南丹広域振興局

トップページ > 地域振興 > 南丹広域振興局 > ようこそ南丹保健所ホームページへ > 第1回南丹地域保健医療協議会・南丹地域医療構想調整会議の結果概要

ここから本文です。

第1回南丹地域保健医療協議会・南丹地域医療構想調整会議の結果概要

開催日時

平成29年8月31日(木曜日)14時から16時

開催場所

京都中部総合医療センター 第二病棟講堂

出席委員

次第

審議概要

  1. 地域保健医療協議会設置要綱及び地域医療構想調整会議設置要綱(要綱(PDF:288KB))により、両会議を合同で開催する趣旨について、事務局から説明。

    ・資料(合同会議について(PDF:73KB))により、協議内容、スケジュール等を事務局から説明
     座長兼議長を南丹保健所の廣畑所長とすることで了承
     また、京都中部総合医療センター辰巳院長を職務代理者に指名
  2. 京都府保健医療計画の見直しについて 
    資料1(PDF:296KB)に基づき事務局から説明
    ・次期計画は平成30~35年度の6箇年計画となる。
    ・見直しの主な内容、検討体制について説明
  3. 南丹地域保健医療計画の概要と進捗状況等について 
    資料2-1(PDF:1,114KB),資料2-2(PDF:142KB)により、現計画(~H29年度)の進捗状況及び新計画 (H30~35年度)における課題と対策について、事務局から説明(5疾病+認知症、5事業、地域包括ケアと在宅医療)
主な意見交換の内容

【がん】
・人的資源によるキャパの問題があり、京都中部総合医療センターとの連携を持つことがより重要。
・京都市内へ6割弱流出という記載について、これは26年度のデータと思うが、現在はもう少し減っていると思わ
 れる。
・圏域内で十分に関係機関の連携を強化していくことで、地域医療ビジョンにも書かれているが、地域での完結
 型医療をめざす。
・対策のところに書かれている「情報発信の充実」・「圏域内の関係機関の連携強化」がキーワードとなる。


【脳卒中】
・4.5時間というt-PA治療に加えて、血管内治療で8時間の新しいガイドラインが出てきている。これは、完全にパ
 ブリッシュされていないが、一刻も早く、京都中部総合医療センターでも対応ができるようになることが望ましい。
・京都中部総合医療センターで対応出来ればよいが、亀岡シミズ病院の医師とも連携できれば、患者さんにとっ
 て良い。また、千代原口のシミズ病院もあり、そこで、血管内治療もできるので、連携いただければと思う。

・消防本部としても、脳卒中が時間との勝負という中で、救急隊も早期搬送に努めており、脳卒中スケールを活用
 して搬送先の判断材料としているが、京都中部総合医療センターとも連携して行きたい。また、南丹メディカルコ
 ントロール協議会という組織もあるので、そうした場を活用して傷病者搬送に係る協議ができればと思う。

【心筋梗塞等の心血管疾患】
・心不全は、地域連携パスを作成して連携機関を設けているが、心筋梗塞も可能かなとも思っている。
 したがって、カテーテル治療が終わり、急性期、回復期が終わったら、維持期におられても、当然紹介元の機関
 に戻っていただいて、適当な時期にまた、検査を受けていただいて、また、戻っていただく、といった医療連携は
 構築していきたい。
・パスということで連携を深めて、社会復帰にむけて取り組んでいただいている。
 心筋梗塞は、他の地域に比べて、死亡率が低いということで、さらに低くできればと思っている。

【糖尿病】
・この度、京都府では、各圏域において、糖尿病重症化予防の協議会を医師会や行政とで開催することを調整し
 ている。
・糖尿病の重症化予防について、これまで、管内2市1町が独自にやってこられたと思うが、それをさらに連携を
 深め、さらなる重症化予防をやっていこうということで意見は一致している。規模的には、どうしても合併症の
 場合、一時的な治療はできるが、管内だけでは、まかないきれない部分もある。京都市に3割弱流失という数字
 が示されているとおり。
 今後は、京都中部総合医療センターと連携を深めながら、管内で完結できるようにしていきたい。
・かかりつけ医としては、亀岡市立病院に熱心な糖尿病の専門医がおられ、地域の医師に糖尿病の重症化予防
 の重要性を言っていただいており、地域としては、市立病院との連携は比較的とれていると思っている。また、
 研修会・講演会もその専門医師を中心にやっていただいている。京都府の重症化予防の会議には、医師会とし
 ても関わっていきたい。
・行政の今回のプロジェクトの中で、行政とともに、透析の方に進まないようプロジェクトを進めていきたい。
 
【精神疾患】
・圏域内に精神の入院病床がない中で、管内と管外とで協力して対応している。
・時々、身体の病気で来られる精神科の患者さんがおられて、最初は(精神病について)わからなくて、身体の治
 療をしている間に精神病の治療をしていることが判明してきた。
 入院している間に精神病の症状が出てきた場合、場合によっては、専門的病院に移らなければならない。精神
 科病院と連携しながら対応していくことになる。
 身体の病気が良くなって退院される場合が多く、かかりつけ医に紹介状を書くことが多い。
 退院できない場合、精神疾患を持っている患者で身体疾患で治療するには、対応がむずかしい場合がある。こ
 れまで何とかやってきたが、そのような危険性も考えながらやっている。
 地域の専門医の配置を見ながらやっていくが、例えば、京都中部総合医療センターに入院してもらい、精神科
 の医師につなげてもらうとか、できる場合はよいが、そうでない場合もある。
・大学から、精神科疾患の身体疾患を診るネットワークをつくるための精神科の専門医の配置を考えるとの話が
 あり、南丹圏域には、精神科の入院施設がないので、できればそのネットワークも利用したい。

 

