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京都府立植物園 見ごろの植物情報 平成20年11月21日

こちらでは、現在見頃の植物を紹介しています

平成20年11月21日現在

濃く、深く、色づいて・・・秋から冬へ

楓の紅葉の写真

フウ(楓) Liquidamber formosana マンサク科
(アジサイ園)

イチョウの黄葉の写真

イチョウ(銀杏) Ginkgo biloba イチョウ科
(宿根草有用植物園の北西方向) 

宿根ヒマワリガリバーの写真

ニトベギク (宿根ヒマワリ ’ガリバー’)
Tithonia diversifolia
キク科 (宿根草有用植物園)
南米中西部、ボリビア原産。今年二年目の植栽展示になります。11月5日に初花を確認して以来、日増しに花数は増えています。11月19日から21日にかけての寒波により(特に19、20日の低温、降霜により)、葉や舌状花がやや傷みましたが、沢山の蕾は凍害の影響を免れたので、これから12月中旬にかけて多くの花をご覧頂けると思います。


植物生態園ほかでは

マルバノキの写真 タラヨウの果実の写真
マルバノキ Disanthus cercidifolius マンサク科(写真左、植物生態園、あじさい園)
タラヨウ(果実) Ilex latifolia モチノキ科(写真右、植物生態園) 通路より少し離れたところに植栽してあります。

マユミの果実の写真 サザンカの写真

マユミ(果実) Euonymus sieboldianum ニシキギ科 (写真左、植物生態園) 植物生態園内のいちばん南の通路に植栽してあります。(源氏物語第27帖「篝火(かがりび)」に登場)
サザンカ(園芸品種) Camellia sasanqua cv. ツバキ科(写真右、植物生態園西入口ほか)

コブクザクラの写真 キクタニギクの写真

コブクザクラ(子福桜) Prunus cv. バラ科(写真左、盆栽鉢物展示場南側)
キクタニギク Dendranthema boreale キク科(写真右、植物生態園)

観覧温室では

プセウドエランテムムラクシフロルム  

 プセウデランテムム ラクシフロルム
Pseuderanthemum laxiflorum
キツネノマゴ科
(ジャングルゾ-ン)
フィジー諸島原産。属名のプセウデランテムムはギリシア語pseudo(偽の)と属名Eranthemumに由来し、Eranthemumに類似することにちなみます。

ホルムショルティアサンギネア写真

ホルムショルディア サンギネア
Holmskioldia sanguinea
クマツヅラ科 (ジャングルゾーン)
インド、ヒマラヤの亜熱帯地方原産。萼はレンガ色からオレンジ色、花冠は萼と同色で円筒形。園芸品種には萼と花冠の色が鮮黄色のもの、紫色のものがあります。英名はチャイニーズハット。長くのびた花冠と萼を帽子に見立てています。

 

 夏の間、観覧温室外側の鏡池に入っていた熱帯スイレンが引越しして、ジャングルゾーン内の池で花を咲かせています。

ミセスGHプリング写真

ミセスGHプリング 

`Mrs.George H.Pring’

ダイレクターGTムーア

ダイレクターGTムーア 

`Director G.T.Moore’

エルドラド写真

エルドラド

`El Dorado’

ジェネラルパーシング写真

ジェネラルパーシング

`General Pershing’

オオオニバス
Victoria amazonica
スイレン科
(ジャングルゾ-ン)
アマゾン地方原産でパラグアイオニバスに似ますが葉は一回り大きく、直径1.5メートルから2メートルあり、がく片全体にトゲがつくこと、葉縁がそれほど立ち上がらないことから区別できます。トゲは魚などの水生生物からの食害を防ぐための生き残り戦略です。アマゾン川流域は雨季と乾季の水位の差が激しいので、オオオニバスは水位が変化しても水面に葉が浮かんでいられるように茎の長さが変化します。すなわち新葉の茎の長さは水位によって変動します。高温を好む植物で、水温が27度以上無いと生育が衰えてしまい、葉の大きさが小さくなります。花は夕方開き、朝には閉じてしまいます。開花は2日間で1日目は純白の花、2日目は桃色の花を咲かせます。甲虫の一種が花粉を媒介します。1年草もしくは2年草といわれますが、実際には水温さえ保てれば数年間栽培可能です。年数を経ると次第に株に勢いがなくなってきます。増殖は種子によりますが、水温が適温であっても一斉に発芽するわけではなく、徐々に発芽していきます。

