ここから本文です。
1点目は、「北野大茶会」の開催についてです。
京都府が事務局を務めています「きょうとまるごとお茶の博覧会実行委員会」では、大阪・関西万博を契機として、国内外の方々に京都の茶文化の魅力を発信するため、茶人や茶商、茶の生産者から茶器や茶道具、茶菓子の職人の方々にご協力をいただき、「きょうとまるごとお茶の博覧会」と題して、府内各地でお茶に関する様々な取組を展開してまいりました。
そのフィナーレを飾るイベントとして、10月11日(土曜日)から13日(月曜日)の3日間、北野天満宮において「北野大茶会」を開催いたします。
北野天満宮は、かつて豊臣秀吉が身分を問わず茶碗ひとつで誰でも参加できる茶会「北野大茶湯」を開催した地でもあります。
開催初日には私も出席して記念セレモニーを行いますほか、会場のイベントとして、北野天満宮にゆかりのある茶道4家元2宗匠や、全日本煎茶道連盟に所属する煎茶道各流派による茶会、府内のお茶関連団体による野点茶会を行います。
また、かつて開催された「北野大茶湯」に関する展示や、「きょうとまるごとお茶の博覧会」において実施してきた様々な取組の成果発表、お茶や京菓子、茶道具の販売、お茶の淹れ方体験ができるブース、ステージでの演目披露など、多彩な催しを用意しております。
多くの皆様にご参加いただけますよう、周知いただきますとともに、当日の取材についてもご協力をよろしくお願いいたします。
2点目は、令和7年度の「京都府あけぼの賞」受賞者の決定についてです。
京都府では、男女共同参画社会の実現による豊かな地域社会の創造や、女性の一層の能力発揮に向けて、各分野において先駆的に活躍する女性や女性グループに「京都府あけぼの賞」を贈ることとしています。
今年度は5名1団体の方にお贈りすることといたしましたので、順にご紹介します。
1人目は、総合地球環境学研究所副所長の浅利 美鈴 様です。
環境分野で長年にわたり研究活動や若者・子どもたちへの環境教育活動に取り組まれますとともに、大阪・関西万博きょうと推進委員会若手部会メンバーで「EXPO KYOTO Meeting」の開催ディレクターとして活躍されるなど、環境分野や大阪・関西万博へも多大な貢献をされました。
2人目は、ヴァイオリニストの石上 真由子 様です。これまでに国内外のコンクールで多数の賞を受賞されますとともに、東京と京都を拠点にしつつ、各地で演奏会をされるなど精力的に活動されており、文化芸術部門において多大な貢献をされました。
3人目、4人目は、デフバレーボール選手の梅本 綾也華 様、梅本 沙也華 様です。姉妹での受賞となります。
ともにデフバレーボールの日本代表として活躍されますとともに、昨年の世界選手権で優勝されるなど、デフスポーツの振興に多大な貢献をされました。
5人目は、俳優の吉岡 里帆 様です。多数の映画やドラマで活躍されており、本年には映画『正体』の演技が高く評価され、第48回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞されました。
最後に、絵本読み聞かせボランティアサークル「絵本サークル きいろいばけつ」の皆様です。2004年に京丹波町立和知小学校への「朝読書・読み聞かせボランティア」として活動を開始以降、20年以上の長きにわたり、小学校や地域のイベントで読み聞かせの活動を続けて来られ、地域振興に多大な貢献をされました。
以上の5名1団体の方々に、これまでのご功績をたたえ、「京都府あけぼの賞」を授与いたします。
表彰式は、11月22日(土曜日)に、京都テルサで開催します「第37回 KYOのあけぼのフェスティバル2025」において行います。
フェスティバルの詳細については既にお知らせしておりますが、当日は気象予報士で防災士でもある蓬莱 大介さんの講演など、様々な企画を行う予定ですので、当日の取材についてよろしくお願いします。
3点目は、「京のネオおせち」の販売についてです。
京都府では、食を取り巻く環境の変化への対応と付加価値の高い商品やサービスを創出するため、「京都食ビジネスプラットフォーム」を設置し、生産・加工・流通など食に関連する多様な事業者が新たな価値を創造するオープンイノベーションの促進に取り組んでいます。
この度、本プラットフォームにおきまして、株式会社ノムラフーズと京都文教大学・京都文教短期大学の連携により「京のネオおせち」が開発されました。
本商品は、おせち離れの傾向にあります若者向けに、現代風にアレンジしたメニューを取り入れたおせちを開発することで、家族でおせち料理を囲みながら過ごす文化を次世代につないでいくことを目的として開発されたもので、一の重は従来の伝統的なお重、二の重は現代風にアレンジしたお重、三の重は温め可能なお重となっており、特に、二の重と三の重は、学生のアイディアをもとにワークショップなどで意見交換を重ねて開発されたと伺っています。
