トップページ > 暮らし・環境・人権 > 京都府環境基本計画 > 新京都府環境基本計画(第2次計画:平成22(2010)年策定)

ここから本文です。

新京都府環境基本計画(第2次計画:平成22(2010)年策定)

「新京都府環境基本計画」(第2次計画:平成22(2010)年策定)

1 計画の副題

府民みんなの持続可能な環境ビジョン

2 計画策定の趣旨

(1)計画の背景と目的

  • 経済のグローバル化の流れが、世界経済を大きく発展させる一方で、地球温暖化などの環境問題の国境を越えた拡大や深刻化をもたらしています。環境問題の克服なくして社会・経済の存続や発展はあり得ないという危機感が世界の人々に広く共有され、持続可能な社会・経済の仕組みづくりへと時代は大きく転換しようとしています。
  • このような状況のもと、京都議定書誕生の地・京都の使命と役割を踏まえ、長期的な視点から京都府が目指す環境像・社会像を明らかにするとともに、それを実現するための施策の基本的な方向を示すために、新たな計画として策定(平成22年10月)しました。

(2)計画の性格

「京都府環境を守り育てる条例」に基づき、環境の保全及び創造に関する総合的かつ長期的な施策の大綱を定めるものであり、個別の条例、計画及びアクションプラン並びに府民と協働して取り組む具体的施策・事業などの指針となるものです。

(3)計画の期間

21世紀半ば(2050年頃)の京都府が目指す環境像や社会像を展望しながら、概ね2020年を目途として取り組んでいく施策の目標と施策展開の方向を明らかにします。

3 京都府が目指す環境像・社会像

環境問題をめぐる現状や国内外の様々な動きを踏まえつつ、21世紀半ば(2050年頃)を目途に京都府が目指す環境像・社会像を展望します。

  • 温室効果ガスの排出量が80%削減された「低炭素社会」の実現
    府民生活や産業活動の低炭素化が進展し、京都府内の温室効果ガス総排出量は80%削減(1990年度比)されています。
  • 低炭素社会に適応した新しいライフスタイルとまちづくりの進展
    京都の歴史や風土に育まれてきた価値観や感性、暮らし方の知恵などに基づく新しいライフスタイルが広く受け入れられ、それに適応した住環境整備や都市整備が進展しています。
  • 京都の技術や文化、人材を活かした低炭素型産業の発展
    産業構造のサービス化が一層進むとともに、エネルギー少消費型の産業が伸長し、デザイン力などの文化的蓄積、伝統的技術、先取性をもとに、卓越した環境技術を擁する新産業が生まれ発展しています。
  • 自然や文化と調和し共生する地域社会の実現
    里地、里山、里海の自然が再生・保全されるとともに、都市には緑の空間や自然とのふれあいの場が整備されています。地域固有の希少動植物を守るための活動や外来生物の防除活動が、保全団体、NPO、企業等により展開されています。
  • 安心・安全で環境への負荷が少ない循環型社会の実現
    大気、水質、騒音等の環境基準が達成され、澄んだ空気、美しい川の流れが実感できる快適環境が実現しています。廃棄物の排出量が減少し、不法投棄や環境汚染などの事案も著しく減少しています。

4 環境施策の基本方針

京都府が目指す環境像・社会像を実現するため、京都に蓄積されてきた「人は自然の一部である」という価値観や自然の変化をありのままに受け入れ暮らしの中に取り入れる文化性、「もったいない」や「しまつ」といった慣習に息づく暮らしの知恵などを活かし、産業、交通、都市、社会基盤などあらゆる分野の政策との協調・統合により、自然と共生する美しい都市づくり・地域づくりを進めることを今後の環境施策の基本方針とします。

