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令和4年度 京都府織物・機械金属振興センター 研究報告

 

タイトル

報告者

シルクフィルム前駆体溶液の分子量の安定化に関する研究(PDF:241KB) 鈴木 卓也
ファインバブルを使用した新たな精練方法の検討Ⅱ(PDF:436KB) 川端 久之
丹後ちりめんの用途拡大に向けた素材開発及び事業化の取組Ⅲ(PDF:1,281KB) 徳本 幸紘
丹後ちりめんの地ぬきの差による織物特性の評価及び織物設計の合理化の検討(PDF:4,068KB) 徳本 幸紘
繻子地の織物設計と光沢度の関係について(PDF:351KB) 新池 昌弘
ピッカの安定供給に向けた調査と試作(PDF:943KB) 小松 亮介
丹後地域の異業種課題解決への技術研究Ⅱ~食品乾燥機の技術開発~(PDF:311KB) 前野 佑基
3Dスキャニングによるリバースエンジニアリング手法の精度検証について(PDF:947KB) 大石 剛史

 

研究報告 概要

 

シルクフィルム前駆体溶液の分子量の安定化に関する研究

鈴木 卓也

生糸を溶かして作成したシルクフィルム前駆体溶液の分子量が、既報と同じ方法で作成しても異なる値となることがあるため、その原因を調べた。分子量に影響を与えるおそれがあると考えられる作成方法の要素のうち、透析時間、濃縮速度及び加温方法を変えて分子量の変化を調べたところ、分子量は変わらなかったため、この3要素は分子量のばらつきに影響する要素ではないと推察された。

 

ファインバブルを使用した新たな精練方法の検討Ⅱ

川端 久之、川戸 伸一

2021年度研究で、一般的な生機の精練工程の課題対応として環境負荷の少ない精練を目指し、精練にファインバブルを用いたが、練減り率の変化は得られなかった。その原因として試薬がファインバブルを阻害した可能性があったため、2022年度はアルカリ性電解水にファイバブルを使用し、温度100℃、15分間の練減り率試験の実施で電解水にファインバブルを使用しない条件よりわずかに高い練減り率を得た。

 

丹後ちりめんの用途拡大に向けた素材開発及び事業化の取組Ⅲ価

徳本 幸紘、荻野 宏子、袖長 吟治、宮下 千津代

丹後ちりめんの用途拡大に向けて、スマートテキスタイルやNon-Fungible Tokenをテーマとした素材開発や用途開発を行った。これらの成果を展示会に出展して人脈やニーズを開拓し、また地元の事業者らと連携して事業化に取り組んだ。

 

丹後ちりめんの地ぬきの差による織物特性の評価及び織物設計の合理化の検討

徳本 幸紘

京都府ではシミュレーションによる織物の試作やオンライン商談を支援するため、2021 年度にソフトを開発、紋織物の織り上がりがシミュレーションできるようになった。2022 年度は、精練後の織物の特性を予測することを目指し、地ぬきの撚糸条件と織物の力学的特性等との相関を調べた。また丹後ちりめんの代表的な織物設計について合理化を検討した。

 

繻子地の織物設計と光沢度の関係について

新池 昌弘

生地の光沢を変更する方法としてよこ糸密度を調整することが有効であることを確認し、よこ糸密度に反比例して鏡面光沢度が高くなることから、たて糸の露出が鏡面光沢度に大きく関与することが示唆された。

 

ピッカの安定供給に向けた調査と試作

小松 亮介

2021年度研究で、丹後織物産地で現在使用されているピッカは将来的に供給不足が危惧され、樹脂製ピッカについてはシャットルなど他の部品への影響の課題もあり、性能にも改善の余地があることが判明した。2022年度は、既存の樹脂製ピッカと同等品を産地内で製造できる可能性を示すことができ、更に耐久性等の機能性が向上したピッカを開発するための知見を得ることができた。

 

丹後地域の異業種課題解決への技術研究Ⅱ ~食品乾燥機の技術開発~

 前野 佑基、村山 智之

丹後地域の基幹産業である機械金属業と地域資源(農作物)を活用した新産業を促進するために、地域企業が開発を行う食品乾燥機について、栄養損失の少ない装置となるように乾燥条件の検討を行った。

 

3Dスキャニングによるリバースエンジニアリング手法の精度検証について

大石 剛史

当センターの既存設備を利用したリバースエンジニアリングの手法について検討し、得られた設計データの精度検証を行った。鋳物部品と切削加工品について検証し、それぞれどの程度の誤差が生じるのかを確認した。これらの誤差はレーザスキャンと並行してマイクロメータや三次元測定機による接触測定を行うことで低減が見込める。

お問い合わせ

商工労働観光部産業労働総務課 織物・機械金属振興センター

京丹後市峰山町荒山225

ファックス:0772-62-5240

oriki-kikakurenkei@pref.kyoto.lg.jp