今日は、特に学生おすすめの「レモネードなます」を用意いただきましたので試食させていただきます。記者の皆様のお手元にもお配りしておりますので、後ほどお召し上がりください。
(「レモネードなます」を試食して)紅白なますといえばかなり酸っぱいイメージですが、これは酸味が和らげてあり、子どもから高齢の方まで幅広い年代の方が楽しめる味だと思います。
この「京のネオおせち」は、本日からノムラフーズ様のECサイトにて販売されるほか、京都府のふるさと納税の返礼品としても本日から取り扱いを開始いたしますので、広く周知いただきますようお願いします。
私からは以上です。
「京のネオおせち」について、「レモネードなます」を試食されたが、レモネードというと違和感があるが食べられてどうだったか。
元々、紅白なますというと酸っぱいイメージですが、甘くなっているというよりも酸味が抑えられている形になっています。レモネード味がするというよりも酸っぱさを和らげたなますという感じで、食べやすいと思います。
全体として若者向けにアピールするということだが、知事はどういうところをPRしたいか。
特に二の重が若者向けになっていますが、一つひとつ名前が付いていて、「モンブランきんとん」や「ミートでよろこんぶ」など、親しみやすいネーミングになっていますし、昔ながらのおせち料理よりも若い人に受けるような素材になっていますので、話題になってもらいたいです。
おせちというと、とっつきにくいイメージが強いですが、おせち自体も非常に食べやすいので楽しく囲んでいただけることが売りだと考えています。
北野大茶会を知事がPRしている動画(テレビCM)をYouTubeで見た。コミカルな感じだったが、どういう意図で作成したのか。
万博関連のイベントはフラッグシップアクションを11実施していて、それぞれ重要ですが、特に「けいはんな万博」と「きょうとまるごとお茶の博覧会」は万博期間と同じ長い期間にたくさんのイベントをやっています。
それから、「お茶」はやはり総合芸術です。お茶だけではなく建物から華道、お庭、和装といったほとんど京都の文化の総合芸術で、「きょうとまるごとお茶の博覧会」はそれらの多くの関係者が関わったイベントでしたので、まさにそのグランドフィナーレを飾るということです。
しかも豊臣秀吉が主宰した北野大茶湯ゆかりの北野天満宮で開催させていただくので、京都の方にも来ていただきたいですが、できれば関西一円や、より広範囲の方にご参加いただければありがたいということで、そのために短い期間ではありますがテレビCMが有効ではないかということと、印象に残ればいいという思いで作成しました。
楽しさを演出したのか。
それはあります。かつての北野大茶湯もそうでしたが、今回の北野大茶会も、(発表項目の中で)家元の話もしましたが、堅苦しさよりも、作法にこだわらず、初めてお茶に触れる方にも楽しんでいただけるイメージを出すためには、親しみやすさも必要という意図をもって制作しました。
北野大茶会は万博関連の事業ということだが、どういう方に来て欲しいのか。京都の方に来て欲しいイベントなのか、それとも国外の方なのか。イベントのねらいを聞きたい。
大阪・関西万博きょうと推進委員会で作ってきた300以上の京都府内のイベントがありますが、これは基本的には京都の人だけではなく、国内外を含めて幅広い方に京都府内に来ていただきたいという意図で構成しています。当然「きょうとまるごとお茶の博覧会」自体もより幅広い所から来てもらいたいという思いで実施していますが、京都で開催しますので地元の方も来ていただくことが大前提になっています。
先ほどCMの意図の質問の際にも申し上げましたが、かなり大きなイベントで半年間やってきた「京都まるごとお茶の博覧会」のグランドフィナーレなので、できる限り広範囲の方に来ていただきたいという思いがあります。
私としては関西圏一円から来ていただきたいですし、お茶のイベントですので、今海外の方に抹茶はブームで、万博だけでなく京都に来られている訪日外国人の方もおられますので、そうした方にも顔を出していただけるとありがたいです。
大阪・関西万博は閉幕まで1カ月を切った。これまでの5カ月間でどういった効果があって、特に京都にはどういう影響があったと見ているか。
まず、万博全体については、入場者数、チケットの販売状況、ミャクミャク関連グッズの販売状況を見ても、当初の予想よりも賑わっているのではないかと考えています。