【小児医療(小児救急含む)】
・京都中部総合医療センターにおいては、24時間・365日体制で頑張っていただいている。
 小児科医師数も全国平均を上回り、府平均より多い。
・この地域の開業医にとっては、小児科については、京都中部総合医療センターがしっかり診ていただいている。
 開業医と京都中部総合医療センター小児科の連携もとれている。
 予防に関し、「学校欠席者情報収集システム」というのがあって、これを対策の中に入れていただいて、その情
 報が、かかりつけ医にとっては助かる。どこの学校・保育園でどのような疾患が流行っているのかがその日にわ
 かるという便利なシステムであり、このシステムの活用を対策の中に記載してほしい。

【周産期医療】
・この圏域では、出生数は減ってきているが、産婦人科医師数が、全国平均及び府平均のいずれからも下回る。
 また、助産師も少ない。
・この圏域では、看護師の確保も必要であり、周産期では、助産師確保が重要なテーマで、病棟でも困っている。
 この圏域での重要な懸案材料となっている。
・助産師も看護師も、定着確保にむけた努力をしてはいる。教育体制にも努力している。各施設で努力されている。
・周産期医療の箇所に「在宅療養児」という言葉が何カ所か出てくる。周産期というのは、年齢は何歳まで想定さ
 れているのかわからない。
 もし、「在宅療養児」と言われるのなら、「医療的ケアの必要な子供」か「医療的ケアの必要な障害者」の診療体
 制をどうするか、という別立てにしないと違和感がある。

【災害時医療】
・台風、大雨の際、周山街道など崖崩れで道路が寸断され、縦貫道も閉鎖、細い道に水がつかり、一時的に 「陸
 の孤島」になることが年に1回くらいある。
 そういった時、医師、看護師が通勤できなくなり、そういった場合に、医師・看護師 が泊まり込んで1日で済ん
 だが、2日になったら、どうしたらよいか考えている。スタッフが病院に来れない場合、どうすれば良いか。
 →災害時の病院機能に関し、局地的な地域の体制をどうしていくかは、全国的な共通なものはないので、例
 えば、「南丹地域災害医療連絡会」が立ち上がっており、そこで考えていただくのも、その一つと考えている。

・新規追加項目【地域包括ケアと在宅医療】【地域医療連携体制】

 船井医師会としては、在宅担当理事の医師のところに、在宅医療の窓口を開設して1年あまりである。まだ、あま
 り相談件数はないが、積極的に取り組んでいる。
 平成28年11月に精神科・心療内科の診療所が南丹市園部町に開設され、認知症・精神科の訪問診療を、活動
 的に行っていただいている。
 今後も在宅医療の研修会・講演会に取り組んでいきたい。

京都府地域医療構想について

・「京都府地域包括ケア構想」について資料3(PDF:653KB)及び冊子に基づき医療課から説明
 ・病床機能報告について
 ・過去3年間の府全体、南丹圏域の各病院ごとの病床の現状を資料4(PDF:491KB)により医療課から説明
 ・地域医療機能強化特別事業について
  資料5(PDF:718KB)により医療課から説明

地域医療構想関連の質疑

・地域包括ケア構想の病床数については、「病床の種類」というところで「急性期」か「回復期」か明確でなく、あい
 まいな状況があり、提出に際し、どちらにするか各病院とも迷われている。
・ 地域包括ケア病床については、厚生労働省作成の「記載の手引き」には、「地域包括ケア病床」は、「急性期」
 か「回復期」か実態に応じて選択するとなっている。
 京都府としてもそれ以上のことは言えない。「記載の手引き」とか、「病床機能報告」自体が3年前に始まったば
 かりで、年々「手引き」の記載方法も充実していくとは思う。いずれは、どう選択するかも収斂されていくと考えて
 いる。


・最終的にデータが出てきたときに、「急性期」か「回復期」かというところの数字自体を論じるに当たって、前提条
 件があいまいなままでは、出てきた数字を論じることができない。
・データの出し方は「病棟の種類」というかたちになるのではないか。その時、全国とどう比べていくかという、
 それの比較検討の中で、また、答えを出していくのだから、何がしかの方向性、逆に言うと「回復期」「急性期」
 はどちらでもよく、「病棟の種類」を中心に考えて提出すればよいのではないか。

・地域包括ケア病棟には、役割は大きくわけて2つある。「急性期」からの受け皿であったり、生活や機能支援とい
 うことであれば、「回復期」であり、在宅の患者の急性悪化で急性対応であれば「急性期」ということになる。
 ただ、現時点では、病院に判断してもらう状況である。

・医療課としても、実際に地域包括ケア病床を持たれているところで、実際にどちらの区分で報告をされているか
 というのをこれから分析して、厚労省や他県とも情報交換して、やっていくつもりである。
 
 〔その他の意見〕

・策定スケジュールの「保健医療計画」の中の「各種対策協議会等」に「医療対策協議会」という会議に、私は出席
 していた。そこで「新専門医制度」の議論がされていて、地域包括ケアシステムの構築にあたり、人材不足の中
 で医師の確保が議論されている。
 合同会議においても、「新専門医制度」について議論し、この会議から、南丹医療圏で医師の確保について発信
 して、医師の偏在を解消するための発信をすべきと考える。
 そして人材不足、専門医不足をを少しでも解決していくことを医療計画に反映したい。

・5疾病・5事業・在宅医療というふうに各論を論じてきたが、大きくそれらを横断的に考えると、人材不足ということ
 があるかと思う。中部・北部はそれが大きな問題と思う。

 

お問い合わせ

南丹広域振興局健康福祉部 南丹保健所

南丹市園部町小山東町藤ノ木21

ファックス:0771-63-0609

nanshin-ho-nantan-kikaku@pref.kyoto.lg.jp