3 東京オリンピック・パラリンピック開催を契機とした京都ならではの文化・スポーツ・観光振興
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催は、東京のみならず日本全体にとって成長のチャンスであり、我が国の総力を挙げて、日本の飛躍につなげなければならない。特に、ロンドン五輪において約4年間に渡り全英で「文化プログラム」が実施されたことも踏まえ、我が国においても、日本の文化や魅力を戦略的に国内外へ発信し、東京のみならず日本各地の地域の活性化の機会として最大限活かすべきである。
京都には、貴重な文化財や古典が数多く引き継がれ、茶華道の家元なども数多く存在し、それらに裏打ちされた着物、伝統工芸、京料理など日本文化の拠り所となっている。京都府では、この京都の特長を活かし、五輪開催に合わせて京都の「ほんまもん文化」を内外に発信する事業などを計画するとともに、有形無形の世界遺産、和食や文化財の集積など京都の強みを活かした日本文化の育成・発信に取り組んでいる。
ついては、以下の措置を講じていただきたい。
- 「京都文化フェア」の東京オリンピック・パラリンピック大会「大会開催基本計画」及び「文化プログラム」への位置づけ
- 「スポーツ・文化版ダボス会議(仮称)」等の京都開催
- 「琳派400年記念祭」の国内外への発信
- 国が主催する全国高校生文化伝統フェスティバルの京都開催
- 「古典の日フォーラム」をはじめ「古典の日に関する法律」の精神を踏まえた国主催事業の全国展開
- 「和食文化の高等教育機関」の京都への設置を目指す取組の促進(京都府立大学における和食文化を担う人材育成事業の「地(知)の拠点育成事業」への採択)
- 「世界遺産暫定一覧表」の記載対象の拡大(「天橋立」、「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』」)
- 文化財保存修復のための活動拠点整備事業の創設
- 文化財修復を促進する「文化財修復基金(仮称)」の創設
- 文化財修復に関する認定資格制度の創設
- 災害時の文化財保護計画の策定及び保護活動を推進する制度の創設
- 京都スタジアム整備事業の「スポーツ振興くじ助成事業」への採択
- スポーツ設備を促進する交付金の充実
- 東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた練習会場等の誘致
- 「海の京都」 京都府北部地域の観光圏整備実施計画の認定
- 「森の京都」 「由良川・桂川上中流域」の新規国定公園指定
- 「お茶の京都」 「世界遺産暫定一覧表」の記載対象の拡大等(「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』」)
- 双京構想の実現
- 文化庁・観光庁の京都移転
- 国立国会図書館関西館の機能強化のための所蔵資料のデジタル化の促進