京都府も関西パビリオンに京都ゾーンを設けており、関西パビリオンも予約が取りにくいぐらいの人気が出ているということで、かなりの来場者を記録しているという意味で、万博本体についてはある程度意図した効果が出ていると考えています。
京都への効果は幅広いのですが、元々京都関係の情報発信をしていくということについても、万博期間中だけの誘客だけでなく、万博を機会に多くの方に京都の魅力を知っていただこうと考えており、それぞれのブース等のアンケートを見ても今後京都を訪れたいという方や、既に訪れたという方もかなりたくさんおられます。観光面だけ見てもある程度効果があると考えています。
それ以外にもいろいろな要人が来られたり、経済ミッションの方々が来られたりして、ビジネスマッチングが行われたりということがあります。もう一つは、京都の若者が参加しているイベントが多く、シャインハットで行った「EXPO KYOTO MEETING」では若い人が300人ほど運営に携わったり、万博を通じて多くの方にご参加いただいていますので、そういうものは今後効果として発現していくものと考えています。
トータルの話をまとめてしたいのですが、もう少し待っていただければと考えています。全体として私自身は万博本体と連動した様々な取組については一定効果が出たと考えています。
自民党の総裁選挙について、討論会等を見ていると、候補者同士が探り合いをするような感じで、前回のように盛り上がっていない印象があるが、知事の印象はどうか。
盛り上がりについて、今回は候補者が5人で、前回の候補者が9人だったのと比べると少ないですが、それぞれが主張されていることは全く一緒ではなく、ある程度、政策の幅というものは感じ取っています。
ただ、以前から申し上げている通り、待ったなしの課題として物価高騰も含めた賃上げによる経済の好循環、アメリカの関税政策も一定の合意はしていますが日本経済への影響は避けられないです。こうした経済問題や、人口減少といった構造的な課題や東京一極集中の是正、不安定な国際的な情勢等、課題はたくさんあります。そういう事に対し総裁になられた際にどう対応するのかということをできる限りわかりやすく伝えていただきたいと考えています。
党の総裁選ではありますが、(当選された方が)総理になられる可能性も当然ありますから、分かりやすくやっていただきたいです。私の希望としては、(当選後に)ぜひとも地方の声を聞いていただくようにしていただきたいです。
もう一つは、政治的な空白を総裁選後もなるべく短くする努力は、与野党共にしていただきたいです。
今回の総裁選では地方創生の議論が目立っていない気がするが、知事の考えはどうか。
知事の間でもそういう声はあります。ただ、知事会としても候補者にアンケートを取らせていただいて、その中では地方創生については熱い思いを語っていただいているのですが、表だっては、どうしても野党との連携や減税問題等に集中しがちです。地方創生は誰も言っていない訳ではありませんが、もっと盛り上がっていただければありがたいです。
自民党の総裁選について、知事自身が注目している政策や候補者があれば伺いたい。
特定の候補者を挙げるのは控えますが、注目している政策は経済の好循環です。物価上昇を上回る賃金の引き上げを行って初めて経済の好循環が生まれるので、それぞれの候補者が年収を上げるなど様々な主張をされていますが、国内経済という意味では非常に注目する点だと考えています。
それから、前提として人口減少社会は全国に共通した構造的課題なので、そこにどう処方箋を打たれるのかということと、関連して国土政策としては、東京一極集中是正について関心が高いです。
政策の中身ではありませんが、もう一つは野党との連携です。その後の様々な政権の枠組みに関係してきますし、地方にとって関心の高い政策実現にも関わりがあるので、野党との連携のあり方については私自身興味があります。
野党との連携のあり方はどのようにすべきだと思うか。
それは私が考えることではなく、衆議院・参議院共に少数与党なので、政府が政策を実現していくためにはどういう形であろうと野党と連携しなければいけないことは間違いないので、それがどういう形で行われるか非常に興味がありますし、そこが政治空白を長引かせないことにも繋がる一つのキーポイントだと考えています。
自民党、立憲民主党、公明党が給付付き税額控除について協議を始めており、中低所得者層の支援になるが、自治体にも影響があると思われる。その点について知事の考えはどうか。
9月19日に自民党・公明党・立憲民主党の3党首が給付付き税額控除の導入に向けて協議に入るということが合意されたことは承知しております。恐らく物価高騰が家計に与えている負担をどう軽減するか、中低所得者への対応を含めてのご判断だと考えています。
