南丹広域振興局
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無肥料では水稲の生育・収量に限界があるため、窒素成分の多いマメ科緑肥に注目しました。肥料効果に加えて抑草効果も期待できるヘアリーベッチを、学校給食向け水稲栽培に活用する試みを始めています。緑肥として代かき前にすき込み、水稲の生育・収量、雑草発生にどう影響するか観察していきます。
すき込み前のヘアリーベッチです。秋(10月)には種しましたが、冬期に湿害を受けたためか、繁茂の程度にムラがあります。繁茂している部分では4月10日のすき込み時には窒素成分5.8kg/10a程度と推定されました。すき込み後の期間が長いほど分解して窒素は減少します。
トラクタでのすき込み作業。すき込み時の草高は茂ったところで約40cmでした。ロータリへの巻き付き(写真左下)はあったものの、問題なく作業を終えました。一般的に草高30cmを越えれば、モア等の機械で細断してからすき込むことを推奨しています(4月10日)。
一方、春まき(2月27日は種)のヘアリーベッチの状況です(写真左)。は種量が少なく(2kg/10a)、3月の低温で出芽が遅れたうえ、溝はあるものの排水はよいとは言えず、その後の生育も遅く5月20日頃すき込み予定での生草量は確保できそうにありません。
ただし、別の排水の良いほ場(黒大豆予定)では、3月後半は種でも5月にはいって急速に生育しています(写真右)。しっかり排水対策をして5月下旬以降にすき込む場合ならば、春まきでも生草量は確保できるかもしれません。
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