基本方針

持続可能な社会の実現をめざして、京都の知恵と文化を活かし、自然と共生する美しい都市(まち)と美しい地域(むら)を創る

5 環境施策の目標及び展開方向

(1)課題別の目標及び施策の展開方向

ア 持続可能な社会の礎となる地球温暖化対策の推進
【目標】
(ア)京都府内の温室効果ガス排出量を、平成42年度(2030年度)までに、平成2年度(1990年度)と比べて40%削減することを中期的な目標とします。
(イ)中期的な目標を着実に達成するために、平成32年度(2020年度)までに25%の削減を目指します。
(ウ)京都府内各地域の特性を活かして、化石燃料に依存することなく快適な府民生活や活発な産業活動が可能となる社会・経済モデルを創ります。
【施策展開の方向】
家庭における省エネルギー・創エネルギー対策の推進/事業活動における対策の推進/運輸交通に関する対策の推進/森林による二酸化炭素吸収源対策の推進/再生可能エネルギーの導入促進/低炭素社会に適応した環境産業の振興/環境配慮商品等の購入促進/環境学習の推進/地域の特性を活かした持続可能な社会・経済モデルの構築/地球温暖化への適応策の推進/京都議定書誕生の地から世界への情報発信

イ 自然に親しみ自然とともに生きる地域づくりの推進
【目標】
(ア)府民が自然に親しむ場や機会を充実させ、自然との共生の中で育まれてきた地域固有の文化や景観、暮らしの知恵などを継承・発展させます。
(イ)府民協働により絶滅のおそれのある野生動植物の保全回復を進め、侵略的外来生物の防除や増えすぎた野生鳥獣の個体数管理を行います。
【施策展開の方向】
自然とのふれあいの機会の充実/生命を育む自然の保全と創出/生物多様性の保全

ウ 限りある資源を大切にする循環型社会づくりの推進
【目標】
(ア)府民生活や産業活動の中に、廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用(3R)の考え方や仕組みを浸透させ、廃棄物の発生量や最終処分量を抑制します。
(イ)廃棄物の不法投棄を撲滅します。
【施策展開の方向】
廃棄物の発生量・最終処分量の削減/廃棄物の適正処分/不法投棄等の撲滅

エ 府民生活の安心安全を守る環境管理の推進
【目標】
(ア)京都府域の大気、水質、土壌などの総合的な環境管理を強化し、全ての環境基準を達成します。
(イ)戦略的環境アセスメントを導入するとともに、環境リスク事案の発生の未然防止等により、環境負荷を低減します。
【施策展開の方向】
大気・水環境の保全/生活環境の保全

(2)地域別の施策の展開方向

京都府域をおおむね5つの圏域で捉え、それぞれの環境特性を踏まえた施策の方向性を明らかにします。

丹後地域
里海・里山・里地など丹後の自然を守り活かす地域づくり/環境を軸にした農林水産業や観光など地域産業の再構築/再生可能エネルギーやバイオマスを活用による新産業の創出など

中丹地域
由良川や舞鶴湾の豊かな自然環境と調和した地域づくり/農山村の生活文化を守り伝えるエコ・ツーリズムの展開/工業団地を中心とする資源循環型システムの確立など

南丹地域
丹波高原の豊かな森林資源の保全と活用/地域資源循環型農業の先進地づくり/地域の自然と文化と生態系を守る協働活動の展開など

京都都市圏
低炭素社会に適応した都市政策の推進/自然と共生する新しいライフスタイルの提案/大学・企業等の力を結集した先端環境技術の開発促進など

山城地域
地域の歴史文化を伝承する自然環境の保全と継承/けいはんなエコシティの推進/住民協働による多様な環境保全活動の展開など

6 計画の推進に向けて

  • 府民、NPO、企業、大学等との協働
  • 人材の育成
  • 様々な分野の政策の連携と統合
  • 計画の推進と実効性の確保

7 計画全文等

府民意見募集結果と府の考え方

計画中間案について平成22年7月17日から8月16日にかけて府民の皆さまから御意見を募集しましたところ、たくさんの貴重な御意見をいただきありがとうございました。

お問い合わせ

総合政策環境部政策環境総務課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4389

seisakukankyo@pref.kyoto.lg.jp