具体的な制度設計はこれからですが、仮に所得税の減税ということがあれば地方交付税の原資にも影響を与えるので、地方の財政運営には十分配慮した形で議論していただければありがたいです。
これまでも申し上げていますが、給付付き税額控除だけでなく、税は様々な行政サービスを提供するために必要な国民の負担としてお願いしているもので、様々な税制がある中で特定の税だけ議論するというよりも、税制そのものをどうするのかということや、行政サービスの維持の財源をどうしていくのかという大局的な見地から議論していただかないと、個別の税制の議論では足りないのではないかと考えています。
日本維新の会が副首都構想を検討されており、副首都となると大阪だけでなく近畿圏にも影響が出てくると思うが知事の考えはどうか。
日本維新の会が副首都構想について法案を取りまとめるという報道がされていることは承知しています。
報道ベースでは、副首都機能の整備は東京一極集中の是正、災害時のバックアップ、経済圏の形成が目的だということで、国からの税源移譲や中央省庁の機能移転といった施策を実施するものなので、施策の目的自体はこれまでの地方創生の取組に通じるものだと考えています。
京都府は、もともと文化庁の京都移転の時から政府機関の移転等に率先して取り組んできましたし、参加している関西広域連合では国土の双眼構造の実現を目指すとしていて、首都機能のバックアップ構造の構築は既に関西広域連合として政府に要望していますので、そうした方向性はある程度同じだと考えています。
ただ、詳細についてはこれからの議論ということで、月内には骨格をまとめるという話も聞いていますので、それがどういうものになるかは、関西を構成する自治体としても、京都府としてもきちんと注視していきたいと考えています。
公文書の保存期限が過ぎた後に廃棄ではなく保管すると判断された歴史的文書について二点伺う。
京都府にはいわゆる「公文書管理条例」がなく、現状では内規に基づいて、もし文書を見たい場合は京都学・歴彩館で閲覧申請をして、マスキングされている部分については現用文書でいうところの審査請求が制度上できない。そうした状況は京都府のみならず全都道府県のおよそ半数ある。
公文書管理法では、(歴史的文書の閲覧を)権利として保障すべきであるということで制度化を地方自治体の努力義務として求めている上に、去年の「公文書管理フォーラム」では
、内閣府が改めて各都道府県に対して現用文書が条例で権利が担保されているのであれば歴史的文書も同様に条例担保することが望ましいと促している。
こうした現状について知事はどのような認識を持たれているか伺いたい。
また、宮城県や沖縄県のように国からの働きかけを受けて条例を設ける自治体も出てきており、この2県では4月から条例が施行されるが、京都府では府民の権利として法的拘束力のある形で権利を担保するためにどのようにしていくのか、今後の見通しを教えてほしい。
現状については、今、かなりお話がありましたが、公文書については「京都府文書の保管、保存等に関する規程」で対応していますし、京都学・歴彩館で保存・管理している歴史的文書については京都学・歴彩館の文書取扱規定で管理しており、今までのところ、それぞれの規定による運用で特段の支障はないと考えています。
また、京都学・歴彩館の特徴として、特に公益性がある場合には個人情報も含めて開示する特別閲覧制度を設けています。これは制度としてはかなり研究者に寄り添った制度であり、京都府としては柔軟に対応しているつもりです。
恐らく論点は、そのような柔軟に対応している歴史的文書の中に公文書に準ずるようなものが含まれている時にどのように扱うのかということで、現状は特段の支障は感じていませんが、そこは国の動きや他府県の事例もありますので、京都府としては、今後の見通しとしては条例を制定するメリット・デメリットを分析したいと考えています。文書は廃棄したらなくなってしまいますし、一方で幅広く残すと個人情報保護との関係の課題が幅広くなるので、そこでの仕分けのラインが重要だと考えています。
永年保存文書として残っているものは今でも情報公開できる訳ですから、研究者の方に寄り添った対応や、条例があることのメリット・デメリット、他府県の状況を見て研究させていただきたいというのが本音です。
歴史的文書の中に重要な文書が残っている状況は私も認識していますが、そうしたことをあまり想定していなかったということがありますので、どういう形にすれば歴史的文書をより学術的に活用できて、かつ、個人情報の保護もでき、昔の経緯もよく分かるようになるかということは難しい課題ではありますが、研究していこうと考えています。
