を示す堆積物であり、また盆石としても活用されている。乱獲を防ぐ必要がある。
保存に対する脅威 盆石として知られているため、放置すると乱獲される可能性がある。
必要な保全対策 乱獲ががけ崩れの原因となり得るので、採掘を禁止する必要がある。芦見谷川沿いの急傾斜の小谷であり、崩壊、地すべりの可能性があるため、適切な崩壊防止対策も必要である。

地質文献一覧 
執筆者:武蔵野 実
写真
京北町芦見谷川の竜ヶ石(横巾約20cm)。黒色の泥質基質と白色の石灰角礫でできている。
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