パラグアイオニバス
Victoria cruziana
スイレン科
(ジャングルゾーン)
アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル原産。葉は直径1から1.5メートルでオオオニバスより若干小さくなります。例年は秋から冬の水温の低下に伴いかなり弱るのですが、今年は良い状態を保っています。

 ムクナベネティー写真

ムクナ ベネティー
Mucuna bennettii
マメ科
(ジャングルゾ-ン)
当園では昨年に引きジャングルゾーン内で開花しています。数年前から元々ある株の調子が良くなかったので、1昨年新たに挿し木苗を植えつけました。昨年より増えて7つの蕾があります。来月中旬まで楽しめそうです。 

 

オウコチョウ写真

オウコチョウ
Caesalpinia pulcherrima
マメ科 (ジャングルゾーン)
西インド諸島原産といわれています。花色は橙色から黄色で個体変異が多く、様々な色合いの花があります。当園の個体は黄色の花と赤に白の覆輪の2種類があります。九州南部より南では戸外で栽培可能です。

 オオベニゴウカン白花写真

オオベニゴウカン(白花)
Calliandra haematocephala white flower
マメ科 (ジャングルゾ-ン)
ボリビア原産。白く毛のように多数飛び出している部分はおしべです。標準的なオオベニゴウカンは赤い花ですが、本個体は白花で珍しい。漢字では大紅合歓(大きな紅色の合歓の木)と書きます。 めしべはおしべの成熟後に伸びてきます。

ホウガンノキ果実写真

ホウガンノキ果実(4週間前の写真)

ホウガンノキ果実写真

最近の写真

ホウガンノキ
Couroupita guianensis
サガリバナ科 (ジャングルゾ-ン)
ホウガンノキに実がなりました。今年は3個です。といっても現在はビリヤードの玉くらいの大きさです。12月中旬には文字通りホウガン(砲丸)になりそうです。
4年前までの開花時期は4月から6月だけだったのですが、ここ3年ほど秋にも開花するようになって来ました。秋に結実したのは今回が初めてです。

ゴレンシ果実写真

ゴレンシ
Averrhoa carambola
カタバミ科 (熱帯有用作物室)
原産地はインド、インドネシアもしくはマレー半島といわれていますが、はっきりとはわかっていません。現在では東南アジアを中心に世界の熱帯亜熱帯に分布しています。果実に5本の稜が立ち、その横断面が星型をしていることからスターフルーツとも呼ばれます。
果実は生食か砂糖漬けに、また、薄く切ってサラダに入れたりもします。

カカオ果実花写真 

カカオ
Theobroma cacao
アオギリ科 (熱帯有用作物室)
現在、小さな果実と花が同時に見ることができます。当園で管理している自然条件下では結実しないため、人工交配をしています。
種子を炒って粉末にして砂糖、香料等を混ぜ、圧して固めたものがチョコレートで、粉末を圧搾して脂分を除いたものがココアです。 

アリストロキアサルバドレンシス写真

アリストロキア サルバドレンシス
Aristolochia salvadrensis
ウマノスズクサ科
(冷房室)
原産は中米です。摂南大学邑田裕子先生より挿し木発根苗を2000年3月1日に譲受されました。開花株は当園と摂南大学、花空間けいはんなだけと思われるます。A. arborea、A. tricaudataとともにブッシュになるタイプのアリストロキアで、A. arboreaのシノニム(同一植物を指す別の学名)とされることもあるが花は明らかに違います。一個の花の寿命は約一週間ですが、地際に発生した花茎が長期間にわたって伸張し花を一個ずつつけていきます。

ファレノプシスギガンテア写真

ファレノプシス ギガンテア
Phalaenopsis gigantea
ラン科(冷房室) 

ボルネオの低地に自生する大型のファレノプシスです。ファレノプシス属の中で最大のもののひとつです。花は肉厚で、直径5cm。緑黄色地に赤褐色の斑紋が多く入ります。海抜0から400mのジャングルに着生しています。
葉は5から6枚つき、大きく、楕円形、長さ50センチ以上、幅20センチに達し、下垂し、肉厚革質、灰緑色。大型の葉から『象の耳』という現地名があります。
花茎は葉腋から出て、下垂し、長さ30から40cm、密に多花(20から40花)をつけます。花は開張し、ほぼ同時にすべての花が開きます。一つ一つの花はそれほど大きくなく、径約5cm。わずかに香りがあります。肉厚、緑黄色から白色で赤褐色または栗色の斑紋が多く入ります。
一度花茎が出ると次々に枝を出し、何年にもわたって花が咲きます。高温性で開花期は秋です。バオバブ果実写真

 バオバブ果実

バオバブつぼみ写真

バオバブのつぼみ

枯れたつぼみ写真

バオバブの枯れたつぼみ(11月19日)

アフリカバオバブ
Adansonia digitata
パンヤ科 (砂漠サバンナ室)
 今年もバオバブの果実が大きくなってきました。果実の長さは大きいもので20センチ以上あります。直径は10センチ以上あります。まだつぼみもありますが、気温が下がってきているので開花するかどうか分かりません。例年とは異なり、秋になってからもつぼみがつき、11月21日時点で3つのつぼみがありました。しかしそのうちひとつのつぼみは砂漠サバンナ室の室温が下がってきたので、開ききらずに枯れてしまいました。他のつぼみも開花しないまま枯れていくかもしれません。同じ木の花粉では結実しないので、新潟県立植物園で開花しているバオバブの花粉をいただいて人工授粉しています。種子の周りのパルプ質は糖分が40%以上含まれ、そのままお菓子として食べられます。口に入れると甘酸っぱくラムネに似た味がします。水に溶かして清涼飲料水としても飲まれます。種子からは油が取れ、マダガスカルでは工場で搾られ、石鹸などが作られています。種子は生食ではなく、煮たり発酵させたりして食べます。

 鉢物展示室写真

鉢物展示室で草花などの展示を行っています。まだ咲いていないものもありますが、これからどんどん咲いてきて華やかになってくると思います。

タチハナアナナス写真

タチハナアナナス
Tillandsia cyanea
パイナップル科(鉢物展示室)
エクアドル南部に分布します。花茎は非常に短く葉に隠れます。深いかわら重ね状になった濃いピンク色の部分は花茎苞と呼ばれます。花弁は濃い紫色です。(2008年11月20日、朝日新聞に掲載されました。)

 ジゴペタルムマッケイ写真

ジゴペタルム マッケイ
Zygopetalum mackayi
ラン科 (ラン室)
ブラジル原産。印象的な花ですが、何より香りが素晴らしい。ぜひ近寄って香りを楽しんでください。

バニラ果実写真

バニラ
Vanilla planifolia
ラン科(ラン室)
メキシコ南部と西インド諸島原産。香料植物として世界の熱帯地域で大量に栽培されています。花は短命で、天気の良い日で午前中にはしぼんでしまいます。曇りもしくは雨の日は夕方まで咲いていることが多いです。果実は肉質でさや状になり、長さ30センチ近くなるものもあります。果実を発酵させ香料となるバニラビーンズを作ります。そろそろバニラの香りがするようになってきます。

 宿根草有用植物園では

コダチダリアが開花しました(11月8日に初花)。11月18日の時点では沢山の蕾、花が見られました。

コダチダリアの花の写真 コダチダリアの花の写真 コダチダリアの花の写真

ところが、11月19、20、21日の三日間の寒波(特に20、21日の降霜)により、花と葉がかなり傷みました。蕾や花茎等にも凍害の影響が見られますので心配ですが、一部の蕾は凍害を免れています。このまま平年の気温で推移し、再び元気に花が咲いてくることに期待します。昨年の開会時の写真 

コダチダリア Dahlia imperialis  キク科
メキシコ、コスタリカ等原産。原産地では草丈3から5メートル程に生長する木立ち性のダリア。 

ギンバイカ(果実)の写真

ギンバイカ(銀梅花、果実)
Myrtus communis
フトモモ科(宿根草・有用植物園)
地中海沿岸、南米原産。ギリシャ、ローマ時代から栽培され、葉や果実は香味料、香水等として利用されてきました。
花は梅の花に似て、白い花の雄しべは輝いてみえることからこの和名が付きました。黒い液果が沢山着いています。食べられるそうですが、当園のものは決して食べないでくださいね。

寒ボタントガワカンの写真

ボタン ’戸川寒’
Paeonia ’Togawakan’
ボタン科(宿根草・有用植物園北部)
12月から1月頃のお正月前後に、葉のない姿で咲く「寒ボタン」。二季咲きの性質があり、春にもう一度花を咲かせます。 

クレマチスキロサバレアリカの写真
クレマチス キロサ バレアリカ
Clematis cirrhosa var.balearica
キンポウゲ科 (宿根草有用植物園内)
地中海付近、南ヨーロッパ原産。冬咲きのクレマチスで、花(ガク片)は下向きに咲きます。花の時期は11月頃から真冬の2月頃までと長く、寒く花の少ない時期に健気に咲いてています。一つ一つの花をクローズアップして見ると、アイボリー色のガク片に赤紫色の斑点が入り、得も言われぬ野趣があります。

 

レオノティスネペティフォリアの写真 レオノティスネペティフォリアの写真
レオノティス ネペティフォリア
Leonotis nepetifolia
シソ科(宿根草有用植物園)
インド等原産。レオノティスといえば、これまで当園で植栽してきた「レオノティス レオヌルス(和名:火焔着せ綿)」がお馴染みですが、今年レオノティス属の新たな原種を導入しました(海外園より種子交換で導入)。花はレオヌルスとそっくりですが、葉の形、付き方は全くことなります。

サルビアゲスネリフロラの写真 

サルビア ゲスネリフロラ
Salvia gesneriiflora
シソ科 (宿根草有用植物園)
メキシコ原産。11月20日に初花を確認しました。短日性が強く、日本の緯度では11月頃から開花します。しかし寒さに弱いため(摂氏約3度以下に長時間遭遇すると枯死する)、開花期間の非常に短いサルビアです。


サルビアパープルマジェスティーの写真

サルビア  ’パープルマジェスティー’
Salvia ‘Purple Majesty’
シソ科 (宿根草有用植物園)
サルブア・グアラニティカ(Salvia guaranitica、青花)と上記のサルビア・ゲスネリフロラの園芸種(Salvia gesneraeflora ‘Tequila’、赤花)の交配種です。花色はグアラニティカの影響を、短日性等はゲスネリフロラの影響をそれぞれ受けているのがわかります。ちなみに両親の原種も、植栽していますので三者を見比べて頂けたらと思います。

ポリキセネコリンボサの写真 

ポリキセネ コリンボサ
Polyxene corymbosa
ユリ科 (宿根草有用植物園内小ガラスハウス(通称ミニハウス)
南アフリカ原産。宿根草有用植物園北西部のミニガラスハウスに展示しています。半耐寒性(摂氏5度以上必要)と、過湿を嫌う性質があるため、花期以外はバックヤードの無加温ガラスハウスで栽培しています。

ラケナリアルビダの写真 

ラケナリア ルビダ
Lachenalia rubida
ユリ科 (宿根草有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカのケープ地方原産。ラケナリア属の中では最も早い初冬咲きの品種です。

モラエアポリスタキアの写真
モラエア ポリスタキア
Moraea polystachya
アヤメ科 (宿根草・有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカ原産。高く伸びた花茎の先に薄紫色の花を咲かせ、花の中央には黄色の蜜標があります。 
 

園内花壇では 

ドーム菊の写真
ドーム菊
キク科 (北山ワイルドガーデン)

サルビアレウカンタの写真
サルビア レウカンタ
Salvia leucantha
シソ科 (北山ワイルドガーデン)
メキシコ、熱帯アメリカ原産。


植物園スタンプラリー

11月はコダチダリアです。

コダチダリアスタンプ写真

 

 

お問い合わせ

文化生活部文化生活総務課 植物園

京都市左京区下鴨半木町

ファックス:075-701-0142