現状では特段の問題は認識されていないということだが、京都府の場合、公文書管理条例がなく、他の条例でも担保されていないがために、内規に従って閲覧が認められている。マスキングされた部分について、他府県では不服審査請求を公文書管理条例や他の条例によって担保しているところがあり、その府県では審査請求ができる。
国の歴史的文書も公文管理法で不服審査請求が可能だが、京都府ではそこが抜け落ちているという現状がある。不服審査請求ができないことも問題ではないと考えているのか。
問題ではないかどうかというよりも、不服審査請求(の対象となるかどうか)は、条例の有無よりもその文書が公文書であるかという位置付けがあるかどうかで決まっているので、不服審査請求がされるような情報だという認識をもって歴史的文書に分類しているかどうかという根本の問題はあるとは思いますが、それも含めて研究したいとは考えています。行政文書にすれば必然的に不服審査請求の対象になるので、そのためには条例を作るのが一番早いとは考えていますが、それも一つの論点だと考えています。
関西広域連合がドクターヘリの運行停止を順次実施すると発表した。7月と8月にも同様の出来事があったが、現状をどう受け止めているか。
ドクターヘリの運航を委託しているヒラタ学園が整備士を確保できないということで、致し方ない面はありますが、運行停止に至っていることは遺憾だという認識です。
その中で、7月と8月の運行停止期間は、何とか近隣のドクターヘリでカバーしたり、場合によっては陸路の搬送によってカバーしたことで、傷病者への特段の影響はなかったと聞いていますが、極めて遺憾です。
9月は何とか運行していましたが、今回10月の運行停止が発表されましたので、これについては、この間の関西広域連合でも非常に話題になりまして、ヒラタ学園に対しては、当然、運行の安定をお願いしておりますし、広域医療局を担当されている徳島県は非常に苦労されていますが、今回の運行停止についても前回と同じように、きちんとカバーし合って、現場に影響が出ないようにしていきたいと考えています。
もう一つは、やはり整備士等の不足の問題があり、実は全国的な、構造的な課題でもあるという話もあります。今年度はできる限り安定した運行をして欲しいと頼んでいますが、これからの課題については、もっとよく勉強しなければならない、検討しなければならないという話になっています。今は処方箋になるものはありませんが、継続的に安定して運行するということが、もう一つの大きな課題だと認識しています。
国に対して何か求めることはあるか。
国はどちらかというと安全運行の点から、当然、ヒラタ学園に国庫補助の問題として関与されていますので、きちんと安全を担保してもらいたいという思いはあります。また、整備士だけではなく、ひょっとしたらパイロットも含まれるかもしれませんが、そういった人材の確保については、既に色々なところから国にも要望しているかもしれませんが、ヒラタ学園だけではなく、国全体の大きな話としてお願いしていく必要があると考えています。
京都市立病院のあり方について、経営が厳しいので今年度末までに方向性をどうするかという議論があり、京都市では補正予算でそのためのつなぎ予算を組んでいる。京都市の中心部は府立病院や市立病院、大学病院等、色んな病院があって集中している状況で、府と市でどう分担するかといった調整の余地があると思うが、京都府の立場で京都市内の医療状況
について何か思われることはあるか。
二つあって、一つは全国的にほぼ例外なく病院経営は資材や人件費の高騰、疾病構造の変化などによって厳しい状況になっています。しかも収入は診療報酬という公定価格で決まっている中で物価が高騰した時にどうするかということは大きな課題となっています。これは京都市立病院だけでなく全ての病院経営に共通しています。
その中で我々としては、医療構造が全て変わってくるので、二次医療圏ごとのこともありますし、これからの超高齢化社会に向けてどういうふうに医療を的確に供給できるかということは個別の病院の経営問題もありますが、医療圏ごとにきちんとした体制を作っていかないといけないという問題意識があり、当然京都市内もそれは同じです。
京都市立病院について言えば、京都府との関係としては京都大学医学部附属病院と府立医科大学附属病院がそれぞれ手助けしている部分がありますので、京都市立病院のように改革等をされていくのかということについては、個別の病院としても関与していくことになるのではないかと考えています。これについては京都市長からも十分相談を受けています。
最終的にはもう少し大きな医療圏としてどのように医療を確保していくのかという大きな課題がありますので、これは京都市立病院だけではなくもう少し大きな観点から検討していかなければいけないと考えています。
お問い合わせ