ここから本文です。

日本テレネット株式会社 (京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

京都企業紹介(業種別) 京都企業紹介(五十音順) 京都府の産業支援情報

京都品質QOL向上支援新商品サービス提供企業群 

通信コミュニケーションのパイオニアによる最先端オフィス緑化サービス「COMORE BIZ」

(掲載日:平成29年8月1日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

日本テレネット株式会社(京都市)の菰池シニアプランナーとICTユニットの中野リーダーにお話をおうかがいしました。

好奇心が最大の栄養素― 通信コミュニケーション事業のパイオニア

まずは御社の概要から教えてください。

菰池)通信事業自由化元年である1985年に設立し、日本初の画像パソコン通信サービスを手掛けるなど、通信コミュニケーション事業者のパイオニアとしてスタートしました。1985年というのは、公衆電気通信法が電気通信事業法に改正され、電電公社の民営化とともに、電気通信事業への新規参入、電話機・回線利用制度の自由化が認められた年なのです。

そうなのですね。

菰池)設立当時から本社は、烏丸御池交差点の、このビルの、このフロアにあります。徐々にスペースは拡大してきましたけれど、京都本社のほか、東京ネットワークセンター、札幌コールセンターなどがあるほか、けいはんなオープンイノベーションセンター「KICK」にはSmart Life 研究所を設置し、workとlifeのスマートmixの研究を重ねています。

なるほど。

菰池)これまでから新しい時代を予見した多彩な新規事業を展開してきまして、現在も例えば、FAX Marketing、コールセンターやテレマーケティングから、シニア世代のライフサポートやストックフォト事業、太陽光関連事業まで幅広く展開しています。こうした先端テクノロジーを活用しながら、時代の兆しをとらえる好奇心豊かな我々に共感いただき、株主には地域の金融機関やITメーカー、また衛星放送会社や大手広告代理企業などでありますし、事業においても大手のメーカーさんらの強いパートナーシップにより支えていただいています。

今の時代だからこそ― FAX Marketingサービス

事業について幾つか簡単にご紹介いただきたいのですが、まず、FAX Marketingというのは?

菰池)今時?!と思われるかもしれませんがFAXなのです。例えば「FAX一斉同報サービス」は、企業から企業・小売店舗などへの商品案内やセミナー案内などのFAX送信を当社が代行し、安く、早く、手軽にできるというものです。数万件の宛先に対して、わずか1時間で伝えたい情報を送ることができます。FAX紙面の企画・制作代行も行っていますし、パソコンやスマートホンからFAX同報や受信ができるクラウドサービスなどもしています。また、FAXで請求書や注文請書など個別送信サービスもできます。

 

FAXをメインの手段にされてらっしゃる中小企業さん、まだまだ私どもの周りにも多いですし、この事業の意図はよく分かりますよ。

菰池)また、例えば、自動車整備工場の現場などで、メーカーやディーラー等からの指示を見ようとする際も、油で汚れた手をいちいち洗ってパソコン画面を開いてなんてことしてられませんから、紙を持ち込んで見ることができるFAXの方がいいわけです。

FAXは重要なコミュニケーション手段ですが、企業さんにとっては管理も大変なので、ありがたいでしょうね。同業他社はどれくらいいらっしゃるのですか?

菰池)大きいところですと数社ですね。正直、価格競争の世界ですよ(笑)。そうした中で、当社の差別化要素は、サポートセンターの対応が「親切」という点です。同業他社からも、「日本テレネットさんほど丁寧にやってたら、うちはもたないよ」とおっしゃっていただいたりしますね。

どういう工夫をされてらっしゃるのですか?

菰池)もちろんCRMなどのシステムは導入していますが、それと合わせて、昔ながらの「徒弟制度」的な先輩、後輩の指導が行き届いているということですね。時代に逆行しているようでも、敢えてこうした取組をしていますし、むしろ時代に求められていると思います。その他にも、当社では、送り手にも受け手にも安心してFAXサービスをご利用いただく為に、一般社団法人テレコムサービス協会に「安心ファクシミリ推進協議会(外部リンク)」を、ファクシミリ通信事業者6社が共同で設立し、この協議会を通じて迷惑FAXに対する取り組みなどの活動を行っています。

プロのためのバックアップ業務や国内最大級のシニア向けSNS

素晴らしいですね。

菰池)次に、コールセンターは、一般消費者向けだけでなく、プロのためのコールセンター業務も行っています。例えば、家電専門店からの新製品の接続・設置に関する問い合わせやお客様からの買い物相談に関するアドバイスなど。カー用品チェーン店からメーカーが異なる製品同士の互換性に関する問い合わせ、太陽光発電機器の施工工務店から取付け工事でのメーカー指導要領に関する問い合わせなどがあったりします。

そのような、プロのバックアップって言っても、どうするのですか?

菰池)メーカーなどの研修を受けたりして勉強するわけですが、取り扱い全製品の詳細なデータベースを独自に構築もしています。コールセンターに最新型の洗濯機など実物も置いてありますよ。即時回答率の高い事もご評価いただいています。

すごいですね!

菰池)プロ向けと言えば、グループ会社のイメージナビ株式会社では、デザイナー、エディターなどのクリエイターの方々に高品質なストックフォトを提供するWebサービス「image navi」の運営などを行っています。

なるほど。

菰池)同じく関連会社のエコリンクス株式会社は、エネルギーマネジメントに向けた人材育成・教育事業から、発電事業計画認定申請書作成サービス、有人監視によるエネルギー監視サービス、リモートによるアフターメンテナンス事業など一連のサービスがあります。監視システムで単に見える化するだけでなく、対応の指示、メンテナンス管理まで行っているのが特長ですね。

そうなのですね。

菰池)また、当社のシニア向けSNS「Slownet」は最老舗で、約10万人の国内最大級の規模となっています。収入源は広告ですが、シニア向けプロダクト企業様などに、ニーズ調査、商品プロモーション、Eコマースなどのためにご利用いただき、バーチャルとリアルの場を繋いでいます。

緑化とストレス軽減のエビデンス解明!-最先端オフィス緑化サービス「COMORE BIZ」

多彩な事業を展開されているのですね。

菰池)ニッチな分野、ロングテールではありますが、当社の得意な「結ぶ」事業を展開しています。

しかも、通信やITの技術はもちろん、しっかりとしたコールセンターなどのノウハウも共通基盤として、シナジーも発揮されてらっしゃるのでしょうね。そうした中、今回、「ストレス軽減へのオフィス緑化」に関する新規事業を立ち上げられましたね。

中野)デザイン性の高いオフィス緑化と、従業員のメンタルヘルスの改善を促すシステムを組み合わせた最先端サービス「COMORE BIZ(コモレビズ=Create Operation MORE + Business)」で、パソナ・パナソニックビジネスサービス株式会社、「Aoyama Flower Market」を営む株式会社パーク・コーポレーションと共同で提供するものです。

そうなのですね。

中野)アメリカでWELL認証が始まったように、欧米諸国では「健康経営」におけるオフィス環境改善が大きな流れになりつつあります。健康経営によって、経費(医療費)の節減、従業員の創造性の向上、企業の生産性の向上、イメージアップなど様々な効果が期待でき、健康経営に対する投資1ドルで、3ドル分のリターンがあったという試算もあります。特に「オフィス緑化」は、数あるオフィス環境改善の手法の中で、植物を採り入れるだけでよいという手軽さから、取り組みやすく、シリコンバレーでも世界的なIT系企業がこぞってオフィスの植物設置を拡大し始めています。日本でも、現在「働き方改革」が注目されていますが、健康経営、オフィス環境の改善について関心が高まってきていると思います。

なるほど。

中野)そうした中、当社smart life研究所において、緑視率(人の視界に占める緑の割合で、緑の多さを示す指標)とストレスの関係性のエビデンス化、植物の最適配置のアルゴリズム化に成功しました。具体的には、緑視率の最適解が10%~15%であること、植物設置後の効果の時間変化、植物ごとのストレス軽減効果の有無・程度を解明し、ストレス軽減と維持に繋がる植物の最適量・配置を決めるアルゴリズムを実現しました。

そうなのですね。

中野) この「エビデンス化」とともに、それに基づき設定された植物のマスター配置プランを踏まえ、デザイン性を備えたオフィス緑化をコーディネートする「デザイン化」、さらには、オフィスで働く従業員のストレスを測定し、改善対策の提案も含めたストレスレポートの提供といった「見える化」を組み合わせたサービスを展開いたします。

良いですね!

菰池)これにより、生産性の向上、従業員の満足度アップに加え、人手不足時代におけるリクルート効果、さらには人や環境と調和のとれた高いサステナビリティによる企業価値の向上をサポートいたします。

 

今後の展開が楽しみですね!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp