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バイオベンチャー支援-- ボストン・ニューヨーク訪問記

バイオ関連企業が集積する両地にて、京都のバイオベンチャー6社のネットワーキングセミナーを開催するため訪問(JETRO京都主催、2018年2月4日~18日)

目次

ボストン

ボストン基本情報

たった15年程の短期間で、ほんの1~2キロ平米の狭いエリアの中に、シリコンバレーを凌ぐ数のスタートアップ企業、ほぼ全ての大手ファーマ、多数のベンチャーキャピタルが集積

集積マップ

  • 概要:マサチューセッツ州の州都
  • 人口:約60万人(ケンブリッジ地区等を含む大ボストン圏約450万人、MA州約660万人)
  • 歴史
    1630年:イギリスの清教徒が入植(隣のプリマスには1620年にメイフラワー号)、1636年:ハーバード大学設置(全米最古の高等教育機関)、1770年代:独立戦争のきっかけとなったボストン虐殺事件、ボストン茶会事件、19世紀:奴隷制度廃止運動の中心地の一つ、20世紀初頭まで:全米有数の製造業の中心地(被服・皮革製品。「ボストンバッグ」)。やがて衰退(陳腐化、安い労働力を求める企業の流出)、1965年:アメリカ初の地域医療センター「コロンビア・ポイント医療センター」開設。マサチューセッツ総合病院等が医療技術の革新や患者ケアの分野でアメリカにおける先駆け、2000年代:バイオベンチャー・バイオ関連企業の集積が進む
  • 主要産業:ヘルスケア、教育研究(ハーバード、MITほか多数。学生25万人)、金融保険、観光など
  • 文化芸術:ボストン美術館、ボストン交響楽団、ボストンバレエなど
  • プロスポーツ:ボストン・レッドソックス(MLB)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(NFL)、ボストン・セルティックス(NBA)、ボストン・ブリーインズ
  • 出身有名人:エドガー・アラン・ポー、ベンジャミン・フランクリン、ジョン・F・ケネディ(ブルックライン)、エアロスミス、ほか

 

出発前にESTA申請が必要。出発前夜にぎりぎり受け付けられました。

申請画面

ボストンまで偏西風に乗って12時間。現地時間16時30分着。税関では、両手の指紋採取、顔写真撮影。

往路 ボストン空港

タクシーで15分ほどでホテル到着。料金32ドルとチップを4ドルほど。ホテルの電気コンセントは、日本の100V用の製品もそのまま使えます。

タクシー コンセント

夕食。ボストンはシーフードとクラムチャウダーが有名。日本の高級すし屋のネタも、ボストンで水揚げされ冷凍輸送されていますね。温暖化で漁場が北へシフトしているそう。

シーフード クラムチャウダー

朝食。パン2個とクリームチャウダーで10ドル。小売なのでチップ不要(ドーナツかと思って買ったものは、単なる味のないパンでした)。

朝食

ミニバンは全く走っていませんでしたが、セダンの半分は日本車ではないかというくらい、日本車が多い。トヨタ、ホンダ、日産、たまにマツダ。保育園バスはかわいい。アメリカ、カナダ、メキシコはNAFTA(北米自由貿易協定)により、多くの製品で関税が免除されているため、メキシコで生産された車の3分の2は、アメリカとカナダに輸出されています。

自動車 バス

住宅は、建て替えずに、内装をリノベーションして使い続ける傾向があり、新築は少ないらしい。その結果、賃貸住宅も高止まりし、年収1,000万円の人でも家賃が払えず、カリフォルニア州ではミレニアル世代の5人に2人が実家暮らしなんだとか。

住宅

来年度、京都市との友好提携60周年を迎えるボストン市役所。ホールには、カフェが。「アメリカ人はコーヒーがないとダメだから」だそう。かっこええやん。

市役所 京都市 コーヒー

マサチューセッツ州

マサチューセッツ州のビジネスセクションは、この民間ビルの5F。山田知事からの親書を、同州国際貿易投資部門のサリヴァン・エグゼクティブディレクターにお渡ししました。

州事務所 京都府

マサチューセッツ州には、全米最古の大学・ハーバードやMITなど古くからアカデミアが集積し、1965年には全米初の地域医療センターの設立、さらに革新的医療、患者ケアの分野の先駆けとなるマサチューセッツ総合病院も集積していますが、製薬会社は1つもなければ、起業家もスタンフォードに取られてきました。その風向きが変わったのが、1999年以降。CIC(インキュベーション)、lab Central(機器シェア、資材共同購入等)、Mas Bio(業界団体)等が次々と設立されたことによります。ボストンの「街の魅力(治安の良さ、労働の質の良さ、歴史・文化)」を基に、「強制的新陳代謝(審査なしで簡単に入居できる(CIC)が、短期間で強制退去(Lab Central)によって、常に新しいスタートアップ企業が登場)」、「近いエリアでイベント多数(常に新しいスタートアップ企業と出会える)」という好循環が生まれています。

集積写真

逆にインキュベーション施設も起業もボストン付近に集中し過ぎているため、州政府は、周辺部への誘導を開始(地下鉄の延伸などインフラ整備へ)。

次なる戦略

ハーバード大学。大学生協は観光客でいっぱい。うまく商売しています。

ハーバード 生協

ケンブリッジイノベーションセンター(CIC)

CIC

ケンブリッジイノベーションセンター(CIC)基本情報

グーグルOSのアンドロイドもここで生まれました。

CIC概要 CIC成果

  • 創設:1999年(創設者&CEO:ティム・ロウ)
  • 場所:MITに隣接するケンブリッジ地区
  • 概要:スタートアップ専用シェアオフィススペース、ラボ、オフィス、コワーキングスペースなど8つの施設に1000以上のスタートアップとその関連企業が入居(日本総領事も昨年1か月間サテライトオフィスを設置)

 

CICは不動産業。階ごとにタイプの異なるキッチンを用意し、「そこに行かせる」工夫をしています。ビールは3杯まで無料。起業家の遊び場も。

食事 ビール 遊び場

MITの中にある「Mass Bio」(バイオ業界団体)。6社のピッチ会

入口 ピッチ会

地下鉄。2ドル75セント。外観は薄汚れており、車内も暗い(写真よりもっと暗い)。

券売機 地下鉄

アムトラックの駅。NYまで4時間。

駅 列車

街のスーパー。商品価格表示は、右がその商品1つ(1袋)の「購入価格」。左が「単位価格」で、ここでは1トロイオンス(約31グラム)の単価。街には寿司屋も。

食品 寿司屋

チャイナタウン

チャイナタウン。1848年にカリフォルニアで金が発見されてゴールドラッシュが始まり、中国人が工力として移住したのが始まりで、のち大陸横断鉄道建設に従事して次第に大陸東部へ移り、定着してチャイナタウンを作ったのだそう。ほかにも、フランス人がワインを、スイス人が乳製品を、ロシア人が寒さに強い小麦を定着させたり、真面目な気質のアイルランド人が警察や消防に従事するなど、移民が様々なものをアメリカにもたらしてきたとのこと。

チャイナタウン

MITの中にある「Lab Central」。シェアードオープンラボ、個別ラボを運営し、資材の共同(代理)購入、機器貸付を行っています。

建物 内部

在ボストン日本国総領事公邸レセプション。

建物内部 レセプション

フェンウェイパーク

フェンウェイパーク。入場料が最大の収入なので、現オーナーになって徐々に座席を増やす工事をしていました。スポンサー企業向けの特別観覧席もあります。スタートアップ企業もお客さんをもてなすのに使うそう。

野球場 VIP席

ニューヨーク

NYへ。イエローキャブは全て日本車。「日本車は壊れないから」人気。

飛行機 タクシー

日本車、日本車、たまにベンツ。日本の景色と変わらない。マンハッタンが見えてきました。

マンハッタン

ホテルの部屋からの眺め(左)。11階なのに低く感じる。ロックフェラーセンター(中)、クライスラービル(右)。

部屋からの眺め ロックフェラー クライスラー

エンパイヤ―ステートビル(左)、トランプタワー(中)、ワンワールドビル(右)。首疲れる。笑

エンパイヤーステートビル トランプタワー ワンワールドビル

タイムズスクエア(左)。写真以上に明るい。国連本部(右)。

タイムズスクエア 国連

アメリカ料理、イコール、ステーキ。そしてジムは早朝から営業。

ステーキ ジム

セントラルパーク(左)。スケート場も。みなさんお上手。プラザホテル(右)。

セントラルパーク プラザホテル

朝食。それぞれ1ドル。

朝食 ドーナツ コーヒー

ニューヨークのバイオベンチャー支援。ニューヨーク州立大学内にある「Biotech Initiative」(左)で、大学と連携しながらアーリーステージ支援を行い、ブルックリンの倉庫を改修した「BioBAT」(中、右)で成長支援(生産設備もあり、料金は1企業当たりざっと年1億円)。

インキュベーション 外観 内部

旧友と再会。そして帰路。帰りは最短距離の北極回りのよう。

再開 帰路

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp