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ユン スヨンさん(みんなの京都)

グローバル・エコシステム形成プロジェクトの一環で、京都で住まう、働く海外出身の皆さんの実情を紹介する「みんなの京都」です。

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違いを楽しむ!

(2023年7月12日更新、ものづくり振興課 足利・御厨)

ユンさんがフリーハグを掲げる写真

京都大学人間・環境学研究科で研究をされているユン スヨンさんにお話をおうかがいしました。

アジア主義研究

--何の研究をなさっているのですか?

ユン)戦前のアジア主義についてです。1880年代から始まったのですが、簡単に言うと、東アジアの国々が仲良くしようというもの、そして1930年代には大東亜共栄圏の考えとも結びついたものがあります。

--なかなかのテーマですが、研究の手法はどういったものですか?

ユン)主に文献研究なのですが、大学の中に文献があるわけではありません。当時の政治結社の文献をお持ちの子孫の方々がお持ちであったりします。しかし、メールを送ってもなかなか返事もいただけませんので、在野研究者を通じて紹介してもらったりしています。

--政治結社ですか。

ユン)例えば「玄洋社」という、旧福岡藩士が中心となって結成された団体などです。

--こういったテーマを、ユンさんのような海外の方がなさるというのは大変ではないですか?

ユン)逆になぜ海外の若い女子がこんな研究をしているのかと、興味を持ってもらえる方ですね。しかし、文献を入手できても、論文に反映するまでにはとても難しいです。

--そもそもなぜこの研究を?

ユン)「大学院に行くなら東大か京大やろ」と思っていたんです。

--ほう。

ユン)各研究室のホームページを見ていたら、小倉教授の研究室のホームページに「成果を出すのに苦労する研究室であることを覚悟してください」と書いてあって、興味を持ったんです。

--おお!

ユン)しかし、連絡したら「あなたはまだ準備できてない」と言われて・・・。私は「あっ、そうなん」って思った程度だったのですが(笑)

--へえ・・・。

ユン)それで1年間沖縄で働いていたのですが、「やっぱりもっと勉強したい!」って思って、「こんど京都に『日韓フリーハグ』で京都に行くんで」って連絡して、先生に面談させていただいたら、あっさりと「わかりました」と(笑)。「じゃあ試験を受けてください」と言われて、現在に至るということです。

京都大学でのユンさん

日韓フリーハグ

--良かったですねえ!。で、話題の『日韓フリーハグ』はいつから?

ユン)2015年に交換留学で静岡大学に来たんですが、その時からですね。

--どうして留学を?

ユン)とりあえず家を出たかっんです(笑)。それで、私は中学から日本語教育を受けていたので、とりあえず日本を選んだんです。でも日本に興味があったわけでもなく、むしろやや反感を持っていたかもしれません。だから、名目上は日本文学や歴史を学ぶということでしたが、ほとんど遊んでましたよ。同じように留学で来ていた外国人と。もちろん日本人の友達もいましたけれど。

--なのに、どうしてフリーハグを?

ユン)日本に来るまでは、日本への思い込みがありました。しかし、実際に日本で生活してみると、日本人と関わってみると、韓国でのイメージと違って・・・、こうした乖離があるんだっていう感覚を伝えたい!って思ったんです。そんな中で、韓国でフリーハグをやっている日本人がいると聞いて、連絡をしたんです。

フリーハグをしているシーン フリーハグをしているシーン

--いやあ、積極的ですねえ。

ユン)いいえ、小さい頃から目立つのは嫌でした。フリーハグも私が主役ではなく、ハグする人、周りで見ている人が主役です。私は待ってるだけですから。

--ふーん。感受性が豊かでらっしゃるんでしょうかね。乖離があるということを自分の中でしっかりと受け止められて・・・。

ユン)「歴史」をどう見るかが日本と韓国では違うでしょうね。日本の歴史では、あまり韓国に焦点が当たることが多くないと思うのですが、韓国では日本の比重がとても大きいのです。だからどうしても日本への関心が高いのだと思います。

--なるほど、そうだったのですね!

ユン)でも、フリーハグを7年やっていますが、社会は変わりません。

--そうですかね?

ユン)また、研究に携わるにおいても、私自身は専門知識の面では遅れているから、日々悩みます。

--そうなのですね。

ユン)ただ、他の研究者の方々も、文系の場合は、これをやっても社会は変わらないっていう悩みを抱えていることが多いです。

--そうですかねえ?

ユン)そういう意味では、専門知識では遅れているけど、フリーハグなど実践してきた私と、他の研究者の皆さんとでは、相互補完できる可能性があるなとは思っています。

--なるほど!今の研究室は何年?

ユン)4年目に入りました。研究している政治結社が九州発のものなので、九州に関心ありますよ。

--私、御厨は佐賀出身です!

ユン)えー、そうなの?!(笑)

京都は薄味

--京都はいかがですか?

ユン)京都の人は関わりにくい(笑)。でも、関わってみると京都ならではの特別なやさしさがありますね。表面的にはツンツンしてて、はっきりものを言わないけれど、やさしさが奥深いです。

--九州は、困ってたら助けてくれます。

ユン)いいですね。

--京都の食べ物は?

ユン)学生ですので、そんなに京都らしい食べ物に触れる機会がないのですが・・・、味が薄いです。

--それはそうですよ。

ユン)キムチやチゲなど辛いものが好きですから。

研究室名での風景

違いを楽しむ

--ああ!なるほど。

ユン)納豆とか卵かけご飯は食べてますよ。

--納豆って韓国にないのですか?

ユン)ないですね。似たようなのはありますけど。

--お茶碗は手に持つ?韓国では持たないですよね。

ユン)持つようになりました!2年ぶりに韓国の実家に帰った時に、お茶碗を持って食べたら、父に「そんな下品な食べ方するな」と怒られました(笑)

--日本だと逆に、お茶碗を持たないと下品だと怒られる(笑)。こうした文化の違いっておもしろいですね!

ユン)そうそう!韓国は、一つの鍋をみんなでつついて食べる文化です。一方、日本は一人一人のお膳を食べるといった文化です。この日本式の「食べ方」を韓国に持ち込むのはおもしろいんじゃないでしょうか。

--なるほど!

ユン)味より、食べ方の違いを楽しむのがいいかも!

ものづくり振興課職員とのフリーハグ

いいアイデアいただきました!

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